3日間で5万円を80万円に増やして専業トレーダーに転身｜ゾーマさんFXインタビュー

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時間軸をベースにした独自のトレード手法を確立し、FX界隈で高い支持を集める専業トレーダーのゾーマさん。SNSを通じて精度の高い情報発信を続け、今ではインフルエンサー的な存在として多くのトレーダーに影響を与えています。

今回のインタビューでは、独自の手法で3日間で5万円を80万円まで増やして専業トレーダーに転身したゾーマさんがどのようにしてFXで勝てるようになったのか、その転機や独自手法の背景、そして成功のための秘訣を余すことなく語っていただきました。

聞き手：鹿内武蔵
（FX雑誌『外国為替』vol.2より改変／インタビュー日：2022年11月12日）

ゾーマさんプロフィール
専業トレーダー歴10年以上。当初、FXで勝てずバイナリ―オプションを始めたものの、結果は同様。そこで、インジケーターやローソク足を徹底的に研究した結果、時間軸を使った独自手法を編み出すことに成功し、3日間で5万円を80万円まで増やす。これを機に専業トレーダーに転身して現在に至る。

初心者時代は試行錯誤の連続、インジケーター分析に活路を見出す

─まずはFXを始めたきっかけから教えてください。

昔はお金がなく、バーの仕事ばかりしていました。そんな中、結婚を機に夜の仕事を減らしたいと考えていたときに、知人の会社が取り扱っていた商材だったバイナリーオプションに出会いました。そこからの繋がりでトレーダーさんと知り合い、YJFX!（現GMO外貨）のアプリを使ってトレードの基礎を教わったのがきっかけです。30歳の頃の話です。メタトレーダーの使い方もその人に教えてもらいました。

そのままFXにのめり込みましたが、すぐに壁にぶつかりバイナリーオプションに転向したのですが、案の定というか最終的にはマイナスに終わりました。それから再びFXへ戻ってきたんです。するとバイナリーオプションでテクニカルを覚えたことが功を奏して、FXで勝てるかもしれないと感じてきたんです。

─安定して勝てるようになるまで、どのようにFXの勉強を？

最初はボリンジャーバンドとRSIを使った王道の逆張り手法を真似していました。σにタッチしたらRSI80、あるいは20で逆張りする、あるあるのロジックです。勝てるときは勝てるんですが、大きく負けることも多くて安定しませんでした。

バイナリーオプションを始めたばかりの頃に買いまくったカスタムインジケーターがあるんですが、それシグナルの仕組みを知りたくなった時期があって、ロックされていないものの中身（トレードルール）を解読しまくっていたんです。そうすると、効くMAと効かないMAがあることに気づいたんですよ。200EMA、760EMA、930EMA、1800EMAあたりは高確率で反応すると知って、インジケーターオタクになりました（笑）。インジケーターの勉強はかなりやっていたほうだと思います。

時間軸の概念がブレイクスルーの鍵に

─インジケーターをシグナルにする場合、トレード戦略はトレンドフォローが多いのかなと思いますが、どんなロジックを構築されていったのか気になります。

相場の得手不得手は誰にでもありますよね。私の場合、レンジ相場では苦戦しがちで、得意なのはブレイクアウトからのトレンドフォロー。しかし、レンジからのブレイクと見せかけた「だまし」に引っかかって損切り、オーバーロットで全損……という経験は数え切れません。

そんな中で勝てるようになった転機が「時間軸」への気づきです。ローソク足は規則的に並んでいて、何本か先までは読めるんだと分かりました。年末年始、ゴールデンウィーク、4月の決算の相場や雇用統計などタイミングが決まっているイベントに帳尻を合わせて、相場も動いていくと気付いたんです。

TwitterなどのSNSのハンドルネームに「傾向と対策」と入れている通り、過去の傾向は未来にも繰り返される、いわゆるフラクタルを僕は信じています。例えばゴールドのような先物であればどのような動きを12月、1月にするのかと考えると、11月や12月の年末近くは決算、決済、棚卸の時期なので、実体経済がそのまま反映されて取引規模自体が小さくなります。

その理由は、日本は正月が休みですが米国は12月から休みに入り、ほぼ経済が機能しなくなるからです。そしてドルの流通量、ひいてはドルの単価が下がる現象が毎年あります。この動きが分かっている投資家や資産家たちは、目減りするドルを持ち続けることはせず、逃します。ドルを売り、ビットコインなど対外資産に変えるんです。

仮想通貨が年末年始にピークを迎えることがあるのは、このように資産が流れてくるからです。毎年よくあるアノマリーで、これまで同じようにいろいろな現象に気付いて検証してきました。ドルは1月にはどのような値動きをするのか、傾向が分かってきたら対策、戦略を立ててトレードします。このやり方を見つけてから、収支がプラスに運ぶようになりました。

─アノマリーがきっかけで勝てるようになった。

これを教えてくれたのがバイナリーオプションでした。ローソク足が確定直後にエントリーし、次のローソク足が陰線か陽線を当てるような考え方がバイナリーでは一般的だと思いますが、僕は5分足を使って、この1本がどうなるかずっと見ます。あと1分経過すれば5分足が確定するタイミングで、それまで陽線だったのに急に逆方向に走って下ヒゲ陰線になる現象を何度も見たことがありました。5分足の動きが最後の1分で決まりやすいことに気付いてから、他の足にも適用できるんじゃないかと思い始めました。これをきっかけに、僕の「The WORLD」という手法も生み出されたんです。

自由なライフスタイルとSNS活動の広がり

─今はどんな生活を？　専業トレーダーの暮らしは読者のみなさんが興味のあるところでして…。

現在は京都でバーを経営しつつ、平日はソロキャンプや自由な時間を満喫しています。昔から自由が好きな僕にとって、FXは何事にも縛られないのが良いところですね。普段は明け方の4時、5時に寝て、昼過ぎに起きてから相場と向き合います。相場と向き合うのはロンドン時間から。東京時間が日足前半のヒゲの部分になりやすいので、東京時間を見て過ごすことによって、その後のロンドンとニューヨーク時間のトレードが楽になりますね。

バーでは毎週金曜に勉強会を開催し、SNSで集まった仲間たちと一緒にリアルな相場を見ながらトレードを学び合っています。ファンダメンタルズはFOMCやFRBなど金利関連のみ注視し、経済指標の瞬間的な値動きは基本スルーしています。

─バーの勉強会に参加したいと思う方は多そうですね。ところでSNSで情報発信を始めたのはトレード仲間探しが目的だったのでしょうか？

SNSを始めたのは約3〜4年前。投資歴10年を超えた節目、40歳目前の年齢、さらには厄年が重なったタイミングで。ちょっと社会に疲れた時期でもあったので、何か新しいことをしたいと思い選んだのがSNSでの情報発信でした。ブログやアフィリエイトを目的に始めたものの、次第に「もっとリアルな情報を発信したい」と考えるようになり、本格的に顔を出して活動するようになりました。

現在はYouTubeやツイキャスでリアルトレードを配信するようになりました。2年ほど前に始めて、今では副業としても成立していますし、SNSを通していろいろな人と出会って話を聞けたおかげで、FXの精度そのものも当時より高くなったと感じます。最近は、単なる情報発信にとどまらず、「影響力を武器に何か大きなことをしたい」という思いも強くなってきています。

FXに必勝法はない。でも勝ち筋はつくれる

─最後に、読者へのメッセージをお願いします。FXで成功するためのヒントをぜひ。

FXは世の中にある他のギャンブル、ゲームなどに比べると、実はプレイヤーが有利なゲームなんです。ポーカーと比べられることもありますが、全く違って、どちらかというと将棋の方が近いです。ポーカーは、自分に配られたカードと相手に配られたカードが違うので、運の要素があります。ですが将棋は同じ盤面、同じ数の駒、同じ並び方でスタートしますよね。FXも同じことで、勝っていようが負けていようが全員同じチャートを見ていて、隠し事は一切ありません。

将棋に棒銀や穴熊のような定石があるように、FXにもエリオット波動やMAのクロスでの順張りといった昔からのロジックがたくさんあります。これらを使って、トレードの精度を上げて回数を減らし、ここぞというところを狙うようにしていたら、8割、9割の確率で勝てるゲームだと思います。それでも最終的に負けてしまう理由は、ちょっとでも儲けたい、ちょっとでも損したくないと欲張ってレバレッジを張り、のめり込みすぎてしまうからです。欲に負けないような、メンタルコントロールは絶対にできるようになります。今打ちのめされていても、その経験があるからこそ、これから変えることもできますよと。

もう一つ言えるのは、FXの世界には必勝法はないということです。必ず勝てる聖杯はありませんが、少し多く勝つ方法はあります。考えをその方向にシフトしていき、今日の勝ちにこだわるのではなく、今日勝った分のお金を30日後、1年後まで残すにはどういう行動を自分がしなければいけないのか、そのための戦略をちゃんと考えましょう。そうしてやっていけば、FXだけで生きていくことも可能です。それを僕は今、体現しているはずです。

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