景気のいい会社の社長はなぜ皆揃いも揃って中古ベンツに乗るのか

 

中古車は格好の節税アイテム

そして中古車は新車よりもさらに節税効果が高くなります。中古資産というのは、新品を買ったときよりも、当然、耐用年数は短くなります。耐用年数が短いということは、1年間に計上できる減価償却費がそれだけ大きいということです。そして中古資産の耐用年数というのは、次のような計算方法で算出されます。

(耐用年数-経過年数)+(経過年数×20%)

たとえば、5年落ち(5年経過)の普通車の中古車を買った場合、次のような計算になります。

(耐用年数6年-経過年数5年)+(経過年数5年×20%)=2年

1年未満の端数が出た場合は切り捨てとなり、最短耐用年数は2年です。計算式で2年以下になった場合は2年が耐用年数となります。ざっと中古車の耐用年数を並べてみますと次のようになります。

年式      耐用年数

 

1年落ち     5年
2年落ち     4年
3年落ち     3年
4年落ち     2年
5年落ち     2年
それ以上古いもの  2年

これを見ればわかるように、4年落ちの中古車を買えば耐用年数は2年となるので、これがもっとも減価償却費では有利になります。これ以上、古いものを買っても耐用年数は減りません。耐用年数が2年ということは、定率法では償却率は1.000になっています。つまり買ってから1年間で全額を経費に計上できるのです。

新車と中古車では1年目の減価償却費が3倍違う

たとえば200万円で車を購入する場合、新車と中古車ではどう違うかを比べてみましょう。200万円の新車を期首に購入した場合は、その年に計上できる減価償却費は66万6,000円です。

一方、200万円の4年落ちの中古車を、同じように期首に購入した場合、200万円全額が減価償却費として計上できます。

つまり、4年落ちの中古車の場合、購入した年に新車の3倍の減価償却費を計上できるのです。だから、中古車というのは、急に儲かった年の税金対策としては打ってつけだといえます。

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