元官僚が見抜いた、東京の新型コロナ本当の死者数が数倍の可能性

 

韓国のデータとの矛盾

またこの数値は韓国の死者数の数値と比較した場合、信ぴょう性が増します。

韓国では、日本と違って当初からPCR検査を大規模に行ってきました。だから2月から3月にかけて韓国の感染者数は激増し、死者数も増えました。韓国がそういう状態になっているとき、日本ではそれほど感染者数も増えず、死者もあまりいませんでした。

が、3月の終わりから日本が本格的にPCR検査を開始すると、日本の感染者は激増し、死者の数も増えました。つまり、日本では韓国よりも1か月半ほど遅れて感染拡大が始まったのです。そして5月の初頭には、人口当たりの死者の数が、日本と韓国で逆転したのです。

しかし、ここで大きな疑問が生じるはずです。日本と韓国の感染の条件を比較した場合、それほど大きな違いはありませんでした。なので韓国が先に感染拡大し1か月半遅れて日本で感染拡大が始まるというのは、不可思議なことです。

これはどういうことかというと

  • 本当は日本でも韓国と同時期に感染拡大が起こっていたけれど、日本はPCR検査をしてこなかったので、最初の1か月半ほどの感染者数は漏れている人が多い
  • それに連動して感染後に死亡した人の把握も漏れている
  • だから日本では当初、韓国よりも死者が大幅に少なかった

と見るのが妥当だと思われます。つまり、インフルエンザ迅速把握システムで公表されている死者の異常値は、新型コロナでの死者である可能性が高いということです。

また政府が公表している死者数だけで見ても、人口比にすれば台湾、韓国に後れをとっていることは明白です。おそらく最終的には、人口比で韓国の数倍、台湾の数十倍の死者となるでしょう。

筆者はこのことをもって、「日本は台湾や韓国よりも劣っている」と短絡的に述べるつもりはありません。

が、この世界的な歴史的な災厄に際し、その処し方において明らかに台湾、韓国に劣っていたことは間違いないことです。台湾や韓国は、世界標準の感染症対策を迅速に行っただけであり、それがアジア人の有利条件と合わさって、好結果につながったといえます。

逆に言えば、日本は世界標準の感染症対策を行っていないということです。そのことは日本人として謙虚に受け止めないと、日本に未来はないと思われます。今、日本の新型コロナ対策をたたえている人は、「本当の愛国心がない人」「現実を見る勇気がなく虚勢を張りたいだけの人」だと筆者は思います。

(メルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』より一部抜粋)

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