発達障がい者の支援で強調される「二次被害の防止」とは何か?

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障がい者支援を始めさまざまな福祉活動に関わるジャーナリストの引地達也さんが、8月から「発達支援研究所」の客員研究員となったそうです。今回のメルマガ『ジャーナリスティックなやさしい未来』では、障がいのある人たちへの支援で必要な教育のあり方や、彼らが被る「二次被害」を防ぐために必要なことについて伝えています。

発達支援研究所に関わる1歩としての二次被害防止と教育

8月から一般財団法人発達支援研究所の客員研究員となった。元早稲田大教授の山本登志哉所長(教育心理学)との親交からつながった結果ではあるが、シャローム大学校でカリキュラムの適切な提供に向けての必要なつながりであり、私自身の学びとなるからありがたい。新しい価値観を提供する大学校の充実に向けて、研究所で何を学び、また山本所長はじめ、教育学の世界で仰ぎ見る大先輩とともに何を実現していくのか、ワクワクした気持ちとなる。

ここでの「発達支援」の響きが、教育をベースに置いていることで、個々の持つ力をどう「活かすのか」が自然な流れだから、福祉領域で時には必要とされる「スキルの取得」とは一線を画す点も、重要なポイント。「支援が必要な人」へのアプローチや処方箋は人の数だけ多様化するべきだし、その素地を作るのが私の仕事の一環だと考えている。

7月に行われた翔和学園(東京都中野区)のセミナーで、私は特別支援学校卒業後の進路について考える親御さんや先生ら関係者を前に、18歳以降の「教育」の説明として、階段式とスロープ式を例として社会というステージへの行き方を示した。

社会のステージが「就労」をイメージしてしまうのは、この社会の全体主義的な価値観であるという問題はさておき、現実問題として、スキル習得の合否を判断されて階段を1歩ずつ上がっていき、到達したい次のステージに近づくのが、就労移行などで行っている「訓練」とすれば、シャローム大学校や翔和学園で行う「教育」はスロープ型だ。

知らない間に、自分の能力に気づいたり、友達と支え合うことを学んだり、人との交流で社会性を身に着けたりすることの連続で、月日が過ぎると、自分が出発した地点からなだらかな坂を上り、想像していたところよりも「上」へ登っている感覚である。

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