スマート家電とトランスコスモスが結びつく?
それ故に彼らはその為のデジタルのプラットフォームを作って、それを家電メーカーと連携していきたいと意図するのです。従来のコールセンターと視点が違いますね。
もし家電メーカー単体でそういう事をやろうとするなら、莫大なコストがかかりますが、トランスコスモスのような会社が、それを幾つか家電メーカーで使えるように自動化できれば、コストは軽減できます。その分、メーカーはその家電自体の商品力に打ち込みつつ、お客様にとっても最大限、価値あるサービスを提供できる、というわけです。
しかも、不測の事態で故障が起きてから、作業が発生するわけではないので作業に波が生まれず工数も安定します。
その前段階の異常を伝えるそのやりとりでは、彼らの持つコールセンター業務での知見が最大限発揮されますよね。これこそが彼らのいうところの今の時代にふさわしくコールセンターも「進化」しているという事になるわけです。
コールセンターを単純に置き換えるのではない、という意味が見えてきませんか?
さてさて、そんなわけで「冷蔵庫」の話に戻します。だから家電メーカーが、そういうデジタルのプラットフォームと連携していくのはそう遠くなく実現するでしょうと。
ネットとAIを活用して、お客様と近い関係性を持ち合わせれば、家電自体がデバイスとなります。そこには常にコミュニケーションが並走していて、それこそ未来でいう彼らの出番です。
持ち主の情報とを掛け合わせれば、近隣のスーパーなどでその持ち主にあった情報もその「冷蔵庫」から発信されます。冷蔵庫は食品が出入りする情報の宝庫だから、色々な家電を紐づけるほど、その情報は何に使われたかなどその人個人を映し出す正確な役立つデータにもなっていき、それがCXの向上にもなりまます。
もう家電メーカーは変わりつつある
家電メーカーなどに目を向けると結構、実現し始めていて、所さんが例を挙げてくれたのは、シャープ。「スマホと冷蔵庫、自動調理鍋をWiFiで紐づけて操作すると、ディスプレイからオススメレシピが出てくる。しかもその材料を『ヘルシオ ホットクック(自動調理鍋)』に入れると調理ができると教えてくれて、連動しているんですよね。そんな話を先日、聞いたばかりです」と。
「それどころか、お客様の情報に基づいて近隣のスーパーの特売情報も教えてくれるという話もあるみたいです」と。僕が冒頭「もうチラシはスマート家電に置き換わっていく時代もそう遠くないのかもしれない」と触れた理由は、ここです。
勿論、生活に密着するほど、サブスクなどの提案を家電メーカーがしてくるかもしれない。そうすれば、小売の状況すら変貌してきます。
それが当然の世の中になって色々なメーカーがお客様と並走する時代、トランスコスモスは「だからこそCSではなくCXの視点で貢献しなければならない」と模索するわけです。従来の仕事の延長で、今の時代に活かすのは単純に過去を否定することではないということに気付かされますね。
※ 本記事は有料メルマガ『週刊145マガジン「腹割って話そうぜ!」まぐまぐ!出張版』2022年1月10日号の一部抜粋です。初月無料の定期購読のほか、1ヶ月単位でバックナンバーをご購入いただけます(1ヶ月分:税込962円)。
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