なぜ「米国でラーメンブームが下火」という記事が日本で掲載されたのか

 

こんな報道が出た理由

じゃ、なぜ、『アメリカのラーメンブームが下火に?』などという日本の報道が報じられたのか?

その理由は、まず、アメリカというか主にニューヨークで日本式ラーメンの人気がかなり広まり、ひとつの食のジャンルとして定着したためだろう。

そう、事実は逆なのだ。

日本式ラーメンの人気が下火になったのではなく、人気が広まっているから、うどんが話題になったと考えるほうが自然だ。

どういうことか?

日本式ラーメンは、しょうゆ、味噌、とんこつ、その他さまざまな味があり、ダシの取り方、麺の種類、具材ひとつひとつの作り方などまでかなりのバリエーションが存在し、それについてのうんちくもほとんど無限に存在する。

そもそも日本国内での、ラーメン店の競争は熾烈だ。

長らく続いた日本のデフレ経済下でも、なぜかラーメンだけは1食1000円をこえる値段でも、美味しいお店には行列ができ、大いに繁盛し続けてきた。

すると腕に自慢のある新たなお店が増えて、競争が激化する。

そんな競争の過程で、日本のラーメンの味や品質はめちゃめちゃ向上してきた。

もしかすると、人類史上、ひとつの食のジャンルで近年の日本のラーメンほど、多くの料理人が競争しあって、味や品質を高めてきたものは存在しないんじゃないかってほどだ。

で、そうした本格的な日本式のラーメン屋さんが、ここ10年ほどの間に、続々とニューヨークに進出してきた。

次から次へと、個性豊かな美味しい日本式のラーメン屋さんがオープンして、ニューヨークのフードライターは、驚いたに違いない。

だから、しょっちゅう記事にする。

どこまで掘り下げて記事を書いても余裕で書けてしまうほど、現在の日本式のラーメンの奥は深い

すると、その流れで、ラーメン以外の蕎麦やうどんなどの日本のヌードル(麺類)についても詳しくなるフード・ライターが出てきて、「次はうどんか?」というような記事になったということだろう。

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