NHKの“ワクチンデマ”検証番組に「真っ当な不安まで無視」「世論をミスリード」異論が噴出、問われる公共放送の中立性

2021.08.11
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by tututu
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ワクチンによる副反応はすべて“デマ情報”なのか?

新型コロナウイルスのワクチン接種に関して、若者の接種率が低いことが指摘されている日本。その理由のひとつとして、「ワクチンを打つと流産や不妊になる」「遺伝子が組み替えられてしまう」「マイクロチップが埋められて5G通信で操作される」といったデマの影響が指摘されている

そんな中、NHKは10日に放送した番組『フェイク・バスターズ~新型コロナワクチンと誤情報~』で、専門家と協力してSNSのビッグデータを分析。「ワクチン」と「不妊」という言葉が含まれるツイッターの投稿を調べた。

それによると、デマ情報の発信源となったのは、ごく少数のいわゆる“陰謀論”系アカウントだったという。

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NHK「デマ拡散者は一部のアカウントに集中」と報道

対象となったのは去年12月から6月までの投稿で、リツイートを含めて約20万件。全体で数万のアカウントの中、上位20の発信者の投稿だけで全体の約4割を占めていたといい、限られた少数のデマ発信者が大きな影響力をもっていることがわかったと番組は報じた。

厚生労働省や医師が「ワクチン接種で不妊になる科学的根拠はない」と否定するにも関わらず、一部の拡散者によって広がっていくデマ情報。

NHKによれば、デマ拡散者のアカウントの傾向を分析したところ、アメリカ大統領選にまつわる陰謀論などを普段から投稿していたり、リツイートする傾向が見られたという。

番組では「デマは必ず存在する。柔軟に情報に向き合うことが必要」とし、「多くの専門家が同じことを言っている部分、“最大公約数”を見つけることが重要」だと結論付けている。

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多くの国民の不安を、国立感染症研究所の発表は否定しない

しかし、ワクチン接種後にさまざまな副反応が指摘されていることも事実だ。痛みや発熱、だるさ、吐き気など短期的な影響は特に多く報告されているが、では中長期的な影響はどうなのか。

国の感染症研究の機関である国立感染症研究所の発表によると、ワクチン接種によるメリットはデメリットを上回るとしながらも、長期的な安全性は明らかにはなっていないとし、どのような影響を与えるかは不明としている。

ワクチン開発のペースが極めて速く、追跡調査がまだ1年程度しかできていないことを考えれば、長期的な観点から「安心安全」を断言することができないのは当然とも言える。

同発表は「いずれのCOVID-19ワクチンもヒトでは初めての試みですので、どのような副反応がどの程度の頻度でみられるのかを理解し、接種後の健康状態をよく観察しておくことが重要です」ともしている。これを“壮大な治験”と捉える国民や、ワクチンに対して不安を抱く国民が一定数いたとしても、それをデマと斬り捨てることはできないだろう。接種するしないの判断は、個人の自由意志に委ねられるべきだ。

こうした長期的リスクに関して、その安全性を証明するようなデータや資料は現時点で示されてはいないのが現状だ。

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ワクチン副反応の現状は「長期的リスクは不明」

ワクチン接種における副反応をいくら「何の科学的根拠もないデマ」「一部の人間が拡散させた悪質な情報」と論じても、長期的リスクを不安視する声の反論にはならない。

否定すれば否定するほど、ワクチン接種に真っ当な疑問を抱く人たちの不信感を高めて逆効果となり、接種率の低下につながるとの見方もある。

今回放送されたNHKの番組は「デマ情報」という一面だけを切り取ったもので、国民の本質的な不安を解消するには至らなかった。

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偏った意見に集約したことで、「NHKは公共放送としての役割を果たしていないのでは」という声も視聴者からは上がっている。

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