幸福の科学・大川隆法総裁の死去で注目。後継者は長女か三男か?

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3月2日、宗教団体「幸福の科学」の創始者で総裁の大川隆法氏の死去が伝えられました。そこで注目されているのが教団の後継者が誰になるのかということ。かつて週刊誌のコラムで幸福の科学批判を展開し、教団から猛抗議を受けたことがある辛口評論家の佐高信さんは、3年前に配信したメルマガ『佐高信の筆刀両断』で、幸福の科学の実態を暴いた長男・宏洋(ひろし)氏による著書の記述を紹介。学歴重視の隆法氏が、誰を後継者として指名しそうか、その時点での予想を記しています。

幸福の科学への長男の打撃本

かつての創価学会のように批判に対して過剰反応するのは、いま、幸福の科学である。

2012年4月29日号の『サンデー毎日』のコラムで、「霊言」と称して、さまざまな人間の言ったことを大川隆法著として出すのはおかしいと指摘したら、編集部にしつこく抗議してきて、結局、「幸福の科学グループ専務理事」という肩書の里村英一と対談することになった。

同誌の同年7月8日号に掲載されたそれは私の緊急対論50選天の巻の『ブラック国家ニッポンを撃つ』(七つ森書館)に収録されている。

里村はTBSに勤めていたらしいが、最後のヤリトリが傑作で、里村が、「実はきょう、幸福の科学の入会申込書も持ってきました。佐高さん、口が悪くて後生危ないから、この入会申込書にサインをお願いします」と言うので、私は、「総裁になるなら考えてみますよ(笑)」と皮肉った。すると、「その発言が、非常に堕地獄的。佐高さん、これがファイナル・ジャッジメント(最後の審判)ですよ」と真顔になって怒る。冗談は通じないのだ。

そんな彼らに強烈な打撃となっているであろう本が出た。隆法の長男の宏洋が書いた『幸福の科学との訣別』(文藝春秋)である。

小学校に入る前から宏洋は両親からではなく教団の職員に「進化論は悪魔の教えだ」とか、「ダーウィンは天性輪廻を否定したせいで、無間地獄に落ちている。自分ひとりしかいない空間に、何万年も閉じ込められているんだ」とか教えられて育った。

お布施だけで1年に300億円も集まるおカネは「世界に1つしかないんだ」と隆法が自慢するウン千万円の腕時計や、女性幹部の高い給料とアクセサリーに化ける。

信者は公称1,100万人などと言っているが、熱心な信者は13,000人程度。それは選挙の際の得票数を見ればわかるだろう。東大法学部卒の隆法は総理大臣になりたくて国政選挙に候補者を立てている。幸福実現党をつくる前は、自民党の三塚博や小池百合子、そして丸川珠代などを応援していた。

宏洋の本によれば、隆法の主張は「憲法9条の改正や核保有を政策に掲げるなど、相当な右寄り」で、原発についても推進派だが、かつては「原発は地球を滅ぼす」と、むしろ左寄りの主張をしていたという。離婚した前夫人のきょう子とも、本当は別れたくなかった、とバラされている。

学歴がポイントになっている隆法は宏洋にも東大入学を強いた。しかし、宏洋は脱落し、お茶の水女子大を出た長女の咲也加が後継者候補になっているらしい。それと、麻布から東大法学部に入った3男の裕太である。

いずれにせよ、隆法はこの本を全面攻撃して、信者の覚醒を防いでいるという。霊言本の広告が新聞などに載っているのも気になる。

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