不動産を相続した場合の
・家庭の嵐
のお話でしたね。
不動産が高額な上に、利害関係人が多く、思い入れのある人もいるけど全員の仲が良いとは限らない。おまけにメンテに費用もかかる。
なので、1回目に書いた通り
・現金化して分けるべし
なんですよ。そのまま不動産の形で所有し続けるのは、大変なんです。一番のネック、利害関係人は時間を経るに従って、増える傾向にありしかも疎遠になるんですから。
このやり方の唯一の例外が
・所有者の誰かがずっと住む場合
です。要するに、長男家族とか長女家族とかが、使い続ける場合ということです。それなら、使っている本人がメンテするわけで、使えるという利益もその人に帰属することになりますから。メンテと思い入れの要件は、なんとかクリアできると思うんです。
もっとも、この場合でも、利害関係人の持ち分分の
・現金を渡して清算する必要
はありますけどね。不動産の持ち分分をお金で買い取るようなモンですから。つまり、不動産以外に分けられる現金が無いと採れない方法で、都心の不動産などの場合には持ち分分のお金もたくさん必要になってしまいます。いろいろ難しいですよね。
相続の前後になるかどうかはともかく、大事なのは誰かが使い続けるのか、使わないなら現金化するしかないということです。
家の中にあるモノも、使う時に初めて価値が顕現します。
・使わずにとっておくだけでは価値が無い
んですよ。これは不動産も同じなんです。所有すること自体に価値がある時代はもはや過ぎ去り
・利用することに価値がある
時代になったんです。もう少し正確に言えば
・容易に利用できることが価値
です。別荘も、いつか着るつもりの高い服も、そのうちやるつもりのヨガマットも、
・持っているだけで場所とお金がかかってしまうだけ
なんです。使おうと思う時には、既に時代が変わり、新古品になっていてさっと利用できないんです。これでは容易に利用できるとは言えません。これからの時代には
・価値がない
と見做されるでしょう。
なので、そう、1回目に書いたとおり、
・不動産は使わないなら現金化する
のが一番いいと思うんですよ。
もっとも良いのは、
・父親の単独所有であるウチに現金化しておく
ことです。イナカの不動産を持っている父親が、すでに他に暮らしていればこれは問題ありません。ただ、イナカの不動産に暮らしている場合には住む場所が問題になるでしょう。それでも、父親が死んで相続が開始されてから現金化するより
・数段カンタンに話が済む
とはずです。
モノは使うべし。容赦なく使うべし。それは不動産も同じと心得るべし。それが相続が絡んだときの教訓ですよ。
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