【カンブリア宮殿】なぜ串カツ田中は倒産危機から復活できたのか?

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2002年に創業され、今や200店舗以上を運営している大人気居酒屋チェーン「串カツ田中」。破竹の勢いで成長を遂げている。「テレビ東京『カンブリア宮殿』(mine)」は、放送内容を読むだけで分かるようにテキスト化して配信。串カツ好きやお酒好きだけでなく、ファミリーでも大満足できる串カツ田中の人気の秘密に迫る。

家族連れで連日大盛況~串カツ専門のチェーン店

横浜市の人気の街、たまプラーザ。住みたい街ランキングの常連で、若い家族連れが目立つ。日が暮れて静まり返った住宅街の一角に、煌々と灯る赤提灯の店が。大阪伝統の味・「串カツ田中」だ。店内は、昭和レトロなインテリア。お父さんが通う居酒屋かと思いきや、ほとんどが小さな子供を連れたファミリー層だ。

客の目当ては揚げたての串カツ。串カツは全部で約30種類。1本100円(税別、以下同様)~で、一番高いものでも200円。肉や、エビ・かきなどの海鮮系、レンコンやとうもろこしなどの野菜、さらにバナナなどもカラッと揚げる。夏のキスなど、季節の食材も豊富だ。特に人気が高いのが串カツ牛(120円)だという。子供向けのサービスも充実している。通常390円のたこ焼きは、小学生以下の子供がいれば無料。自ら盛る通常250円のソフトクリームも、小学生以下はやはり無料になる。

実は串カツ、最近は幅広い客層に受けて外食の中でもブームとなっており、チェーン店も増えている。その中でも串カツ田中は202店と、断トツの店舗数を誇る。東京・目黒区の都立大店。店内には若者のグループや子供連れのほか、3世代家族の姿も。年配層に串カツはヘビーのように感じるが、「あっさりしているからいっぱい食べられる」と言う。

油を軽く感じるのには理由がある。営業中の厨房では、フライヤーの油を「落とす」作業が行われていた。油の行く先は、下に置いてある独自に開発した食用油ろ過機。ここで汚れた油をきれいにしているのだ。機械の中には油をろ過するフィルターが2つ。この中を循環させることで、揚げカスだけでなく、使ううちに混じった細かい不純物も取り除くことができると言う。きれいにした油は再びフライヤーへ。この間、およそ10分。串カツ田中ではこの作業を1日2回、行っている。

パン粉はオリジナル。混ぜるパンの耳や水分の量を微調整し、甘みと香ばしさを引き出すという。さらにパン粉の付け方も独自。均等につけてサクサク感を出すことが大事。これを全店で徹底した結果、他の店の串カツと比べると、串カツ田中の方はネタと衣の間に隙間がなく、衣も薄い。これがサクサク感の秘密だ。そして串カツの味の決め手がソース。決して濃くはないが、不思議に後を引く味。何が入っているのかは企業秘密だそうだ。

茨城県土浦市には、串カツ田中の契約農家がある。収穫の時期を迎えたのは、大ぶりのキャベツ。切ると水分がどんどん溢れ出す。みずみずしいのは「土がいいから。キャベツが水分を含んでよく育つ」と言う。実はこの畑の土には、店舗で出た野菜くずや揚げカスなどを堆肥として混ぜているので、栄養たっぷりなのだ。このこだわりのキャベツは店でお通しとして出している。おかわり自由の食べ放題だ。

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