大原さんちの九州ダイナミック

大原さんちの九州ダイナミック

  • 子育てや移住の情報を知ることができる
  • 毎回かならず笑える!
  • 直接メールでメッセージや質問を送れる
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簡単な自己紹介をお願いできますでしょうか。

長崎県の佐世保市で育ち、京都の美術短大を卒業して、東京のデザイン事務所で14年間、グラフィックデザイナーとして働いていました。お料理関係の本のデザインが多かったですね。

在職中に結婚して二人の男の子に恵まれたのですが、二人目の産休明けも間近っていうときに、元いた事務所に戻れないということになってしまいました。実はその直前、フリーランスライターの夫も大きな仕事を自ら降りたばかりで、このままじゃ二人して無職になってしまう、という大ピンチに陥ってしまったんです。

さてどうしようと思っていたんですが、夫が旧知の編集者に、「うちの嫁は漫画が描ける」とかなんとかうまいことを言って(笑)、とんとん拍子に話が進み、描き下ろし単行本での漫画家デビューが決まってしまったという。途中経過とかまったく聞いていなかったので、正直驚きました(笑)。

こんな経緯で、それまで一度もきちんと漫画など描いたことがなかった私は、『大原さんちのダンナさん このごろ少し神経症』というどこかで聞いたことがあるようなタイトルのコミックエッセイ単行本でデビューして、それ以来漫画家・イラストレーターとしてなんとかやってきています(笑)。

メルマガや単行本を読むと、かなり個性的なダンナさんのようですが

出会ったのは、知り合いに連れて行ってもらった新宿二丁目のオカマバーだったんですが(笑)、それまでに会ったことがないような、なんていうか変わった人でした。フリーランスライターって言い張ってはいたんですがどこで書いているかもわからないし、お財布の中には知り合いからもらったっていうビール券や図書券がいっぱい入っていて、それで飲み屋の支払いしてたり(笑)。お店の人は、しょうがないなーなんて言いながら、壁に飾ってある熊手に図書券を差し込んでました。レジに入れられないって(笑)。

また、デビュー作のタイトルにもあるとおり、ありとあらゆる神経症持ちだったんですが、カウンセラー養成講座で神経症のメカニズムの勉強をして以来、ずいぶん治まってきています。神経症の中には「パブロフの犬」の原理で説明がつくものがあるらしくて、いろいろ気にしている自分は犬と同じじゃないかと思ったのが治るきっかけになったと話しています(笑)。ただ、異常な心配性という性格は今も変わりません。

大原由軌子さん

では、一家で東京から佐世保へと移住された理由について教えていただけますか?

メルマガにも描いたのですが、東日本大震災と、それに伴う原発事故です。福島第一原発の3号機が水素爆発を起こしたとたん、心配性な夫が「春休みの間だけでも子どもを連れてあなたの実家に一時避難してくれ」と言い出したので、とりあえず佐世保の実家に戻ったんです。夫も私も、事故も春休みが明けるころには収束しているだろうと思っていたんですね。そのときはまさか佐世保に移住することになるとは思ってもいませんでした。何より私が、当時住んでいた東京のとある街が大好きで離れたくなかったんです。

ところが4月になっても原発事故は収まらず、さらに夫は、原発問題の悲観的な情報をいやというほどキャッチして、やはりそのまま佐世保にいてくれと言う。「春休みの間」が「一学期の間」に変更になり、その後も毎晩のようにスカイプで話し合いをして、結局夫も仕事を整理して佐世保に来るということになりました。2011年の6月のことです。

ずいぶんと思い切りましたね。

夫がライター、私が漫画家なので、極端な話、パソコンと通信環境があるところならばどこでも仕事ができるというのが大きかったですね。でも、スカイプの夫婦会議は毎晩夫とのせめぎあい、というかほとんどケンカみたいな状態でしたね(笑)。ただ、子どもたちは佐世保の自然と海がとても気に入ったようで、かなり早い段階から「こっちでずっと住み続けたい」と言っていました。これも移住を決意するひとつのポイントになりましたね。

ただ、東京の知り合いから「自分たちだけ逃げるんだ」と言われたりしたこともあって、正直言って気持ちの中に今も複雑なものはあります。そこは夫も同じようで、「あとになって、“あの時焦って佐世保にまで逃げてきちゃったりして、バカみたいだったね”って笑ったり笑われたりするのが一番いいね」と二人でよく話しています。

実際に移住してみて、いかがでしたか?

初めのうちはやっぱり東京が恋しかったです、私は(笑)。ただ、まったく知らない土地でのゼロからのスタートというわけではなかったので、その点は、ほかの移住者の方よりも楽だったかもしれません。それでも実家を離れてから20年以上経っていましたから、戸惑いもあったといえばありました。

ただ、佐世保は海軍の街として栄えた歴史があるからか、よそ者に対して排他的ではありません。基本的に皆さんウェルカムな感じで心地いいですね。自然に関しても、車でちょっと走れば山も海もあるので飽きることはありません。

生活物資に関しては、佐世保は中央とくらべてそんなに安くないと言われていますが、野菜ならトラックで現れる産地直送便などを賢く使えばかなりお安くおいしいものが手に入ります。魚にいたっては、自分で釣るという手段もありますし(笑)。家族でアジを100匹近く釣り上げたこともあったくらいです。スーパーマーケットにも新鮮なお刺身が安く並んでいます。鯖の刺身を見たときにはさすがに驚きました。

子どもたちはこっちに来てからすぐに佐世保弁をマスターし、兄弟ゲンカもこっちの言葉でしています(笑)。一番楽しそうなのは夫で、週に一度は繁華街に繰り出して、いろんな方々にお酒をご馳走になっているみたいです。それが私のストレスになることもありますね(笑)。

なるほど。そのストレスはどのようにして解消されているんですか?

筋トレです。O脚で悩んでいたんですが、メルマガ『鍼灸師・のぶ先生の「カラダ暦」』を配信していらっしゃる鈴木先生に「比較的簡単に治せますよ」と教えていただいてから、生活の中での体の使い方に注意を向けるようになりました。ジムに通うだけではなく、日常の生活の中でも、たとえば玄米を保存するために一升瓶に詰めたものをダンベル代わりにしてみたり、ちょこちょこと体を動かすようにしています。最近、メルマガにかなりの頻度で登場する馬ですが(笑)、乗馬に興味を持ったのも、馬の動きに合わせて体を動かしたり、使う筋肉の部位が特殊だったりしたのに魅力を感じたからです。

そんな大原さんが日々の生活の中で大切にしていることはなんですか?

家族との時間です。二人の子どもももう10歳と8歳になり、話す内容が大人とあまり変わらなくなってきたので、会話が俄然楽しくなってきました。さらに、長男の反抗期開始のカウントダウンが始まった今、子どもと一緒にいられる時間が有限だと強く感じるようにもなってきたので、一家で楽しめる時間を大切にしようと思っています。

では、メルマガについてお聞きします。配信しようと思ったきっかけについて教えてください。

佐世保での生活が思った以上に楽しく、これはきちんと形に残しておきたいなと思ったことがまずひとつです。それならブログでもいいのでは、と言われてしまいそうなんですが、メルマガとして配信すれば強制的に締め切りもできるわけで、メリハリがつくと思ったんです。さらに有料ということになれば、購読してくださっている方に対して大きな責任が生じるわけで、絶対に配信日に間に合わせなければという使命感も出てきます。

ふたつ目は、子育ての情報を読者の方と共有したかった、という点です。今までもいじめ問題と、プロの方に教わったその解決法などはメルマガにも描いてきましたが、ありがたいことに「役に立った」というメールなどもいただいています。これからも子育てに関する情報をどんどん配信していこうと思っています。

そして三つ目が、移住情報の発信、です。いろいろな理由で移住を考えてはいるけれど、生の情報が少ない、と感じている方も多いと思うんです。そんな方の“お手伝い”をするためにも、佐世保に限らず、九州の主要都市における仕事や住居、住みやすさなどといった移住情報をこれから充実させていくつもりでいます。

どんな人に読んでほしいですか?

単行本『大原さんちシリーズ』を読んでいただいてきた方には、その続編として楽しんでいただけると思います。成長したタケとレイ、そして相変わらずのダンナさんを確認してみてください(笑)。九州への移住を考えている方にもお役に立てると思います。

大原由軌子さん

最後に、読者の方にメッセージをお願いします。

私はこのメルマガを、読者の皆さんとの交流の場にしたいと思っていますし、その場を一生守って行きたい、とも思っています。実際、料理写真の撮り方アドバイスのメールをいただいたり、佐世保に旅行で来てくださった読者の方ご夫婦とお食事したりと、ちょっとずつ輪が広がっている実感があります。

内容に関しては…、毎回、かならずクスッと笑えて、最低でもひとつかふたつは役に立つことが書いてある、というメルマガだと自負しています(笑)。漫画だけではなく、写真や文章も満載ですので、一度サンプル号をお読みになってみてください。

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大原由軌子さんプロフィール

1970年生まれ。長崎県佐世保市出身。二児の母。デザイナーを経て2006年、パニック障害+神経症持ちの夫との日々を描いた『大原さんちのダンナさん この頃少し神経症』で漫画家デビュー。ほかの著書に『お父さんは神経症』『京都ゲイタン物語』『大原さんちの食う・寝る・ココロ』などがある。

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