2026年8月5日に発表された、ダイトロン株式会社2026年12月期第2四半期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。
2026年2Q 業績概要

土屋伸介氏(以下、土屋):みなさま、こんにちは。ダイトロン株式会社代表取締役社長の土屋です。本日は当社の決算説明会にご参加いただき、ありがとうございます。さっそくですが、決算説明資料に基づき、ポイントのみをご説明します。よろしくお願いします。
まず、2026年12月期第2四半期の業績概要についてです。生成AIや半導体の製造設備投資が好調だったことを背景に、業績は堅調に推移しました。主に製造設備向けの部品販売が好調だったことが寄与しています。
第2四半期の売上高は293億6,300万円、売上総利益は63億6,800万円、営業利益は25億8,000万円を確保しました。
また、第2四半期累計、すなわち上半期の累計では、売上高597億200万円、売上総利益125億4,800万円、営業利益50億4,500万円を確保しています。その他、経常利益や当期純利益についてはスライドの表をご参照いただければと思いますが、いずれも前年同期比で増加し、好結果を得ることができました。
2026年2Q 製品ポートフォリオ

スライドは、製品ポートフォリオをまとめたものになります。注目していただきたいのは、水色のハイライト部分、そして利益額、利益率の部分です。
この水色で示されているセグメントは、当社のオリジナル製品を含むセグメントです。まず、電子機器・部品事業については、部品&Assyや電源機器が当社のオリジナル製品を含むセグメントとなっています。
水色で示されている当社のオリジナル製品を含むハイライト部分の利益率は、基本的に20パーセントを超えており、高い利益率を維持しています。しかしながら、電源機器の利益率に関しては、若干これを下回っています。
これは部材関係のコスト上昇や、ボリュームが若干少ないことが影響していると考えられます。一方で、その他の部分に関しては非常に高い利益率を確保できていると言えます。
また、緑色で示されている部分は、当社が展開している新規事業のグリーン・ファシリティーです。こちらはデータセンター向けの大型UPS製品を提供し、技術サービスも展開する事業で、第2四半期においては非常に高い利益を確保できました。
2026年2Q 売上高・売上総利益

スライドの棒グラフは、四半期ごとの売上高および売上総利益を示したものになります。
生成AIや半導体の設備装置投資の好調を背景に、売上高は堅調に推移しています。また、再生ウェーハ設備投資の好調な推移により、主に国内ビジネスが伸長しています。
一方で、データセンター案件の2026年12月期第1四半期への売上前倒し分があり、四半期ごとの数値では一部減少しているように見えますが、他のセグメントが非常に好調で、総じて良好なレベルの売上を維持していると考えています。
売上総利益についても同様の動きとなっており、最終的に売上総利益率は21.7パーセントと、非常に高い利益率を確保できています。
2026年2Q 営業利益

第2四半期の営業利益はスライドに記載のとおりです。売上高の伸長による売上総利益の増加が、販管費の増加を吸収し、営業利益も増加しました。
2026年2Q(累計) 営業利益の増減要因

営業利益の増減要因についてです。利益が販管費の増加を吸収できています。販管費の増加要因は、主に人件費や活動費となっています。ただし、これらの増加分は利益でカバーできているため、全体として営業利益を伸ばすことができています。
2026年2Q オリジナル製品売上高推移

オリジナル製品の売上高推移です。スライドには四半期ごとの売上高推移をグラフで示しています。売上高は52億5,700万円で、前年同期比20.5パーセントの伸びとなりました。
オリジナル製品のうち、装置製品については検収基準による売上計上のため、四半期ごとに売上高が変動しています。ただし、全体的には好調を維持しています。
2026年2Q 地域別売上高推移

地域別の売上高推移です。スライドの棒グラフは国内売上高と海外売上高のバランスを示しています。海外販売では、装置案件の検収が順調に進み、前四半期に比べて伸びています。
一方、国内販売では、データセンター案件の売上が第1四半期に前倒しした影響を若干受けていますが、全体的には順調に推移していると考えています。
2026年2Q 海外地域別売上高推移

海外地域別の売上高推移です。北米では、車両ハーネスのプロジェクト案件により堅調に推移しています。また、アジアにおいても製造装置向け部品の販売が好調に推移しています。特に中国では、データセンター関連の設備投資が非常に活発であり、その影響が売上高に寄与しています。
2026年2Q 商品セグメント別 売上高推移(電子機器・部品)

商品セグメント別の売上高推移です。スライドは、電子機器・部品事業におけるセグメント別の売上高推移を示しています。スライド左側の棒グラフの一番上の緑色の部分を除いた部分が、電子機器・部品事業の各セグメントに該当し、売上高は四半期ごとに順調に伸びています。
グラフの一番上の緑色の部分は、新規事業のグリーン・ファシリティーで、第1四半期に売上が前倒しで進んだ結果、ご覧のような推移となっています。
2026年2Q 商品セグメント別 受注高推移(電子機器・部品)

電子機器・部品事業の商品セグメント別の受注高推移についてです。受注は、グリーン・ファシリティーを除いた電子機器・部品事業の各セグメントにおいて、非常に順調に推移しています。
やはり、生成AIや半導体製造設備への投資が継続していることが、大きな要因だと考えています。
グリーン・ファシリティーについては、第1四半期および第2四半期では受注があまり大きく寄与していない状況ですが、実際には下半期に向けて大きな案件があり、引き合いも多数いただいています。そのため、第3四半期および第4四半期において、この受注が数字的に寄与してくると考えています。
2026年2Q 商品セグメント別 受注残高推移(電子機器・部品)

受注残高については、現在の受注動向を加味すると、引き続き非常に伸びてきています。このような状況から、今後の売上にも大きく寄与するのではないかと考えています。
2026年2Q 商品セグメント別 売上高推移(機械・製造装置)

機械・製造装置事業の商品セグメント別の売上高推移です。大型案件の検収のタイミングにより四半期ごとの売上高に変動は見られるものの、全体的には生成AIや半導体製造装置関連の投資を背景に非常に伸びつつあると考えています。
2026年2Q 商品セグメント別 受注高推移(機械・製造装置)

受注については、第2四半期に特徴的な動きが見られました。具体的には、半導体関連、特に再生ウェーハに関する設備投資の拡大が進んでおり、それらを取り込むことができた点が挙げられます。
また、データセンター向け需要の拡大により、オプトデバイスと呼ばれる光半導体の関連装置の受注が大きく伸びたことも寄与し、スライドに記載のような結果となっています。
2026年2Q 商品セグメント別 受注残高推移(機械・製造装置)

このような背景を踏まえ、機械・製造装置事業の受注残も非常に積み上がっています。今後も半導体関連やオプトデバイス関連の投資は引き続き進むことが期待されます。
株主還元(配当・配当性向)

株主還元についてです。2026年12月期は1株あたりの年間配当額を120円と予想しています。また、中間配当は55円としました。これは、5年連続の増配となります。
キャッシュアロケーションの方針(2025年~2026年)

当社のキャッシュアロケーションの方針については、特に新規事業と生産能力の強化に力を入れています。これらにしっかり投資することを考え、キャッシュアロケーションを組んでいます。
資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応

資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応についてです。現状分析や市場評価の改善方針に関しては、スライドに記載のとおりです。施策についても、現在考えている内容を具体的に記載していますので、ご覧いただければと思います。
今後は、これらを着実に実行していく予定です。
第11次中期経営計画(2024~2026年)のKPI進捗状況

現在進行中の「第11次中期経営計画」についてです。この計画は2024年に開始され、今年である2026年が最終年度となります。経営指標として、スライドに記載されている自己資本比率、オリジナル製品比率、海外事業比率を含む項目を並べていますが、それらを除けば、概ね順調に進んでいます。
オリジナル製品比率と海外事業比率については、目標値との乖離が少し大きいと感じられるかもしれませんが、オリジナル製品に関しては、商社の一般販売製品のものも非常に順調に伸びているため、比率的には大きな伸長がまだ見られていない状況です。
海外事業比率についても、国内の売上が現在堅調に伸びているため、その影響で海外事業売上比率があまり大きく伸びているようには見えないという状況です。
(参考)第11次中期経営計画のKPI進捗状況

しかしながら、こちらのスライドをご覧いただくとわかるとおり、オリジナル製品売上高については、年度ごとに順調に伸ばしてきており、今年もおそらく伸ばせる見込みとなっています。
また、海外事業売上高の推移についても同様であり、2023年に若干の落ち込みがありましたが、トレンドとしては順調に伸びてきていると見ています。したがって、今年もしっかりと伸ばしていけると考えています。
通期連結業績予想

通期の連結業績予想です。通期の売上高は1,180億円、営業利益は90億円、経常利益は91億5,000万円、当期純利益は63億円を見込んでおり、いずれの項目も前年比で大きく伸ばせる見通しです。
昨年の売上高と営業利益は過去最高となりましたが、これをさらに上回る計画となっています。今期もこの通期予想どおりの数字を確保できれば、過去最高を更新することになります。
事業別売上高推移予想

事業別の売上高推移予想です。スライド左側の棒グラフは、電子機器・部品事業、機械・製造装置事業、グリーン・ファシリティー事業の3つの基本事業について、それぞれの売上高推移を示しています。それぞれの事業が基本的に成長を維持できる状況となっています。
商品セグメント別 売上高推移予想(電子機器・部品)

商品セグメント別の状況についてです。電子機器・部品事業の商品セグメントにおいても、それぞれのセグメントで今期も伸ばしていける状況です。また、グリーン・ファシリティーについても同様で、通期として非常に好調な推移が見られます。
商品セグメント別 売上高推移予想(機械・製造装置)

機械・製造装置事業においても同様で、非常に順調に推移しているため、今年も売上を伸ばせそうな状況となっています。
スライド左側の棒グラフは、一見、2024年までのものと若干異なっていますが、これは2025年にセグメントの表記や区分を変更したことによるものです。したがって、2025年を参考にしていただき、2026年の伸びを見ていただければと思います。順調に推移していることが、このグラフから読み取れます。
以上がご説明となります。ご清聴ありがとうございました。
質疑応答:上半期好調を受けての今後の見通しについて
司会者:「第1四半期に続き第2四半期も上方修正されていますが、今後の見通しについてお聞かせください」というご質問です。
土屋:今後の見通しについては、引き続き非常に好調に推移できると考えています。通期においても昨年以上に伸ばせる結果を確保できるのではないかと考えています。
現在のビジネスを展開している関連業界、特にAI関連やデータセンター関連の分野において動きが活発です。これらの動きは今後もしばらく続くと見ており、その意味では下半期以降も非常に好調を維持できるのではないかと見込んでいます。
一方で、一部の製品について納期が若干長期化する傾向が見られており、設備関係ではすでに長納期のものが多い状況です。
したがって、下半期も受注は確保できる見込みではありますが、その受注が今年中に売上として寄与するかというと、むしろ来年以降に寄与するものが多くなるのではないかと考えています。これを踏まえた上で、下半期および通期の数字について検討した内容になっています。
ただ、長期的に見ても、しばらくは好調が続くのではないかと考えています。
質疑応答:売上総利益率維持に向けた取り組みについて
司会者:「売上総利益率が21.7パーセントですが、円安の進展や原油高などのコスト上昇局面でも、この高い利益率を維持できますか?」というご質問です。
土屋:当社は現在、中期経営計画において売上総利益率を20パーセント以上とすることを基本目標としています。そのような中で、オリジナル製品の売上も着実に伸ばすことができています。
また、一般販売についても比較的高い利益率を確保できる状況にありますが、円安や原油高に伴うコスト高といった影響が生じているのも事実です。
オリジナル製品のコストにはさまざまな影響が出ている他、一般販売における仕入れにも確かに影響が生じています。
ただ、このような状況を踏まえた上で、お客さまに丁寧にご説明し、長期的な供給の可能性も含めて交渉を進めることで、コスト増加分について納得していただき、それによる利益の減少をうまく回避できていると考えています。
また、コスト増加への対策として、調達方法の工夫はもちろん、オリジナル製品の部材調達先のルートを変更するなど、さまざまな取り組みを行っています。まとめ発注なども含めて工夫を重ねることで、オリジナル製品に関してコストアップを最小限に抑える努力を続けています。
このリスクはまだしばらく続くと考えていますが、今後もこのような対策を講じながら、高い利益率を引き続き確保していければと考えています。
質疑応答:海外事業の受注状況と下期以降の見通しについて
司会者:「海外事業について、北米、欧州、アジア、それぞれの足元の受注状況と下期以降の見通しをお聞かせください」というご質問です。
土屋:まず北米については、今後も受注は堅調に推移できるのではないかと考えています。
現在、当社は北米において鉄道車両向けハーネスを現地工場で生産し、お客さまに提供しています。この案件はプロジェクトベースになりますが、今後も受注が期待できると考えています。
特にアメリカでは、大都市内で地下鉄や通勤電車といったさまざまな車両が運行しており、それらの車両は年度ごとに更新が発生することがあります。このプロジェクトを取り込むことで、継続した受注が可能になると考えています。
また、この更新はさまざまな年やタイミングで発生すると見込まれているため、今後もこのビジネスを中心に北米地区は堅調に推移するのではないかと考えています。
昨今のアメリカにおける投資についてですが、日本のメーカーによる工場移管、あるいは中国からの工場移管も発生しており、特に半導体関連のビジネスにおいては、この動きが非常に活発化していると聞いています。
そのような中で、当社は日本国内で設備ビジネスの実績を積み重ねてきましたが、その経験がアメリカ市場に展開される動きや、中国のお客さまへ導入した設備が、さらにアメリカでの工場進出や新規建設に利用されるケースが出てきています。
これらの過去の実績を土台に、当社への設備関連ビジネスの引き合いが現在入っており、一部はすでに実績として表れています。そのため、北米地区では、車両ビジネスに加え、当社の自社製品を含む設備投資関連のビジネスが、今後もさらなる成長を遂げることが期待されます。
次に、欧州地区についてです。自動車関連の低迷により非常に厳しい状況も見受けられます。しかし、その中でも一部半導体関連の投資の動きで期待できる部分があり、すでに受注している案件のリピートには期待しています。
また、当社のオリジナル製品であるスイッチング電源についてですが、この電源市場には、分析装置や医療機器を製造する欧州のお客さまに対する可能性が市場調査で明らかになりつつあります。
今、当社ではスイッチング電源の販促強化を欧州地区で推進しています。この取り組みを継続することで、来年以降になる可能性はありますが、少なくとも受注レベルを引き上げられるのではないかと考えています。
最後に、アジア地区については中国が中心となっています。中国では現在、投資が進められていますが、特にデータセンター向けの光デバイスや光半導体に関連する投資が増加しており、プレーヤーが多く出てきています。当社の光半導体向け設備の受注も、このような分野において非常に伸びています。
これは、データセンターの建設に伴う投資と考えられます。そのため、中国国内だけでなく、アメリカや日本、さらにはその他の地域におけるデータセンター向け光デバイスの需要と関連していると考えられます。このため、現在アジア地区で進行している設備投資は継続すると見ています。
したがって、今後ももう少しこの分野の成長が期待できると考えています。
下期以降の見通しについてですが、受注が非常に伸びている状況です。すでに受注を確保している案件が各地域にあり、それらの売上をしっかりと進めることで、大きな変動なく、現在の流れで推移できると考えています。
