最新研究でわかった「認知症」になりやすい職業、なりにくい職業

2016.08.18
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新しく示された認知症の前兆指標とは?

認知的予備力とは、日頃から鍛えてある脳が少しのダメージを受けても認知機能に影響を受けない力のことを指します。

その認知的予備力は、病気進行の初期にすでに機能しているということは、予備力が低下したことを感知して何らかの方法でこの予備力を増大させるような働きが早い段階で介在していたことを意味するのではないかとウイスコンシン大学のブーツ教授は言います。

別の研究ではこれまで認知症やアルツハイマー病を発症する前にあらわれる「軽度認知機能障害(MCI)」という判断指標がありました。

しかし、新たに「軽度行動障害(MBI)」というものが、アルツハイマー病と診断される前の記憶障害が現れる状態として今回の研究では提案されたそうです。

記憶力の低下は、認知症やアルツハイマーの典型的な症状です。

しかし不安混乱方向感覚の喪失などもしばしばその初期に現れます。

MBIは晩年になって現れ、6ヶ月以上継続して症状が続く精神神経系障害の兆候を定義したもので、医師はこのチェックリストを用いて病気を早期に発見できるそうなのです。

このチェックリストは感心や意欲、気分や不安、衝動制御、社会適合、思考という5つのカテゴリから構成されています。

中高年の人で新たにこのような兆候が見られた場合、次第に衰えが進み、軽度認知機能障害(MCI)の状態へ移行するとしています。

このような行動障害は、これまでは他の精神病との区別が難しかったようで、精神科的な治療や決められた薬による治療を受ける結果になっていました。

しかし、症状がもっと早い段階で見分けられれば、精神病としての治療でなく認知症としての治療を受けることができると、カナダ・カルガリー大学のIsmail氏は言います。

アルツハイマー協会のマリア・カリーリョ氏はこの新たなチェックリストが提案されたことに「(診断方法の)パラダイム・シフトが起きそうな意義が感じられる」と話しています。

日本国内でも認知症は約800万人と言われており、認知症やアルハイマーについての関心は高めです。

なるべく質の高い人生を送るためには、いかに長く寝たきりにならずに生活できるかという身体面での「健康寿命」に加えて、いかに認知機能の低下を防いだり、遅くできるかという観点から食生活や仕事の選択をすることも有効なようです。

単純作業は特にこれからロボットがほとんどを担う時代がやってきます。

そんな中で人間に必要なことは、やはり「人とのコミュニケーション」なのではないでしょうか。

Image by: Shutterstock

Source by:  Alzheimer’s Association International Conferenceワシントン・ポスト,  MBIチェックリスト,  MCIの判断基準

文/桜井彩香

 

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