もちろん、お客様の中にも知識に深い人もいますが、基本的には素人。だからこそ、お客様に「わかりやすい」説明をすることが必要。なので、冒頭の説明では、ワインは好きだけど、ただ赤ワインだと「重いか軽い」しかわからないお客様からすると、この説明は「……」。
もし、ワインに造詣の深いお客様はきっとスタッフに、「なんかいいワインある?」なんて聞く人はいません。きっと、ワインリストだけ見て、自分でワインをチョイスすることでしょう。そして、出てきたワインを飲みながら、同じテーブルの人に、自分の知っているワインの知識を話すことでしょう。
つまり、お客様の振る舞いや言動で、こちら側が「どんな人なのか」を察知し、お客様に合わせた対応ができるスタッフこそが、「プロのスタッフ」と言えるのです。
知識の深い人には何も話さず、知識がない人にはできるだけわかりやすく。
他には、スタッフと話したいお客様か、それとも、放っておいて欲しいと思っているお客様かを見分けることも大切。ちょっとした会話に「くいついてくる人」は、どんどん話かけていい証拠。反対に、「あまり乗ってこない人」は、放っておいて欲しいということ。これを見極めないで、接客を行ってしまうと、お客様満足度は下がってしまいますよね。
飲食の仕事をやっているということは、飲食のプロということ。だから、どうしても「専門的な目線」になりがちで、そこに、お客様との「ギャップ」が生まれている可能性があります。だからこそ、常に、自分たちが「専門的になりすぎていないか」「これはお客様には分かるだろうか」といつも問いかけることが重要です。
皆さんのお店、接客、メニューが、お客様との「ギャップ」が生まれていないかどうか、ぜひ確認してみてください!
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