人気トップの石破茂氏を疎外。国民が自民党を見放した方がいい理由

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どんなに酷い政治、金に汚い政治を続けても次期首相候補に名前が上がるのは、自民党の議員ばかり。中でも次期首相として期待する政治家の1位になることが多いのが石破茂氏で、最新の世論調査調査では自民党支持者に限っても1位という結果が出ているようです。そんな石破氏が自民党の国会議員には人気がないことを「自民党と世論の断絶」の証拠の一つとするのは、評論家の佐高信さん。今回のメルマガ『佐高信の筆刀両断』では、自民党議員では珍しくオファーを受けてくれたという石破氏との対談について紹介。再三決起を迫った際の氏の言葉を伝えています。

石破茂に決起を促す

『ZAITEN』の3月号で石破茂と対談した。見出しは「石破茂は田中角栄の“感覚”を受け継いで決起せよ!!」。軒並み自民党議員から対談を断られている中で、受けてくれた石破には感謝したが、内容は最後に石破が、「これはどういう記事になるのですか。もっと考えてから出るべきでした」と苦笑するようなものだった。

しかし、首相候補の人気トップの石破が自民党の政治刷新本部に入っていないのだから、岸田自民党が本気で改革しようと考えているとは思えない。「石破さんを支持している人は自民党内にはあまりいないわけでしょう?」と尋ねると、石破は、「国会議員にあまりおられないかと」と笑うので、「だったら、それを頼みにしてもしょうがないじゃないですか」と突っ込んだ。

石破が、「いえ、でも私は自民党を変えたいと思っているのですから、少なくとも党員の支持は重要です。世論調査では自民党支持者の支持もいただけています。そして、1回自民党を出た経験をどうやって活かすかということもあります」と答えたが、決起した時、ついてくるのが自民党議員である必要はないのではないか、と迫ると、石破は、「“情けあるなら今月今宵、一夜明ければ皆が来る”ですか」と応じた。

本当に改革の志ある者なら、すぐに立ち上がるだろう、雪崩れを打って来る者は波に乗ろうとしているだけだといった意味でもあろうか。

今、自民党と世論には埋め難いほどの断絶がある。世論が推す石破が自民党内では異分子扱いされているのである。石破が傾倒しているらしい石橋湛山は、自民党の前身の自由党から2度も除名されている。

それを引きながら、私は石破に、「1回離党したぐらい何ということはないじゃないですか?」とも迫った。石破は『月刊日本』の2月号では、「中選挙区制を変えるべきだ」と主張したのは我々政治家であって国民の声ではなかった、と言っている。当時、現行の小選挙区制に変えることに懸命に反対した私にも頷ける指摘だが、石破は今、小選挙区制を見直すべき時がきた、と強調している。

「今の自民党にはリクルート事件や政治改革を経験した議員がほとんどいなくなってしまいました。だからこそ、私のような古参の議員には当時の自民党がどれだけ反省し、どれだけ必死に努力したのかを伝える責任がある」とも石破は言っているが、この石破が現在の自民党では完全に疎外されている。そんな自民党を国民はもう見放すべきだろう。

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