ソ連崩壊、アメリカ没落を予言した学者が占うトランプとEUの未来

 

トランプ現象は、アメリカ人の○○化疲れ

──大統領選挙でドナルド・トランプ氏が共和党の候補になったことの意味をどう考えますか。

 

「(民主党で候補者指名を争った)バーニー・サンダース氏の人気も合わせると、米国社会で大きな変化が生まれていると感じます。支離滅裂で挑発的なトランプ氏のスタイルの陰に隠れがちですが、トランプ氏を支持する人たちの反乱には理があります」

 

「また民主党の党大会で、サンダース氏の演説に会場が強く反応したのは、自由貿易や環太平洋経済連携協定(TPP)の問題に触れた時でした。米国では大衆層だけでなく、前は反対していなかった中流層も意見を変えています」

アメリカ人は、大衆だけでなく、中流層もTPPに反対だそうです。安倍総理も、「アメリカが反対だから」という理由で、TPPをやめたらいかがでしょうか

では、なぜアメリカ人はTPPに反対なのでしょうか?

「昨年のある人口動態調査によると、45歳から54歳までの米国の白人の死亡率は、1999年から上昇しているというのです。途方もないことです。
(同上)

45~54歳の白人アメリカ人は死亡率が上がっている! 働き盛りじゃないですか!? なぜ、45~54歳白人アメリカ人の死亡率は上がるのでしょうか?

自殺や麻薬、肥満といったことが原因でしょう。生活レベルの低下、退職後の不安……。グローバル化による低賃金の労働力をめぐる競争などが、多くの人にとって耐えがたくなっています。
(同上)

グローバル化による低賃金労働力をめぐる競争が耐えがたい

読者の皆さん、是非安倍総理に教えてください。自民党が主張しているように、「移民毎年20万人」なんてやってたら…。それだけ労働者数が増えるので、日本国民の賃金は確実に下がっていきます。アメリカでも欧州でも、「もう移民は嫌だ!」といって見直しの機運が高まっている。それなのに日本は、「欧米がやっているからわが国もやらなければ!」。欧米で失敗した政策を真似るのは、いい加減やめてほしいものです。

そしてトッドさん、「トランプ現象」の理由を一言で表します。

これは、グローバリゼーション・ファティーグ(グローバル化疲れ)なのです。
(同上)

トランプ現象の理由はアメリカ人のグローバル化疲れ」! さすが、トッドさん。ぴったりの言葉を考え出しました。

print
いま読まれてます

  • ソ連崩壊、アメリカ没落を予言した学者が占うトランプとEUの未来
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け