強制も無理強いもしない。ドラゴン桜の指南役が勧める“地頭”の鍛え方

 

●ドライブは「時速」を教えるいいチャンス

休み中にドライブに出かけたご家族も多いだろうが、そんなときも地頭を鍛える楽勉のいいチャンス。

「時速60キロというのは、このままのスピードで1時間走れば60キロメートル進める、そういう速さのことだよ」

時速という考え方を教室で分からない子どもも、現実を引き合いに話すと理解しやすくなる。

1年生など低学年ではもっと極端な話、10以上の数を家で数えた経験があるかどうかで大きく違う。

誰でも両手の指が10本だから、10までは数えているが、50以上となると数えた経験はかなり少なくなる。たくさんの物を数えている子は、10個ずつの固まりを作ると数えやすくなることを自然と知っている。

これはとりもなおさず、十進法の構造を理解しているということだ。実は十進法が分からない子どもは意外と多く、理解できないと算数がそれ以上、進められなくなる。家庭での経験が子どもの学力を左右することを理解していれば、幼稚園時代からそれとなく親が物を数えさせる楽勉をプロデュースできる。

小数点も子どもが分かりにくい概念の一つだ。プールに入ったとき、水深1.3メートルとあれば、「これは1メートルと2メートルの間で、1メートルに近い長さ」と教えると、小数点という考え方が知識のクイとなって、子どもの頭にたまっていく。

新聞も子どもの知的好奇心を刺激するには最高の材料だ。子ども向けの新聞が一番いいが、大人の新聞でも面白いコラムや漫画、読者の声、文化欄など子どもが興味を持てる内容を解説付きで読んであげる。

活字で読むことは重要で、例えば、テレビで「日銀が公定歩合を引き上げた」と伝えても、子どもの耳には通り過ぎてしまうが、活字で見れば「ニチギン」が「日銀」であることが分かり、さらに解説を読めば日本銀行の略だと分かる。習っていない漢字でも日常的に触れさせて、読み方を教えることは重要だ。

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