ゼロから抜け出すために目指すべき金額は100万円
私たちは資本主義社会で生きなければならないのだから、とにかく金融資産ゼロという危険な状態から早めに脱しておく必要がある。
日本人なら、最初に貯めるべき金額は100万円であると私は考えている。
単身者の手取りを月20万円とすれば、100万円はおよそ5か月分の生活費に相当する。仕事を失っても、病気で働けなくなっても、5か月あれば次の手を打てる。逆に手元が10万円や20万円しかなければ、同じ出来事が起きた瞬間に借入に頼るしかない。
ギリギリに生きている人と、普通に生きている人の経済的な相違点があるとしたら、まさに「何かあったときの緩衝材があるかないか」なのである。分かりやすく言うと、収入が途切れたときに数か月分の現金があるかどうかで、その後が分かれていく。
100万円は誰もが目指せる金額でもある。
給料をもらったら、とにかく真っ先に決めた額を強制的に貯金することを「先取り貯金」と呼ぶ。この先取り貯金で月3万円を積み立てれば約2年9か月、月5万円なら1年8か月で到達する。
1000万円や1億円という数字は、ゼロの人間にとっては現実感がない。だが100万円なら、期間が読めて、途中経過も見える。資産形成でもっとも多い失敗は金額の大きさではなく、途中でやめることだ。
到達できる目標を置くことには、それだけで意味がある。
コツコツと貯めた100万円は、棚ぼたで手に入った100万円とはまた違う感慨がある。それは自分の忍耐と継続心の象徴である。だから、苦労して100万円に到達したら、それは取り崩すことができない塊(ブロック)となる。
重要なのは、100万円という塊を作った時点で、金融資産を持たない約30%の層から明確に抜け出したことだ。
調査上のゼロという区分は文字通り0円を指すが、数万円程度では冠婚葬祭や家電の故障で簡単に消え、すぐにゼロへ戻る。数万円と0円のあいだに実質的な差はない。
だが、100万円は明らかに違うのだ。
一度の想定外の出費があったとしても容易に消えず、これまでの蓄積が習慣化したのであれば、翌月にはまた積み上がっていく。ゼロへの逆戻りが起きなくなり、むしろそこから本格的に「増えていく」のが100万円という水準なのだ。
100万円に到達する人は、順序を変えている
100万円を目指すなら、もっとも確実で着実なのが――
『
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』(2026年8月30日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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弱肉強食の資本主義が蔓延し、格差が急激に広がっていき、いよいよ日本人の間にも貧困が蔓延するようになってきています。経済暴力の中で日本人がどのように翻弄されているのかを、危険なまでの率直さで取り上げ、経済の分野からいかに生き延びるかを書いているのがこのメルマガ編です。