タカミヤ(2445)、仮設機材管理「OPE-MANE」を軸にリカーリング収益が19%増。営業利益133.1%増、ROIC3.8%以上を計画し、累進配当も継続します。国内の注目銘柄を紹介する連載「ログミーFinanceの#銘柄発掘」。銘柄の選び方を学べます。
> 国内の注目銘柄を紹介する連載「ログミーFinanceの#銘柄発掘」。ビジネスモデルやファンダメンタルズの分析を通じて、中長期で保有できる優良銘柄の見極め方が身につく実践的シリーズです。今回は、タカミヤ(2445)を取り上げます。
タカミヤ(2445)、足場・仮設機材レンタルが売上の約6割
タカミヤ(2445)は、ゼネコンや足場施工会社に仮設機材を販売・レンタルし、顧客保有機材の管理も手がけます。事業は、機材を管理・運用する「プラットフォーム」、仮設機材の「販売」「レンタル」、海外で仮設機材を販売・レンタルする「海外」の4区分です。
2026年3月期の連結売上高に占める外部顧客向け売上高の構成比は、レンタルが59.3パーセント、販売が22.0パーセント、プラットフォームが15.0パーセント、海外が3.6パーセントでした。売上の約6割を占めるレンタル事業は、セグメント利益率も15.6パーセントで、4事業のセグメント利益合計の67.7パーセントを稼ぐ利益の中心です。
「OPE-MANE」のリカーリング収益19%増、管理受託機材高76.99億円
中核サービス「OPE-MANE」は、顧客が購入した足場機材をタカミヤの物流拠点で預かり、保管・整備から現場への出荷までを代行するサービスです。同社は、機材の入出庫や整備などに伴う手数料に加え、不足部材のレンタル料を継続的に得ます。
2027年3月期第1四半期末の累計契約アカウント数は160社で、預かって管理する顧客機材の金額を示す管理受託機材高は76.99億円。リカーリング収益(レンタル関連売上高)は前年同期比約19パーセント増の11.69億円でした。
注目したいのは、顧客の機材調達が、必要量をすべて購入する形から、保有とレンタルを組み合わせ、管理も外部に任せる形へ移りつつあることです。2027年3月期第1四半期は、販売事業が前年同期比7.7パーセント減収となる一方、レンタル事業は同9.2パーセント増収でした。
「OPE-MANE」の利用企業は、安定して使う分の足場機材を購入し、現場ごとの不足分は同社から借りられます。顧客は保管場所や整備人員を抱える負担を減らせる一方、同社は機材を販売して終わるのではなく、その後の管理や不足部材の貸し出しまで収益機会を広げられます。
2027年3月期1Q決算は営業利益133.1%増
管理機材を利用する現場が増えれば、管理・出荷に伴う収入や不足部材のレンタルも増えます。管理受託機材を既存拠点で効率的に回し、不足部材を既存の賃貸資産で補えれば、追加売上に対する費用の増加を抑えられます。
2027年3月期第1四半期は、リカーリング収益の増加に加え、レンタル機材の出荷増や価格改定などが利益を押し上げました。売上高が前年同期比3.3パーセント増にとどまるなか、売上総利益率は32.7パーセントから36.0パーセントへ上昇し、営業利益は同133.1パーセント増となりました。
通期では売上高485億円、営業利益36.5億円、ROIC(投下資本に対する利益率)3.8パーセント以上を計画しており、リカーリング収益を伸ばしながら同社の計画どおりに賃貸資産への投資を抑えられるかが、資本効率改善の鍵を握ります。
年間80社増の計画に対し、第1四半期の新規顧客獲得は4社
ただし、新規顧客の獲得ペースには注意が必要です。2027年3月期の年間80社増の計画に対し、第1四半期は4社の獲得にとどまり、「OPE-MANE」の機材販売契約高も年間計画36億円に対して1.8億円でした。会社側も、アカウント数の増加ペースは想定を下回ると説明しています。
第1四半期の増益を支えた大型工事の寄与が一巡した後も利益率の改善を続けるには、レンタル価格改定の効果に加え、「OPE-MANE」の新規契約を積み上げる必要があるため、注視したいところです。
配当は累進配当を継続、ROIC改善が焦点
株主還元では、累進配当を継続するとともに、連結配当性向35パーセント以上の維持を目指す方針を採用しています。2027年3月期は年間16円を予想しており、2017年3月期から2026年3月期までの直近10期は減配していません。
2026年8月6日発表の2027年3月期第1四半期決算では、通期予想を据え置きました。今後は、「OPE-MANE」の拡大が売上増にとどまらず、賃貸資産への投資抑制とROICの改善に結びつくかが重要です。管理受託機材高とリカーリング収益が増える一方で、賃貸資産や有利子負債、減価償却費の増加を抑えられているかを確認したいところです。
さらに詳しく知りたい方へ――常務執行役員による生配信セミナーのご案内
事業内容や成長戦略に触れ、「もっと詳しく知りたい」「企業の考えを直接聞きたい」と感じた方へ。タカミヤ 取締役 常務執行役員 経営戦略本部長・安田秀樹氏が自ら最新の業績や今後の成長戦略、投資家が注目すべきポイントをライブ配信で丁寧に解説します。
今回のモデレーターは1UP投資部屋Ken氏
YouTubeチャンネル「1UP投資部屋」を運営する専業投資家・1UP投資部屋Ken氏がモデレーターを務めます。中長期で1.5倍から3倍を狙う銘柄選びを得意とし、投資家目線での鋭い質問が期待できます。
視聴者からの質問もその場で受け付けており、登壇者の肉声を通じて、リアルタイムで疑問も解消できる貴重なセミナーです。
参加はZoomによるオンライン配信で、どなたでも無料でご予約いただけます。
「成長領域をさらに深掘りしたい」「配当方針や現場のリアルを知りたい」と考えている方は、ぜひこの機会にご参加ください。
タカミヤが登壇する8月29日(土)開催セミナー
タイムテーブル
・11:00〜11:05
オープニング
・11:05〜11:55
①ミトラグループ(6093)
・12:00〜12:50
②AI CROSS(4476)
・12:55〜13:45
③マクセル(6810)
・13:55〜14:45
④アシックス(7936)
・14:55〜15:45
⑤タカミヤ(2445)
・15:50〜16:40
⑥MIC(300A)
▼詳細・視聴予約はこちら【IRセミナー特設ページ】
※当日は投資家向けに注目テーマの解説や質疑応答などを予定しています。
執筆者プロフィール

執筆:西田哲郎
ライター・コンテンツディレクター。投資歴15年。大きな損失を出したことをきっかけにイナゴを卒業、ビジネスモデルとファンダメンタルズ重視の手法に切り替える。業界紙やスタートアップを経てフリーで投資情報メディアやM&A情報サイトの立ち上げに関わり、現在は主に週刊誌で投資や経済関連の記事を執筆。
※記事内容、企業情報は2026年8月25日時点の情報です。
※当記事内容に関連して投資等に関する決定を行う場合は、ご自身の判断で行うものとし、当該判断について当社は一切の責任を負わないものとします。なお、文中に特定の銘柄の投資を推奨するように読み取れる内容がある可能性がございますが、当社および執筆者が投資を推奨するものではありません。
