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年収600万円でも貯金ゼロはなぜ起きるのか?年齢を重ねるだけでは資産が増えない残酷な統計データの真実=鈴木傾城

金融資産を保有していない世帯は、日本ではおよそ3割にのぼります。若いうちだけの話ではありません。統計を見ると、20代でゼロだった人の多くは40代になってもゼロのままで、時間が解決してくれるという前提はそもそも成立していないのです。では、何も持たない人が人生を変えたいなら、何をすべきなのでしょうか。(『鈴木傾城の「フルインベスト」メルマガ編』鈴木傾城)

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※有料メルマガ『鈴木傾城の「フルインベスト」メルマガ編』2026年8月30日号の一部抜粋です。ご興味を持たれた方はこの機会にバックナンバー含め9月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)
作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」を運営している。

金融資産ゼロでも悲観するな。何も持たない人が人生を変えたいなら、これをしろ

東南アジアのスラムを歩くと、そこで暮らす人たちの大半が「現金を持っていない」ことにすぐ気づく。「持っていない」というのは「少ない」という意味ではない。明日の食費を除けば手元に何も残らない。

彼らは不運な事情もあって稼ぎが少なく、「貯める」ことがなかなかできない。ほとんどが日雇いかそれに近い働き方で、収入も不安定だ。貯めようとしても、ケガや病気が一度でもあればカネは消える。

日本にも似た場所がある。大阪のあいりん地区や横浜の寿町の人たちは、日雇い労働で得たカネを、宿代と食費と自暴自棄の酒で使い果たす。

カネをほとんど持っていないと言えば、私はギャンブル依存症で多重債務に陥った人たちも見てきた。彼らはギャンブルに取り憑かれ、カネが入るたびにパチンコや競艇で大金を賭けて失う。

生活費が足りなくなると消費者金融でカネを借り、カネが入るとその借金を返し、ふたたびギャンブルで賭け、数日後にはまた借りる。貯金などする余地もない。

メンタルの問題で借金から抜け出せない人も知り合いにいる。働けない時期があり、その期間の生活費は借り入れでしのぐので、体調が戻って働き始めても積み上がった返済に追われて手元には何も残らない。

彼らは特殊な人たちなのだろうか? 普通に暮らしているとそう見えるかもしれない。だが、ギリギリの生活から生活破綻に落ちてしまうのは「彼らだけではない」ことに気づく必要がある。

金融広報中央委員会の調査によれば、金融資産を保有していない世帯は二人以上世帯で24.7%、単身世帯で36.0%にのぼる。つまり、日本人のおよそ3割が金融資産ゼロなのだ。これは無視していいような数字ではない。

金融資産ゼロと聞いて思い浮かぶのは、社会に出たばかりの若者だろう。実際、20代の非保有率は二人以上世帯で36.8%、単身世帯で43.9%と、どの年代よりも高い。収入が少なく、貯める余裕がない。ここまでは理解できる。

問題はその先だ……。

ただ年齢を重ねただけでは金融資産は増えない

この調査を年代別に見ていくと、単身世帯の非保有率は30代で34.0%まで下がるものの、40代では40.4%とふたたび上昇し、50代でも38.3%にとどまる。

二人以上世帯も似た動きで、30代28.4%、40代26.8%、50代27.4%と、20代から8ポイントほど下がったあとは、ほぼ横ばいのまま動かない。60代で21.0%、70代で19.2%まで落ちるが、それでも5世帯に1世帯はゼロのままだ。

この数字が示すことは、はっきりしている。

ただ年齢を重ねただけでは金融資産は増えないのだ。時間が解決してくれるという前提が、そもそも成立していない。20代でゼロだった人の多くは、40代になってもゼロなのだ。そして40代でゼロの人が、それから急に貯蓄に目覚めることも稀だ。

40代ともなれば、20代の頃よりも収入が高いのだから貯金はしやすいと思うかもしれないが、実際はそうではない。なぜなら、収入が増えると支出も同じだけ増やしてしまうからだ。

年収が上がれば家賃の高い部屋に移り、車のグレードを上げ、外食を増やす。そして、生活水準は一度上げると下げられない。だから手取り20万円の人も40万円の人も、月末に残る額はどちらもゼロに近づく。

年収600万円台で金融資産がない世帯が珍しくないのは、これが理由だ。

金融リテラシーがない人は、手元にある現金を使い切るように行動する。先に貯金しておいて残った現金の範囲で生活するのではなく、先に使ってあまった現金を貯金しようと考える。これだと貯金は増えない。

依存症や借金を抱えている人の場合はなおさらだ。

借金の返済は毎月確実に出ていく支出で、しかも利息の分だけ元本より多く払わなければならない。ギャンブル依存症であれば、入ったカネが貯まる前に消える。こうなると、貯蓄以前にカネが出ていく穴をふさぐことが先になる。

Next: ゼロから抜け出すために目指すべき金額は100万円

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