南海トラフで、プレートの境目がゆっくりと動く「スロースリップ」を東京大学と海上保安庁が初めて捉えたと、NHK、産経新聞、毎日新聞、朝日新聞などが報じた。巨大地震が発生する仕組みの解明に役立つと期待されている。「日本海溝」のプレートの境目がある千葉県東方沖では、この「スロースリップ」が数年おきに確認されており、その後、比較的大きな地震がおきやすくなることで知られている。昨年から年頭にかけて発生した北関東周辺の地震も話題になっているだけに、今回の観測に注目が集まっている。
「スロースリップ」沖合の海底で初確認 地震メカニズム解明へ #nhk_news https://t.co/YWC2MUuMJk
— NHKニュース (@nhk_news) January 15, 2020
「スロースリップ」とは
「スロースリップ」とは、プレートとプレートの境目がゆっくりとずれ動く現象。地震波を出さずにたまったひずみを解放するため、私たちは揺れを感じない。東日本大震災が起きる引き金となった可能性も指摘されているなど、巨大地震との関連が注目されている。
南海トラフで初観測
「スロースリップ」が観測されたのは、陸地から50キロ以上離れている7箇所。紀伊水道沖の2箇所では、平成30年ごろ、南東方向に向かって6センチと8センチ動いていたという。今回初めて観測されたのは、陸地から海側に50キロ離れた「南海トラフ」のプレートの境目の浅い部分。東海から四国の陸側の地下深くでも、繰り返し「スロースリップ」が確認されているが、巨大地震との関連性は不明である。
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