国際的な大学ランキング200位以内に、日本の大学が1つもない惨状

2016.02.09
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先月、最も国際的な大学トップ200位が発表されましたが、残念ながらその中に日本の大学の名前は見られませんでした。世界に通用する人材を育てるため、今の日本の大学にある問題点と、求められる変化とは一体何なのでしょうか。

日本の大学は最もインターナショナルな大学ランキング200位以下

2016年1月、英タイムズ・ハイアー・エデュケーションによって国際観指標に基づいた大学ランキングが発表され、カタール大学がトップの大学として紹介されました。

このランキングは、どれくらいインターナショナルな講師や留学生が在籍していて、他国の研究者と共同で研究論文を書いているかなどの指標に基づいて作られています。

アジアでのトップは、全体ランキングでルクセンブルク大学に続いて、3位に輝いた香港大学

2015-2016年度の世界大学ランキングでは東京大学は43位に入っているものの、今回のこのランキングでは日本の大学の名前は上位200校の中に見ることはできませんでした

今の日本の大学が、世界に通用する人材を育てるために求められている変化とは何なのでしょうか。

多様な分野を学べる体制作り

同誌の最近掲載された記事では、まず日本の大学が見直さなければならない点を指摘しました。

昨年話題になった日本政府による文系廃止の誤報をとりあげ、最高レベルの国際的な大学では、幅広い分野の研究体制が整っているし、もちろん人文系もカリキュラムとして用意されていると述べています。

「日本政府は実用的な知識やスキルを身につけられるカリキュラムを重点的に考えているようですが、実社会はソーセージ製造機のようにお金を入れれば簡単に計りにかけられて、売れる製品が作られるわけではなく、もっと複雑に入り組んでいるもの。実用的なスキルだけを身につければ、社会で希望通りの成果が出せるわけではないのだから、人文系の考え方を身につけることも大切だ

企業による資金援助が必須

それでは今後、日本の大学が現状の問題点を克服し、世界レベルにまであがっていくためにどんな変化が必要とされているのでしょうか。

ポイントは企業による資金援助にあるようです。

11年前の国立大学法人化以降、常勤教員の削減や、研究論文の減少など、大学の質に関わる問題が生じていますが、この状況の根底にも大学資金の問題があります。

同誌は、日本の大学は55%が国からの交付金28%が大学病院の収益16%が学費で賄われていて卒業生や企業からの資金援助が非常に少ないのが目立つと指摘。

企業はもっと貢献できるはずであるし、財務省は税金をもっと大学の援助にあてるべきだという見解を示しています。

本当に価値のある教育を提供する大学へ

昨年、文部科学省が国からの運営交付金が削減される可能性を受けて、2031年度には国立大学授業料を54万円から93万円に引き上げるという案を発表しました。

この発表からも、日本の大学において資金が大きな問題のひとつになっていることは明らかであり、解決のためには企業の力が求められています。

その上で、日本の将来を担い、世界に通用する人材を育てるためにはどのような内容の授業を行って行くべきなのか、日本は大学教育の本当の価値をしっかりと見直す時期にあるのかもしれません。

image by: e X p o s e / Shutterstock.com

source by:  英タイムズ・ハイアー・エデュケーション

文/長塚香織

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