7月10日に先行予約が開始した『Astell&Kern AK100Ⅱ KANA HANAZAWA エディション』。ポータブルハイレゾプレイヤーとして高い評価を得ている『Astell&Kern AK100Ⅱ』と、声優、歌手として大活躍中の花澤香菜さんのコラボということで注目を集めています。
そして予約開始からなんと2日間でほぼ完売状態! 花澤さん、Astell&Kernのプレイヤーの凄さが感じられますね。それに加え、花澤さんの未発表曲「辿りつく場所」がプリインストールされるというのも大きいでしょう。
先日花澤さんもTwitterで「AK100II KANA HANAZAWAエディションでコラボ曲『辿りつく場所』聴いたよ!!自分で言うのもなんだが、耳が幸せである!!」とつぶやいていしました。
そこで今回、気になる未発表曲「辿りつく場所」を作曲したMiliのYamato Kasaiさんと、作詞したAQUA ARISのReomさんへインタビューを行ってきました。
とにかく全てが良い意味で生々しい仕上がり
まずは作曲のMiliのYamato Kasaiさんへインタビューさせていただきました。「Mili」は幅広い複合的な作曲を手がけるコンポーザー、インディーズ&メジャーシーンを騒がせるプレイヤー、Miliの世界を演出し視覚的に表現するデザイナー・イラストレーターからなる音楽制作集団です。
今回の依頼では、あくまでMiliらしい曲をということでしたので、Miliのクラシカルな世界を踏まえつつ、そして花澤香菜さんの歌と合わせた時に、現実味を帯びているけど、どこかしらファンタジックな、というところを重視して作曲しました。
私はクラシック畑で育ってきたこともあり、クラシカルでシンプルな室内楽のような曲が好みです。なので今回もクラシカルな曲を土台として作り始めました。
今回のようにクラシカルな曲を土台とすると、どこかしらファンタジックに感じる面もあったりするんです。しかしいろいろな人達に演奏されてきたジャンルなので、しっかり現実味を帯びていたりという。不思議な世界を共存させるというのを花澤香菜さんの歌で表現できればなと。
また花澤香菜さんの歌声はウィスパー成分が多くて、ハイトーンの部分に透明感があります。その歌声にピアノの音の粒やヴァイオリンのストリングスの擦れた音がすごくマッチすると思ったのです。
そこで今回のピアノ、ヴァイオリン、チェロという編成にし、極力少ない音数にすることによって、空間の響だったり、ヴァイオリンの弦が擦れたようなちょっとした音など、生だからこそ出る音をハイレゾで楽しんで欲しいです。
「揺れ」をテーマに小説を読んだような満足感が
続いて作詞のReomさんにもインタビュー。「AQUA ARIS」は、アニメに関わる音楽やビジュアル、物語をトータルプロデュースしているスタジオ集団。主な作品に「アルマギア -Project-」などがあり、楽曲制作、映像制作、イラスト制作など活動は多岐にわたっています。
届いたデモ曲を聴いたときに、特定の人物ではないのですが一人の少女をストーリーテラーとして物語をつくり込んでいきたいなと思いました。今回の曲は「揺れ」をひとつのテーマにして、歌詞の構成としては、一人の少女がいて、最初に挫折を描き、最終的には救われる内容にと、Yamato Kasai(Mili)さんと話しながら書いていきました。
Yamato Kasai(Mili)さんとは、楽曲をお送り頂いてから、直接会っての打ち合わせやメールでお互いの想像する世界観を共有して、曲に対するギャップが生まれないよう気をつけました。しかし、考えていたものは全く同じでスムーズに楽しく書く事ができました。
今回の曲はいわゆるサビがないので、そういったところは作詞的にも難しいところがありました。好きなことに向かっていったけど、好きなことなのに挫折があって、それでも頑張って前に進もうっていう普遍的な悩みを題材として、ひとつの物語を描くように歌詞を紡いでいきました。
そういった悩みを表す表現として「揺れ」をテーマとしました。歌詞の中で「街路風(がいろふう)」という単語であったり、そのまま直接「揺れ」という言葉を使って表現しています。タイトルの「辿りつく場所」はどんな場所なのか、それとも場所ではなくて“自分の気持ち”なのか、どんなふうにも聴いている人が考えられる言葉として選びました。
なので、聴いて頂いた方がこの子に自分を重ねて共感できる部分があって、何か感じてもらえる所があったら嬉しいなと思います。あと「何も前も見ずに~」からのリズミカルに、そして感情的に追い込んで花澤さんが歌っている部分は私のお気に入りです!
今回の曲は、花澤さんの本線の音楽活動とは違った座組と聞いたので、普段の花澤さんの曲を意識せずに作詞しました。Yamato Kasai(Mili)さんから聞いたのですが、花澤さんも「こういう曲は初めて」と言っていたみたいです。
お二人のインタビューから、花澤さんの声を最大限に生かし、これまで花澤さんの楽曲では聞いたことのないような曲が聴くことができると確信。これは楽しみですよね。予約した方は、楽しみに発売日を待ちましょう。
●information
iriver(Astell&Kern)http://www.iriver.jp/
花澤香菜公式サイトhttp://www.hanazawakana-music.net/live/
花澤香菜×Astell&Kern 特設サイトhttp://www.iriver.jp/kana_hanazawa/
花澤香菜STAFF公式ツイッターhttps://twitter.com/hanazawa_staff
Mili Official Websitehttp://projectmili.com/mag-mell/
Miliツイッターhttps://twitter.com/hamoloid
AQUA ARIS Official Websitehttp://aqua0aris.web.fc2.com/main.html
AQUA ARISツイッターhttps://twitter.com/reom_aqua_aris
文/横田吉木
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