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インテリジェント ウェイブ、売上高および各利益は過去最高を更新 品質対応が収束し修正後業績予想も達成

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2026年8月7日に発表された、株式会社インテリジェント ウェイブ2026年6月期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。

決算ハイライト

インテリジェント ウェイブ、売上高および各利益は過去最高を更新 品質対応が収束し修正後業績予想も達成

川上晃司氏(以下、川上):インテリジェント ウェイブ代表取締役社長の川上です。本日はお忙しい中、当社決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。それでは、2026年6月期の決算についてご説明します。

はじめに、決算ハイライトです。2026年6月期は、主要顧客向けシステム更改案件が好調に推移し、売上高、営業利益ともに過去最高を更新しました。期初から心配をおかけしていた品質対応は当期中に収束し、収益機会は回復基調にあります。また、5月に公表した修正予想についても、売上高・利益ともに上回る結果となりました。

2027年6月期は、インフラ運用基盤の整備や自社プロダクトの強化、AI活用などの成長投資を実施しながら、増収増益を計画しています。次期中期経営計画を見据え、経営基盤の強化を推進していきます。

本日の目次

本日のご説明内容はスライドのとおりです。前半では2026年6月期の業績と成果について、後半では中期経営計画の進捗と2027年6月期の業績予想・取り組みについてご説明します。

2026年6月期 業績サマリー

2026年6月期業績概況についてです。期初から継続していた品質対応を主な要因として、5月に業績予想修正を公表しましたが、この品質対応は期中に収束しました。収益性は回復基調にあり、計画していた更改案件などを確実に確保したことにより、修正予想を達成しました。その結果、売上高および各利益は過去最高を更新し、増収増益となりました。

具体的には、売上高は前期比10.6パーセント増の172億4,700万円となりました。売上総利益は前期比6.0パーセント増の49億4,800万円、営業利益は前期比12.3パーセント増の20億7,600万円となりました。

一方で、受注は前年の大型複数年契約案件の反動を受け、受注高は前期比20.5パーセント減の153億6,500万円となっています。受注残高も前期比9.3パーセント減の184億2,900万円となりましたが、第3四半期までと比較すると減少幅は縮小しています。

2026年6月期 売上高(事業領域別)

事業領域別の売上高の状況です。決済領域は前期比12.0パーセント増の142億8,500万円となりました。これは主要顧客のシステム更改案件などにより、FEP・不正検知の両分野が伸長したことが主な要因です。セキュリティ領域は前期比2.2パーセント増の20億6,700万円、データ通信・分析基盤領域は証券会社向けシステム開発などにより、前期比9.4パーセント増の8億9,400万円となりました。

また、決済領域のうちクラウドサービスは、前期比23.4パーセント増の42億9,300万円となりました。

2026年6月期 売上高(製品カテゴリ別)

製品カテゴリ別の売上高の状況です。システム開発は61億8,700万円で、前期比では縮小しています。ただし、前年まで継続していた大型案件のピークアウトや次のフェーズへの移行期間にある影響を織り込んでおり、ほぼ計画どおりに推移しました。また、主要顧客向けのシステム更改案件は、下期から進捗しています。

他社製品(ハードウェア等)は、主要顧客向けFEPシステム更改に伴うハードウェア販売が大幅に増加しました。クラウドサービスは、ユーザー数の増加や既存ユーザーの機能追加などによって増加しています。

2026年6月期 営業利益

営業利益についてご説明します。一部顧客向け品質対応やセキュリティ領域の製品構成の影響はありましたが、売上の増加とシステム開発の粗利率改善により、前期比2億2,700万円増の20億7,600万円となりました。

期初から続いていた品質対応は当期中に収束し、第3四半期以降は収益性が回復基調となっています。また、第4四半期は主要案件を中心にシステム開発の粗利率が堅調に推移しました。

2026年6月期 半期別業績推移

2026年6月期上期および下期の実績についてです。売上高については、上期は品質対応などにより苦戦しましたが、下期は前年同期比で増加し88億9,400万円となりました。特にシステム開発の更改案件が進捗し、売上が増加しています。

営業利益については、下期に開発の粗利率が堅調に推移し、営業利益は12億円、営業利益率は13.5パーセントとなりました。

営業利益推移

スライドには、参考として営業利益の推移を掲載しています。後ほどお時間のある際にご確認ください。

受注高(製品カテゴリ別)

受注高についてご説明します。スライド左側が年度ごとの推移を、右側が四半期単位の推移を示しています。

クラウドサービス・セキュリティ領域で前期に大型の複数年契約案件を獲得した反動により、2026年6月期は153億6,500万円と前期比で減少しています。

一方、システム開発に関しては、主要顧客向けシステム更改案件などにより70億4,400万円と前期比で増加しました。クラウドサービスについては、第3四半期決算説明時にもご説明したとおり、第4四半期に不正検知領域で少額決済の拡大を背景とした基盤強化に伴う大型案件を獲得し、伸長しています。また、2027年6月期第1四半期にも大型案件の獲得を見込んでいます。

引き続き、堅調な外部環境の変化に対応しながら、提案力の強化と案件創出に努めていきます。

受注残高(製品カテゴリ別)

受注残高についてご説明します。スライド左側が年度ごとの推移を、右側が四半期単位の推移を示しています。受注高と同様に前期比では減少しているものの、2024年6月期との比較では規模が拡大しています。また、システム開発は更改案件などにより22億5,400万円と増加しています。

受注残高(長期推移)

スライドは、受注残高の長期推移を示しています。前期比で減少していますが、前期に大型案件を複数獲得した影響によるものです。長期的には受注規模が拡大していることをご理解いただければと思います。

以上、2026年6月期の業績についてご報告しました。

中期経営計画進捗

ここからは、2027年6月期を最終年度とする中期経営計画の進捗と、2027年6月期の業績予想、今後の展望についてご説明します。

まず、中期経営計画の進捗についてです。中期経営計画2年目となる2026年6月期の売上高は172億4,700万円でした。修正目標は達成したものの、中期経営計画の当初計画に対しては99.1パーセントとなりました。

事業領域別では、決済領域の売上高が142億8,500万円となり、中期経営計画比101.3パーセントと計画を上回り、事業全体の成長を牽引しました。一方、セキュリティ領域およびデータ通信・分析基盤領域は中期経営計画に対して進捗が遅れており、今後の成長加速に向けた課題と認識しています。

営業利益は20億7,600万円となり、中期経営計画比86.5パーセントという結果でした。利益面については、品質対応の影響に加え、成長を見込んでいたセキュリティ領域やデータ通信・分析基盤領域の売上未達、さらにセキュリティ領域の商品構成における収益性低下が計画未達の要因となっています。

これらの課題を踏まえ、収益基盤のさらなる強化に加え、成長基盤の整備やAI活用を前提とした事業運営の高度化を進めることで、持続的な成長の実現を目指していきます。

2027年6月期の重点施策

スライドは、2027年6月期の重点施策に対する具体的な取り組み状況を示しています。事業領域別に重点施策を立ててそれぞれに個別の施策を掲げ、事業領域別の取り組みや領域を横断した取り組みを継続的に実行していきます。

1つ目は、決済領域における具体的な取り組みです。品質管理体制については、AI活用を軸とした強化と生産性の向上を図ります。

2つ目は、決済領域での収益性および製品価値の向上です。クラウドへのシフトとクラウドサービスの掛け合わせによる新サービスの展開を推進していきます。

3つ目は、決済領域におけるインフラ運用基盤やセキュリティモデルの変化を踏まえ、単なる運用・保守から脱却し、マネージドサービスの確立を視野に入れながら、収益性の向上も含めたインフラ基盤の集約を進めています。

4つ目は、各事業領域において、当社プロダクトへのAI実装を通じた製品性の高度化および優位性の確立に加え、新たなソリューションの開発にも注力していきます。

これらの取り組み全体の共通施策として、AI活用と人材戦略を強化します。人材戦略では、強化人財像と重点ロールの明確化、AI前提業務への転換と人財マネジメントの変革に取り組んでいく方針です。

AIを活用した経営基盤強化

あらためて、当社の今後の成長の前提となる、AIを活用した経営基盤の強化についてご説明します。

当社は、開発や品質保証、自社サービスにAIを実装することで、開発生産性と品質を向上させるとともに、案件の回転数を増やし、人的なリソースを創出します。これらのリソースを活用し、顧客接点の拡大、既存事業の高度化、新規事業の創出に取り組んでいきます。

スライドに示しているとおり、まずは社内でAIをしっかりと活用し変革を促し、次に既存事業の高度化、そして新規事業の創出という3つの柱を軸にサイクルを回していきたいと考えています。

AIにはさまざまな課題が存在しますが、当社では全社基盤としてAIガバナンスを整備し、AI活用を担う中核人材の育成・配置を進めています。これにより、新たな収益源の開拓と、提供価値の向上につながる生産性と品質の向上を両立させます。

新ソリューション創出の枠組み

新しいソリューションやサービスの創出に向けた枠組みについてご説明します。観点としては、大きく2つあります。1つ目は、収益基盤である決済領域における競争優位性の確保、そこで培ったコア技術の転用・展開、そして将来への布石という観点です。

2つ目は、推進方法として自社で進めるのか、協業するのかという観点です。協業については、単なるパートナーとの相互送客ではなく、新たな価値の創出や、協業先の製品・サービスへの当社技術の組み込みなどを検討しています。

既存事業で培った技術資産を活用し、次世代決済、金融・資本市場、データ活用・ガバナンス、オープンイノベーション、先端技術研究の5つの領域で実証と協業を推進しています。

主な取り組み状況については、スライドに記載のとおりです。具体的に案件が進行しているものもあれば、検討に着手している段階のものもあります。これらの取り組みを通じて、基盤の強化と持続的な企業価値の向上を目指しています。

2027年6月期 業績予想

2027年6月期の業績予想についてご説明します。決済領域では、キャッシュレス化の進展を背景に、クラウドシフトやモダナイズなどIT投資が堅調に推移する見通しであり、増収増益を計画しています。

一方で、品質問題を契機とした課題への対応、新たな収益の柱と位置づけてきたセキュリティ領域やデータ通信・分析基盤領域の進捗の遅れ、AIなど外部環境の変化、そしてインフラ運用基盤の整備や自社プロダクトの強化、AI活用といった将来の成長に向けた投資も考慮し、2027年6月期の予想を見直しました。

売上高は前期比2.6パーセント増の177億円を計画しています。売上総利益は、品質対応の影響は収束しましたが、品質管理の強化や生産性向上への取り組みを進め収益性の改善を図ることで、前期比8.1パーセント増の53億5,000万円としています。販売管理費は、成長投資に伴う費用を織り込み、前期比9.7パーセント増の31億5,000万円を予定しています。

営業利益は、成長投資を踏まえて前期比6.0パーセント増の22億円としています。品質対応の影響の収束や売上総利益率の改善が営業利益率の改善要因となる一方で、成長投資に伴う販売管理費の増加が一部抑制要因になると考えています。

なお、この業績予想は、3ヶ年中期経営計画で設定した当初目標を下回る見通しです。2027年6月期は、将来の成長に向けた事業基盤の整備や、AI活用を前提とした事業運営の高度化を進めます。また、2028年6月期から開始する次期3ヶ年中期経営計画を見据え、当社の持続的な成長を支える経営基盤の強化に取り組む方針です。

2027年6月期 業績予想

スライドは、2027年6月期の半期ごとの業績予想です。後ほどご確認ください。

2027年6月期 業績予想(製品カテゴリ別)

製品カテゴリ別の業績予想です。システム開発は、主要顧客向けシステム更改案件を中心に堅調に推移する見込みです。ハードウェア販売は前期並みの水準を見込んでいますが、前期は前々期に比べて大幅な増収となったため、伸び率は緩やかになる見通しです。クラウドサービスは、顧客基盤の拡大を背景に、安定した成長を継続すると予想しています。

これらの要因から、成長率は2026年6月期よりも緩やかなものになると見込んでいます。ただし、事業環境が悪化したわけではなく、基盤を強化するためであるとご理解いただければ幸いです。

株主還元

最後に、株主還元についてご説明します。基本方針は従来どおりです。2026年6月期の期末配当は当初計画どおり1株あたり20円、年間配当金は37円とし、前期から2円の増配となりました。2027年6月期の配当については、中間配当17円、期末配当20円を予定しており、年間配当額は前期と同額の37円としています。

以上、2026年6月期決算および2027年6月期業績予想のご説明となります。この後に参考資料を添付していますので、お時間のある時にご覧いただければ幸いです。

今後も事業環境の変化に対応し、持続的な成長を目指していきますので、引き続きよろしくお願いします。ご清聴ありがとうございました。

質疑応答:2027年6月期の投資の内訳について

質問者:この数年はCAPEX投資が続いていたと思いますが、2027年6月期はどの程度を見込んでいますか?

川上:2027年6月期の投資の内訳と具体的な金額としては、販売管理費で前期比3億円弱を上積みしており、そのほとんどを新しいサービスの研究開発やAIなどに投資しようと考えています。

それ以外の投資としては、 人材・人件費の増加分や、基盤整備・強化があります。これらは例年計上しているため、あらためて積み増したわけではありませんが、AI活用による影響やアクションは一定程度あると考えています。

現時点ではこのような数値目標を設定していますが、必要があれば期中に積極的に投資を増やし、将来の成長に向けた対応を行う意思はあります。当然ですが、それに伴って利益が減少するのかという点については、利益をきちんと確保することを前提としています。

質疑応答:数年にわたる投資についての今後の見通しについて

質問者:例えば、投資キャッシュフローとして計上される無形資産のように、1年で費用として処理されるのではなく数年にわたって使用される投資は、この数年でかなり増加していると思います。今後も増加していくのでしょうか?

川上:ビジネスモデルや課金モデルにおいて、リカーリング型へ移行したいと考えています。当然、初期開発費は増加し、それに伴う償却も数年にわたって行うことになります。そのため、CAPEXは一定程度膨らんでいくと見込んでおり、これは先行投資であると考えています。

質疑応答:中長期の成長戦略について

質問者:3ヶ年中期経営計画について、次の3年間、あるいはもう少し長いスパンで、どのような成長を描いていますか?

川上:先ほどお伝えしたとおり、当社の収益基盤は決済領域であることに間違いなく、この分野でのプレゼンスを一層高めていく必要があると考えています。今後は、AIエージェントが実装される社会の到来や、Web3、ステーブルコインといった新しい決済手法も予想されます。そのため、AIエージェント決済について積極的に検討していきたいと考えています。

一方、不正検知については、すでにかなりの優位性を確保しているものの、AIで代替される懸念もあるのが現状です。イシュア(カード発行会社)単位での対応が可能な部分もあると思われますが、当社にはお客さまからの一定量のデータが集積されています。そのため、それに基づいたデータの正確性や信頼性には非常に優位性があると認識しています。AIを活用したリアルタイムでの不正検知に取り組むことで、決済領域における基盤をより確固たるものにしていきたいと考えています。

また、市場取引についても証券市場などさまざまな分野が存在しますが、海外を含めて24時間、あるいは23時間にわたる取引が行われています。このような領域においても、当社が既存事業で培ってきたリアルタイム性を活用し、自社での取り組みを推進していきます。このマーケットには大きな可能性があると考えています。

加えて、コア技術の転用・展開においては、1点目として「CWAT(シーワット)」を用いたセキュリティ領域をさらに拡大していきます。製品性を高度化し、マーケットから評価される製品に仕立て上げると同時に、ロードマップをしっかり確立し、継続的にバージョンアップを行うことで、価値を提供したいと考えています。

2点目として、ここで培ったリアルタイム性やログの収集・管理は、セキュリティだけでなくビジネスを可視化する観点でも多く活用できる部分があると考えています。そのような仮説に基づき、現在新規案件2件を検討しています。

このような新しい領域に加え、進捗が遅れているセキュリティ領域、証券領域、データ通信・分析基盤領域をしっかり確保することは、当社が最低限取り組まなければならないことだと考えています。2027年6月期はその基盤づくりをしっかり進める予定です。

質疑応答:次期中期経営計画について

質問者:次の3ヶ年中期経営計画をどのようにお考えでしょうか?

川上:具体的な検討はこれからになりますが、現行の3ヶ年中期経営計画の目標数値の設定については、当初の見通しがやや甘かった、もしくは解像度が少し低かった部分もあります。株主のみなさまにご理解いただける目標数値を策定します。

当然ですが、達成が容易であるような数字を設定するつもりはありません。できるだけ高い志を持った目標数値を策定したいと考えています。ただし、定量的な数値については、現時点ではお話しできない状況です。

質問者:「解像度が低かった部分」という点について、何が未達の要因となっているのでしょうか? また、どの部分が数値として達成できなかったのでしょうか?

川上:前半でご説明したとおり、セキュリティ領域とデータ通信・分析基盤領域の進捗不足が主な要因です。一方、決済領域は一定程度目標に近い水準で推移しています。したがって、この2つの領域をどのようにテコ入れするかが課題になります。

当初、セキュリティ領域では、自社製品である「CWAT」を積極的に拡販し、トップラインと利益をしっかり確保することを想定していました。しかし、商品性の問題や、販路・販売力に課題があり、その進捗が遅れたことが挙げられます。

証券領域およびデータ通信・分析基盤領域では、新しいソリューションを開発し、マーケットからの評価を得て、確実に成果を上げるという計画を立てていましたが、この進捗も遅れました。その理由として、協業の課題やリソースの不足が挙げられます。2027年6月期はこの基盤をしっかりと構築し、足元を固めたいと考えています。

幸いなことに、AI技術の高度化がフォローウインドとなる状況です。AIを活用しながら、現有の技術者をどのように高度化させていくかという視点や、技術資産を分解して異なるマーケットへ価値を提供できる可能性の検証を進めていきます。この仮説と検証のサイクルを迅速に回していくことが重要だと考えています。

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