ただいま購読者が急増している、大人のためのファッション指南メルマガ『【最も早くオシャレになる方法】現役メンズバイヤーが伝える洋服の着こなし&コーディネート診断』。今回、メンズバイヤーMBさんに寄せられたのは、「小さいサイズの服ほど早く売り切れている気がするけど、どうして多く仕入れないの?」というご質問。MBさんはその理由を、今年のトレンドと、流行り廃りの早いファッション業界の難しさにあると回答しています。詳しく見ていきましょう。
小さいサイズの服ほど早めに売り切れているような…気のせいですか?
こんにちは!! メールマガジンいつも楽しみに読ませて頂いています。ファッションに関する理論や情報など大変に勉強になっています。
おかげさまで欲しいものが増えすぎてお金が足りません…笑
以下質問です。
私は身長が低く、買う服のサイズは全てXSかSです。
私の気のせいかもしれませんが、買い物をしている時に「 これ欲しいな…」
と思ったものでも小さいサイズが売り切れていて、Lなどの大きめのサイズが売れ残っている事が多いように感じます。
こういう業種ですからできるだけ在庫を抱えたくなく、需要と供給の関係があるので発注数など考えているのだとは思うのですが、それでも小さいサイズが先に売り切れているような気がします。小さいサイズを多めに仕入れれば良いのにと思うのですが。
これは何故でしょうか。何か業界的な事情などありましたら知りたいなと思い質問させて頂きました。
私の思い違いかもしれませんが…よろしくお願いします。
MBさんの回答
ありがとうございます。
いいえ思い違いではありません。その通りです。
最近Sサイズはどこのブランドも作っている数が少ないです。
昨年・一昨年と比べて「激減」してると言っても過言じゃありません。
その理由は「サイズ無視」のトレンドです。
ノームコアトレンドやアスレジャートレンドが流行しておりサイズキツキツのものを着るスタイルが急速に廃れてきています。
ギリギリ着る細めのサイズ感ではなく、やや余裕のあるサイズ感のものが好まれる傾向が強くなってきているのです。
その結果
今までSサイズを選んでいた人はMサイズに移行し、
今までMサイズを選んでいた人はLサイズに移行しています。
今までLサイズを選んでいた人はXLを展開していないブランドが多いのでLサイズのままです。
つまり・・・
S→M
M→L
L→Lのまま
といった様に需要が移行しているのです。
結果Sサイズは年々売れなくなってきているのです。
もちろん全てのブランドを把握しているわけではありませんが、多くのブランドの動向を聞く限り概ね当てはまるかと思います。
ただこの傾向を読むのが非常に難しい。
「サイズ別展開数」ってのは結局、「データの蓄積」プラス「勘」です。
「去年Sサイズが10枚売れたから今年も10枚売れる」
というわけじゃないですから。「データ」だけでも判断できず。
結果需要との差が生まれ「シーズン初めに完売してしまう」なんて現象が起きるわけです。
で。上記の様な流行があるから最近は大きめサイズよりに発注しているお店が多く、結果としてSサイズが在庫が薄く完売しやすく、逆にLサイズが在庫が厚く在庫が残りやすくセールになりやすい・・・というわけです。
ジャストサイズで着る様なタイトシルエットがトレンドだった数年前は真逆の傾向でした。
サイズのトレンドも実は流動的なので需要と供給がマッチしない現象は起きますね。
それもファストファッションのように追加生産が即時可能な体制ならば解決しますが、一般のブランドではそれがなかなか出来ませんからね。
てなわけでこの現象に対して抜本的な解決策はありませんが・・・裏事情としてはこういう事です。
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『【最も早くオシャレになる方法】現役メンズバイヤーが伝える洋服の着こなし&コーディネート診断』
著者/KnowerMag MB
現役メンズファッションバイヤーであり、月間60万PV以上を誇る人気サイトKnowerMag運営者。
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