なぜ、韓国では50代の働き口より20代の働き口の方が少ないのか?

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韓国の労働市場は両極化が深刻となっているようです。無料メルマガ『キムチパワー』の著者で韓国在住歴30年を超え教育関係の仕事に従事している日本人著者が、韓国統計庁の集計結果を詳しく解説しています。

労働市場の両極化が深刻化、60代「増え」て20代「減少」

50~60代以上の高齢層の働き口が増えたが、20代青年と韓国経済の腰と呼ばれる40代の働き口が減少するなど、韓国の労働市場での両極化現象が昨年第4四半期にも現れた。

全体賃金勤労働き口は1年前より29万3000か所増えたが、20代働き口は前年対比9万7000か所減り、40代も2万4000か所の働き口が減少し、直前四半期対比増加幅が縮小したことが集計の結果わかった。

5月22日、統計庁が発表した「2023年第4四半期(11月基準)賃金勤労働き口動向」によると、昨年第4四半期の賃金勤労者は2074万9000か所で前年同期対比29万3000か所増加した。賃金勤労者の働き口は前四半期対比増加したが、増加幅は減少した。

雇用の増加幅は、2022年第1四半期に75万2000か所の増加でピークに達した後、第2四半期(62万8000か所)、第3四半期(59万7000か所)、第4四半期(49万1000か所)、2023年第1四半期(45万7000か所)、第2四半期(37万9000か所)、第3四半期(34万6000か所)、第4四半期(29万3000か所)の7つの半期連続増加幅が鈍化した。

1年前と同じ働き口で勤労者が仕事をする場合を意味する「持続働き口」は1469万3000か所(70.8%)、退職・離職による「代替働き口」は350万4000か所(16.9%)、企業体生成や事業拡張で生じた「新規働き口」は255万2000か所(12.3%)等だ。

産業大分類別では保健・社会福祉(10万7000か所)、宿泊・飲食(3万9000か所)、運輸・倉庫(3万8000か所)などで増え、建設業(-1万4000か所)、教育(-1万4000か所)などで減少したことが分かった。産業大分類別の雇用比重を調べれば、製造業(20.8%)が最も大きく、続いて保健・社会福祉(12.1%)、卸小売(10.5%)、建設業(9.6%)、事業・賃貸(6.9%)などだ。

雇用の割合が大きい製造業の小分類別では、船舶およびボート建造業(9000)、自動車新品部品(7000)、一次電池・蓄電池(6000)などで雇用が増え、電子部品(-6000)、プラスチック製品(-3000)、武器および銃砲弾(-2000)などで減少した。

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