韓国でも悩みのタネ?定年退職したあとに私たちは何をすべきか

 

これに先立ち2020年に退職後6年間の考えを整理した「終わりではない新しい始まり(マイブックハウス)」を、翌年には電子書籍「中高年、新しい夢を広げよう(楽書堂)」を出した。

彼が探した2番目の仕事がこの日見せてくれた質問紙読書会だ。

「書いている間は一人で楽しく過ごせます。でも、同年代の人たちが目に入ったんです。私たちの集まりに出てくるお年寄りが78歳ですが、出席率が一番高いです。お話を聞いてみると、「この歳になると呼んでくれる人が誰もいない」ということです。集まりに来て話もしたり、また年配の人たちの話を聞いたりしながら、とても楽しいと言っています」

シニア層の中でも特に70代の男性が一番行くところがないそうです。敬老堂(キョンノダン=おじいさん、おばあさん方が集まるコミュニティを支える場所。あちこちに存在する。日本でいえばコミュニティセンターみたいなものに該当するだろうか)は早すぎるし。

「そうですね。これからも多くのシニアと質問紙の集まりを共にしたいと思います。近いうちにこの方々の名前が共同で入った結果を作るつもりです。紙の本や電子書籍、動画にもなるでしょう。私はやることが多すぎます」

ベビーブーム世代の退職と高齢者層の進入が順次行われています。この方々、生きる道を探して各自が生き残るか、世の中で片足を抜いて静かに傍観者として生きるか、大体この二択のようです。

「私の考えでは、ごく少数の退職者が何かをしようとしていて、ほとんどの人はただ人生をぼーっと生きています」

なぜでしょうか。

「何かに新しく挑戦するという考えが簡単にできないせいだと思います。私はそんな方々に『生産者の立場で考えてみろ』といつも言います。消費者の立場で歌を聞くだけでなく、歌であれ何であれ面白いならそれを直接やってみろということです。誰でも何かを約2~3年地道に続けていけば、上手にもなるし稼ぎにもなると思うんです。すると反応が『その間は何を食べて生きているのか』ときます。しかし、何をするにせよ、その3年はあっという間に過ぎます。何もせずに暮らせば、ただ過ぎ去るだけですが何かをすれば成果物が少しずつ蓄積されるのです」

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