2025年までに「高齢者を減らす」つもりか?岸田政権がコロナ5類移行を急ぐ訳

 

そして、あたしがマスクを着けているもう1つの理由は、マスクをせずに外出することによる感染リスクが恐いからです。「マスクをしていても感染する時は感染する」という人もいますが、誰もいない山にでも行くならともかく、複数の人が行き来している駅や商店街などを、マスクを着けずに歩き回るのは、やはり恐いです。現在は、もしも感染が疑われるような症状が出ても、病院へ行くことができず、自分で検査キットを買って来て自分で調べ、自宅療養するしかないのです。そして、その結果、毎日数百人が亡くなり続けているのです。

昨年12月からの第8波により、もともと逼迫していた医療現場はさらに限界となりました。1月には、急病や事故などで救急車を呼んでも、受け入れ先の病院が見つからずにタライ回しにされるという事案が4週連続で過去最多を更新し、1月末には1週間で全国8,000件を突破しました。ただし、新型コロナで重症化した場合は、現在は「2類」のカテゴリーなので、受け入れ先の病院は保健所が差配するため、比較的、優先的に入院、治療を受けることができると言います。

しかし、春から新型コロナが「5類」に変わると、保健所はノータッチになり、一般の病気と同じように、入院先も救急車の乗務員が探さなくてはならなくなります。現在でも受け入れ先の病院が見つからないという事案が過去最多を更新し続けているのに、そこに1日何万人という新型コロナ感染者が上乗せされることになるのです。もちろん、陽性でも入院の必要がない感染者のほうが多いですが、それでも連日、数百人もの死亡者が出ている現状で、何の対策も行なわないままの「事実上の規制緩和」は、国民の命など二の次で経済だけを優先した棄民政策としか言いようがありません。

さらに言えば、新型コロナが「5類」に変わると、新型コロナ感染者の受け入れ設備のない病院にも振り分けられる恐れがあり、その場合には、あっという間に院内感染が広がってしまいます。新型コロナを「5類」に変更するのであれば、まずは一般の急病や事故などで救急搬送された患者がタライ回しにされないような受け入れ態勢を作り、すべての病院に新型コロナ感染者を隔離できる設備を置き、全国的に不足している医療関係のエッセンシャルワーカーを拡充することが大前提です。

最近では「高齢者は集団自決すべき」などと言い出す経済学者まで出て来ましたが、新型コロナによる死亡者の多くが高齢者だという事実と照らし合わせると、今の岸田政権の「マスクを外せ」「5類へ移行しろ」という乱暴すぎる方針からは、「高齢者の口減らし」という本音しか見えて来ません。何故なら、2年後の2025年には、団塊の世代の全員が「後期高齢者」となり、公明党が「百年安心」と宣伝して来た日本の年金システムが、崩壊し始める恐れがあるからです。

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