次こそ大暴落。トランプは株価下落が米景気への警告と気づくのか

tsuda20181015
 

NYダウ急落が引き金となり発生した世界同時株安。その後はなんとか持ち直してはいるものの、さらなる下落を危惧する声は絶えません。果たしてこれ以上の暴落は起こりうるのでしょうか。今回のメルマガ『国際戦略コラム有料版』では著者の津田慶治さんが、「まだ本格的な暴落ではない」とし、様々な要素を分析しつつ今後の展開を占うともに、日本が進むべき方向について考察しています。

再度、米株の暴落は起きるか?

10月第2週は、世界的な株の大きな下落になったが、まだ本格的な暴落ではない。今後の見通しを見よう。

NY株調整

NY株は、10月3日に2万6,651ドルと過去最高値を付けて、10月11日に2万4,899ドルまで下落した。そして、12日の終値25,399ドルまで戻した。2,000ドル下げて、500ドル戻したことになる。

日本も10月2日に2万4,448円と6年ぶりの高値を付けたが、10月12日に2万2,323円まで下げて、終値2万2,694円まで戻した。2,100円下げて、650円戻したことになる。

この調整は、10年米国債の金利が3.25%に上昇したことで、株からの逃避とFANG株の下落で起きたのである。しかし、株価が下がり債権に資金が移動したので、3%まで金利が低下したことと、米中貿易戦争で心配した中国の対米輸出激減が起きずに、反対に前年同月比14%増となり、まだ米中貿易戦争で世界景気が悪化するかどうかわからないと、アジア株が上昇しNY株も4日ぶり反発287ドル高となり、その上にFANG株が上昇して、ボラティリティが高い状態であるが徐々に値幅も落ち着いていくことになる。

まだ、上下の動きはあるが、今後一時的に、下落の3分の1から半値まで戻す可能性もある。しかし、その後は米国の景気次第である。

流動性相場からファンダメンタルズ相場に

今までは、各中央銀行の量的緩和による資金ジャブジャブの流動性相場であったが、FRBが利上げと資産減少を行い資金回収で株式市場も流動性相場から経済実態に則したファンダメンタルズ相場に移行する時期にある。

ゼロ金利の資金を借りて投資していた投資機関が3%の金利を払って投資しても配当利回りが5%以上の株がないなら、投資資金を引き揚げて返す方が良いし、5%以上の配当を出す企業があれば、投資の方が良いという局面になっている。企業利益次第ということになる。

この局面に、トランプ大統領が、減税で企業利益を押し上げた後、企業の利益に悪影響が出る米中貿易戦争での関税引き上げを行ったことで、企業利益と金利動向に機関投資家が敏感になっている。

日本を除く世界の企業は金利ゼロに近い資金を借り規模拡大をしてきた。このため、世界の企業も金利に敏感になる。しかし、その期間、日本企業は内部留保を増やして無借金経営にして、金利ゼロでも資金を借りなかった

そして、現在、減税で米財政の赤字幅は拡大して米国債の発行を増やすことになるが、一番の買い手である中国は、貿易戦争で米国債を買うどころか徐々に売る方向である。その上にFRBも資産減少のために米国債を売っている。このため、10年米国債の金利は上昇方向になった。

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