b.「状態への嫌がらせ型」
これは、妊娠・出産した女性労働者に対して行われるハラスメントです。妊娠・出産すれば、だれでも労働能率が落ちます。体調が悪く仕事ができない日もあります。このような、妊娠・出産したということやそれによって仕事を十分にこなせなかったことに対して嫌がらせを行うのが、「状態への嫌がらせ型」マタハラです。
ここで注意していただきたいのが、「マタハラ」なる言葉が誕生したことで、その言葉に過剰に反応してしまう人が出てきます。それは、上司の側にも、妊娠した女性労働者の側にも出てきます。
業務の調整の必要から、労働者の意向を確認することや、休業期間の変更を相談することは「マタハラ」にはあたりません。また、女性への配慮として、短時間勤務や配転を提案することも、「マタハラ」にはあたりません。
何でもかんでも「マタハラ」になると恐れるのではなく、当たり前のコミュニケーションをとりながら、部署の業務のスムーズな遂行と、妊娠・出産した女性労働者や育休等を申し出・取得した男女労働者への心遣いを両立させていきましょう。
以上を踏まえて、あらためてお聞きします。
「御社では、マタハラ防止措置実施の準備はできていますか?」
image by: Shutterstock
『採用から退社まで!正しい労務管理で、運命の出会いを引き寄せろ』
ぜひ、この場を通じて御社の就業規則をチェックしていただき、問題が生じそうな箇所は見直していただきたいと思います。現役社会保険労務士である私が、そのお手伝いをいたします。
<<登録はこちら>>
ページ: 1 2