OB訪問アプリ悪用、就活女子大生のカラダを狙う「リクルート脳」の歪んだ欲望

2020.12.03
by tututu
 

OB訪問は憧れの企業に入社するパスポート

OB訪問は就活生にとっては直接社員と触れ合うことができ、企業側にとっても優秀な学生にアプローチできるWin-Winな仕組みだと言われている。しかし、現実的な立場は圧倒的に企業側が強い。にもかかわらず、なぜ就活生はリスクに目を背け、OB訪問にここまで躍起になるのか。

学生にとっては、「OB訪問した数が面接の時にアピールになる」「みんなやっているから、自分もやらないわけにはいかない」「OB訪問しないと採用してもらえないのでは」といった声が聞こえてくる。

一方で、OB訪問した際にセクハラを受けたという女子学生は多数いる。都内の有名大学に通うNさんはその被害を次のように話す。

「アプリを利用して会ったOBと一度食事をしました。最初は普通に会社の話をしてくれましたが、だんだんお酒が入ってくると、『俺は人事にも顔が利くから』と言われ体を触られました。拒否したいけど、これで就活が失敗するのが怖くて受け入れてしまいました」

要求はさらにエスカレートし、家に来ないかと誘われたという。

「終電を理由にその場は何とか切り抜けましたが、その後もLINEでしつこく誘われるようになりました。自分の立場が強いことを利用するなんて許せません。でも、これを会社に訴えてしまうと採用されることは絶対になくなってしまうので…どうにもできない状態です」(前出・Nさん)

女子学生を悩ます就活セクハラ。性的被害に遭うリスクがあるOB訪問は本当に必要なことなのだろうか。

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OB訪問で被害に遭わないための注意点

もちろんOB訪問を悪用しようとする社員ばかりではない。ごく一部の卑劣な社員によって、就活生と企業側の重要な接点となる場がなくなってしまっては何の意味もない。

では、OB訪問する際にどのような点に気をつければ良いのだろうか。ポイントはいくつかある。

ポイント①「夜に絶対会わない」

大手企業に勤める社員は基本的に忙しい。空いている時間となると、どうしても夜になってしまいがち。しかしそれでは良からぬ方向に進んでしまう可能性がある。

OBと会うのは昼休みなど、日中でアポイントを取るのがおすすめ。昼食を一緒にする、カフェなどでお茶を飲むくらいに抑えたほうが良いだろう。

OB訪問での昨今の不祥事を受け、就活生と夜に会うことを禁止している企業もある。にもかかわらず、「お酒でも飲もう」と誘ってくる社員がいたら要注意だ。

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ポイント②「OBなら誰でも良いというわけではない」

就活生にとって憧れの企業に勤めていると聞けば、「お話を聞かせてください」とお願いしがち。しかし、社員だからといって誰でも会えば良いというものではない。

その会社でどんな仕事をしているのか、どこの部署の人間なのかまできちんと調べることが重要。OB訪問で大切なのは人数ではない。その見極めがポイントとなる。

就活生がOB訪問を希望するような会社は基本的にはどこも大手。大企業であればあるほど、OB訪問に関してきちんとしたルールを設けている。それを逸脱してまで会おうとする社員には下心があると考えていい。そんな社員との約束をキャンセルしても、就活生側にマイナスとなることはないので、焦る必要は全くないのだ。

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