実は埼玉県。男の健康長寿が12位から2位に上がった意外な理由

 

AIが国の施策をリードする日も近い?

3つ目の鍵もたくさんの気づきをくれましたので、書いておきたいと思います。番組では、3つ目の鍵を、「ピンピンコロリには泥棒を捕まえろ」と謎の言葉で表現。今度は、AIが、高齢の方が亡くなるまでの最後の10年間、どんな生活や行動をしていたか…を遡って分析したものです。

具体的には、亡くなった方が、直前の調査でどう答えていたか、さらにその3年前はどうだったか、さらにその3年前は…と関係性を見ていきます。そうすると、亡くなる直前まで元気な「ピンピンコロリ」ルートと、長い不健康な期間を経て亡くなるルートにはっきり分かれるのです。

では、この2つのルートでは何が違うのか、膨大な関係性を見ていくのです。そうすると、2つのルートで、亡くなる直前の調査では、健康かどうかという「体」の状態の違いが大きいのですが、(これは当たり前ですよね)その3年前の調査では、「の状態の違いが大きく表れています

そして、さらにその3年前になると、「地域コミュニティ」に関する違いが大きく表れ、特に治安上のことが密接に関係しています。「自分の住んでいる地域が安全だと感じている人」は、その後ピンピンコロリルートに繋がり、「自分の住んでいる地域は安全じゃないと感じている人」は、その後、長い不健康期間をたどるルートに繋がりやすいというのです。とにかく、AIが分析すると、そういう関係性が出るのです。それで、地域を安全にすることが健康寿命を延ばすという意味で、「ピンピンコロリには泥棒を捕まえろ」と言っていたのです。で、また、研究者の方々も、私たちも、治安がよくなると健康寿命が延びる…ってどうしてだろうとAIの出した結果の意味を考えることになります。

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