以前、盲導犬についてのドキュメンタリー映画についてメルマガでご紹介した。まぐまぐニュースにも取り上げられたので以下リンクをはっておく。
ご参考; ● 人懐っこいのもダメ。映画で見るアメリカの「盲導犬」事情
機会があればぜひこの映画を観て頂けたらと思うが、盲導犬のトレーニングは過酷で適正が問われるものとなっている。日常生活を誘導するだけでもものすごい対応力が求められるのに、大勢が一気に走るマラソンとなると、さらなら対応力が必要とされる。
忍耐力、沿道の応援に動じない精神力、そして、マラソンを走るための体力等々だ。こうした条件をクリアした上でトレーニングしてきた3匹はレース前の3ヶ月間で120マイル(約200キロ)も走ったという。
もちろん、盲導犬のケアはちゃんと行われている。走るときは犬用の靴(手足の先を覆うもの)を履くし、水などの補給もちゃんとしている。トーマスさんは盲導犬と一緒にマラソンのレースに出たいと思った時点でそれがどれだけ大変なことかをわかっていたのだろう。
盲導犬に無理はさせられない。でも、1人でケアをするには限度がある。そこでトーマスさんが社長とCEOを務める盲導犬を育成する非営利団体のGuiding Eyes for the Blind内に2015年、専門のプログラムを立ち上げたのだ。
トーマスさんは2014年に社長に就任。それまで20年間社長だったウィリアム・バジャー(William D. Badger)さんの定年に伴う退職後の後任として指名された人物である。
ご参考: ● GUIDING EYES NAMES NEW PRESIDENT AND CEO 2015年に伴走盲導犬の育成をはじめてからこれまで24匹が立派な伴走盲導犬として卒業している。さらに現在12匹が訓練課程を半分終えているとのこと。今後、アメリカで開催されるマラソンのレースで盲導犬を見かけることが増えてくるかもしれない。
今回、トーマスさんと一緒にレースを走った盲導犬のうち7歳のガスくんはレース後に盲導犬を引退。トーマスさんといつも一緒に走っていたセントラルパークでの誘導が盲導犬としての最後のお仕事となり、ガスくんは立派にこなした。
ガスくん引退後はウェスリーくんがトーマスさんの盲導犬となり、ワッフルちゃんはトーマスさんと同じように走るのが好きな盲目ランナーさんのサポートをするという。
ご参考:
● レースの公式サイト
● Guide Dogs Lead Visually Impaired Runner to Historic NYC Half Marathon Finish ● Blind runner, guide dog trio makes history in NYC Half Marathon
● 米視覚障害男性、ハーフマラソンで盲導犬と完走 史上初
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