マイナンバー問題も丸投げ。河野太郎大臣「スタンプラリー外遊」に自民内部からも疑問の声

km20230719
 

「ポスト岸田」の一角と目されている河野太郎デジタル大臣。しかしマイナンバーカードを巡る問題が解決を見ない中での外遊に、自民党内からも疑問を訴える声が上がっているようです。今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、河野氏の外相時代の異常な「外遊回数」と、その莫大な費用を紹介。さらに今月11日からの北欧外遊を「避暑地めぐり」と厳しく批判しています。

安倍元首相の撒いた種。外遊という血税浪費旅行を楽しむ国会議員

自民党の政治家たちは外遊が大好きで、毎年、ゴールデンウィークになると、多くの閣僚が国民の血税で海外旅行を堪能して来ました。2020年と2021年は新型コロナの影響で自粛していましたが、昨年2022年には岸田内閣の閣僚20人のうち11人が外遊を楽しみ、今年2023年も閣僚19人のうち8人が外遊を楽しみました。そして、閣僚以外の国会議員は、衆参合わせて100人以上が、これまた国民の税金で外遊を楽しみました。

閣僚1人の外遊は1回数千万円、首相になると1億円から2億円と言われていますので、これまでに無駄遣いされた税金の総額はとんでもない金額になりそうですが、こうした悪習が慣例化された背景には、安倍晋三元首相が「地球儀を俯瞰(ふかん)する外交」などと称して、7年8カ月で80回以上もの外遊を繰り返し、世界各国にカネをバラ撒き続けて来た実態があります。

そもそも「地球を俯瞰する」じゃなくて「地球儀を俯瞰する」って、あまりにも頭の悪そうな表現ですが、それはともかく、7年8カ月で80回以上の外遊を繰り返していながら、中国や韓国や北朝鮮など自分の嫌いな国には一度も行かなかったという結論こそが、「国内世論向けに外交を利用していただけ」という安倍外交の本質を表わしています。

さらには、安倍元首相が80回以上の外遊で世界各国にバラ撒いたカネは、ODAや円借款なども含めると60兆円を超えると試算されています。百歩ゆずって、途上国のインフラ整備などへの援助なら分かりますが、先進国であるイギリスに原発推進費用として約1兆円だの、プーチン大統領が伊勢志摩サミットに来てくれたお礼にロシアへ約3,000億円だの、普通じゃ考えられないバラ撒きが目白押しです。

しかし、そんな安倍元首相に輪をかけて最悪なのが、ワクチン担当相時代も現在のデジタル担当相時代も「ミスターその場しのぎ」の名を欲しいままにしている河野太郎大臣なのです。河野大臣は、トラブル続きのマイナンバー問題を丸投げし、現在、絶賛外遊中ですが、その日程を見てみると、7月11日から16日までが北欧のフィンランド、スウェーデン、エストニアで、17日から22日までが中東のヨルダン、パレスチナ、イスラエルだそうです。

後半の中東歴訪は、17日からサウジアラビア、UAE(アラブ首長国連邦)、カタールを回る岸田文雄首相の中東歴訪に合わせたものです。日本が現在、石油の大半を依存している国々を岸田首相が歴訪する一方で、それに準ずる関係性の国々を河野大臣に回らせて、中東の国々とのバランスを補完する。これは、外相時代に中東を重要視していた河野大臣には適任でしょう。しかし、前半の北欧歴訪なんて、完全に「夏休みの避暑地めぐり」じゃないですか。

トラブル続きのマイナンバー問題は、自身が旗振り役となって「総点検」を指示したばかりなのに、それは「大串正樹副大臣、尾崎正直政務官に陣頭指揮を執っていただく」とのこと。しかし、「総点検」の結果を発表するのは「帰国後」とのことなので、結局、河野大臣は、自分の留守中に大串副大臣と尾崎政務官に押し付けた「総点検」の結果を、あたかも自分の手柄のように発表するつもりなのでしょう。

この記事の著者・きっこさんのメルマガ

初月無料で読む

print
いま読まれてます

  • マイナンバー問題も丸投げ。河野太郎大臣「スタンプラリー外遊」に自民内部からも疑問の声
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け