1泊1900円からという圧倒的安さを売りするホテルが人気を集めています。そんな低価格を実現させたウィークリーホテルの、「顧客の協力で成り立つ」という業界では前代未聞とも言えるシステムと、徹底したコスト削減ノウハウを、無料メルマガ『MBAが教える企業分析』の著者・青山烈士さんが詳しく分析しています。
常識にとらわれない
圧倒的な安さで人気のホテルを運営している企業を分析します。
● ウィークリー翔 (ウィークリーホテル)
運営しているのは「希望社」という岐阜県の企業です
戦略ショートストーリー
とにかく安さを重視される方をターゲットに「コスト削減ノウハウと過剰な利益を求めない文化」に支えられた「安い」「簡素」という強みで差別化しています。
最低限のサービスと設備、備品のみを残し、顧客の協力を得ながらコスト削減を実現し、圧倒的な安さで、顧客の支持を得ています。
■分析のポイント
常識にとらわれない
一般的なホテルでは、
- 24時間365日フロントにスタッフがいる
- チェックアウトは、フロントのスタッフが受け付ける
- アメニティグッズ完備
- 部屋はトイレとバスルーム付
- ゴミ出しはホテルスタッフが行う
といったことは、当たり前、つまり常識だと思います。しかし、ウィークリー翔は、これらをすべて満たしていません。一般的なホテルの考え方からすると非常識といえるでしょう。
常識というのは、顧客のニーズに応えていくことで定着化していくことが多いですから、顧客ニーズに応えようとすれば、常識に従う行動(打ち手)をとるのが自然です。
一方で、常識というのは、多くの人が望んでいるとは限らないという見方もあります。だからこそ、常識にとらわれないウィークリー翔のような企業が注目を浴びているのでしょう。