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SQUEEZE上場会見、コロナ禍から4年で売上12倍超の急成長 「IP×ホテル」モデルで観光の付加価値創造を提案

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株式会社SQUEEZE(558A)のグロース上場を記念した記者会見が行われ、代表取締役社長CEOの舘林真一氏と取締役CFOの安養寺鉄彦氏が登壇しました。

会社概要

社名:株式会社SQUEEZE
設立:2014年9月
事業内容:自社ホテル運営、システム開発・提供、宿泊施設の企画・開発、DX全般のコンサルティング等

登壇者名

株式会社SQUEEZE 代表取締役CEO 舘林真一 氏
株式会社SQUEEZE 取締役CFO 安養寺鉄彦 氏

舘林氏からのご挨拶

舘林真一氏(以下、舘林):みなさま、本日はお越しいただき、誠にありがとうございます。株式会社SQUEEZE代表取締役CEOの舘林です。当社は創業12年目の会社ですが、本日、東京証券取引所グロース市場に上場することができました。

観光・ホテル業界で事業展開してきた我々にとって、この数年はコロナ禍を含め大変な逆境もありました。しかし、今こうしてこの場に立てているのは、多くのみなさまのおかげだと思っていますので、あらためてお礼を申し上げます。ありがとうございます。

ここを我々の新たな出発点として、企業価値をさらに向上させ、社会にインパクトを与える取り組みを進めていきたいと考えています。

About Us

私は2014年にSQUEEZEを創業しました。当初は民泊の運営代行事業からスタートしました。

創業前、私は新卒でゴールドマン・サックス証券のシンガポール支社に勤務し、その後、トリップアドバイザーというトラベルメディアと口コミサイトを運営する会社に転職しました。いずれもシンガポールで、2社合わせて約2年半働きました。

シンガポールにいた当時、今から13年から14年前に両親が所有する北海道の空き家について相談を受けました。古い木造アパートの空き家で、「賃貸に出せないか。空室で困っている」という内容でした。

「Airbnb」や民泊が日本でまだ普及していなかった時期でしたが、「Airbnb」を通じて旅行者に貸し出してみてはどうかと考えました。当時、北海道ではこうした取り組みはまだほとんどなかったと思います。その空き家を「Airbnb」に掲載したことが、事業の最初のきっかけでした。

結果として、その空き家には「Airbnb」を通じてインバウンド旅行者からの予約が殺到しました。旭川の旭山動物園や富良野など、さまざまな観光地へ向かう旅行者の姿を目の当たりにしました。

これは私がゴールドマン・サックス証券とトリップアドバイザーに勤めていた時期に起きた出来事です。この経験を通じて、空いている不動産や空間でも、運営次第でこれほど付加価値を高められるのだと実感しました。

また、シンガポールにいながら北海道の物件をモバイル1つで運営できていました。ゲストとはオンラインでチャットし、困ったことがあれば電話で対応しました。清掃は近隣の方々に依頼し、「LINE」で報告してもらう形式で、創業前からそのような運営を行っていました。

当時は日本でも「観光立国」という言葉がよく使われるようになっていました。また、私がトリップアドバイザーで働いていたこともあり、日本に注目する外国人のページビューが大きく伸びていることに気づきました。日本はこれからインバウンドが盛り上がるのではないかと感じました。

こうした背景を経て創業に至ったのが、私の創業ストーリーです。

当初は、民泊の不動産オーナーやビルオーナーから運営を請け負い、民泊運営を一括で担う事業を展開していました。点在するアパートメントや一軒家を、リモートで遠隔運営するかたちです。チェックインやチェックアウトは非対面・非接触で行い、ゲストと直接会わない運営スタイルから始めました。

その後、住宅宿泊事業法(民泊新法)の制定やコロナ禍など、さまざまな外部要因による変化がありましたが、それでも粘り強く事業を成長させ、本日のIPOに至ることができました。

Founder&CEO : Shinichi Tatebayashi

私自身について少しお話しできればと思います。先ほど創業ストーリーに触れましたが、私は北海道旭川市出身で、1989年(平成元年)生まれです。

高校までは野球一筋の生活を送っており、甲子園やプロ野球を目指していました。しかし、甲子園に行けなかったことで挫折を経験し、大学進学を機に海外への興味を持つようになり、交換留学にも関心を抱きました。

特に興味を引かれたのが開発経済学です。大学の授業で、ノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス氏がバングラデシュで創業したグラミン銀行について学びました。アントレプレナーシップ、いわゆる起業家精神に初めて触れたのが、ムハマド・ユヌス氏との出会いでした。

アメリカ留学後、私はバングラデシュを訪れ、田舎に赴いてマイクロファイナンスについて学びました。起業する方やスモールビジネスを営む方、それに対するマイクロファイナンスの融資活動を目の当たりにし、自分の中で起業への思いが芽生えました。

その後、シンガポールでゴールドマン・サックス証券やトリップアドバイザーに勤務しました。これらの経験が現在の事業をスタートするきっかけとなり、海外や途上国での出会い、マイクロファイナンス、そしてムハマド・ユヌス氏との出会いは、私にとって非常に重要な出来事となっています。

Megatrends

日本の観光・ホテル業界には、非常に大きな可能性があると考えています。これが、私が創業し、この事業を手掛けたい理由です。

ホスピタリティについても、日本は世界に通用する水準を有していると思います。さらに、きめ細かなディテールやホスピタリティ、いわゆる「おもてなし」といった点においても、日本にはさらなる成長の可能性があると考えています。

Labor Shortages and Inefficiency

インバウンド需要が非常に高まる一方で、人手不足や労働者不足が顕著に現れています。

Our Role

ホテル現場やオーナーが抱える構造的な課題を、テクノロジーとオペレーションで解決することが、我々の企業としてのミッション、ビジョンだと思っています。

Business Domain

当社の事業内容とビジネスモデルについてお話しします。

当社は、ホテルのオーナーおよび運営会社に対し、運営または所有するホテルの利益率を向上させるソリューションを提供しています。

当社独自のプラットフォームとして、「suitebook」というシステムを開発しています。これはホテル運営の基幹業務をはじめ、細かな業務まで一気通貫でオペレーションを支援するプラットフォームです。

ホテル運営は非常に煩雑で、人手のかかる大変な業務です。例えば、多言語での受付業務や電話対応、客室清掃、管理、会計、レベニューマネジメント(価格調整)など、多岐にわたる業務を担う必要があり、運営の複雑さが課題となっていました。

さらに、複数のシステムを併用することでデータが分断され、情報が十分に蓄積されないという課題もありました。こうした問題に対し、当社はテクノロジーとオペレーションを活用して全体を引き受け、利益率の高いホテル運営を実現しています。

スライド下部に記載されている企業名は、当社の取引先です。大手企業が数多く含まれています。

不動産系企業や鉄道系企業、ファイターズ スポーツ&エンターテインメント(以下、ファイターズ社)のようなスポーツエンターテインメント企業、そして私募REITを運営する企業などが、当社のお客さまです。

これらのお客さまに対し、ホテルの企画段階から関わり、システムの開発・提供・運営までを一括して引き受けることが可能です。このように当社は、大手企業やエンタープライズから報酬を得るかたちで事業を展開しています。

Key Case Studies

当社の事例をいくつかご説明します。

スライド左側の「tower eleven hotel」は北海道北広島市に位置し、2023年に北海道日本ハムファイターズが開業した新球場「エスコンフィールドHOKKAIDO」のレフトスタンドには、球場内にホテル・温泉・サウナが併設されています。

こちらはスポーツ観戦と宿泊を掛け合わせた非常に象徴的な事例です。当社はファイターズ社とともにホテルの企画から伴走し、現在も運営パートナーとして施設を運営しています。

スライド右側上段の「B4T」は、JR東日本グループが初めて「Suica」とホテルのシステムを連携させた事例です。

みなさまがお持ちの交通系IC「Suica」を利用してチェックインができ、モバイル端末がそのまま客室の鍵となり、チェックアウトもワンタップで完了するソリューションを、JR東日本グループと共同開発しました。また、裏側の運営システムも提供しています。

スライド右側下段は「FAVブランドホテル」です。霞ヶ関キャピタルグループは複数ブランドのホテルを運営しており、最近もプレスリリースを出しましたが、現在開業している物件には、当社の「suitebook」運営プラットフォームが全店で導入されています。

さらに、北海道の「FAV LUX 札幌すすきの」では、企画段階から協働し、システム提供から運営、そしてオペレーション業務の提供までを一貫して担っています。

当社にはさまざまなホテルの事例がありますが、共通しているのは、企画段階から関与し、システム提供から運営まで幅広い業務を一括して担うことで、みなさまの利益率を向上させるソリューションを提供している点です。

また、当社のシステムはUIを含めて直感的でわかりやすく、パートやアルバイトの方も操作しやすい設計となっています。そのため、現在、大手ホテルチェーンが基幹システムを「suitebook」に切り替える事例が増えています。

Our Solutions

当社のホテル運営ソリューション「suitebook」の機能群です。スライド左側が主要な部分で、基本的には多くの機能を網羅しています。

直感的に操作できる非常に使いやすいシステムで、操作性もわかりやすい設計です。また、在宅ワーカーや海外にいる方もホテル業務に従事できる仕組みを構築・活用することで、人手不足の解消にもつなげています。

Scaling SQUEEZE’s Model

「suitebook」をはじめとする当社ソリューションの提供先は、昨年末時点で2万1,000室を超えました。

ホテル業界全体の市場規模は180万室以上と非常に大きく、莫大なTAMを有しています。その中で当社の市場シェアは約1.2パーセントです。したがって、依然として約99パーセントの市場を狙える状況にあり、ホテル産業は非常に大きなマーケットだと捉えています。

この市場に対して、当社はシステム導入とオペレーション支援を通じて、人手不足や労働力不足、システム面の課題を解決し、業界全体のバリューアップにつながるソリューションを提供していきます。

70% GOP Margin – This is Why We Win

当社サービスの質についてお話しします。スライドは、当社がご支援しているホテルの利益率を示したものです。

中規模ホテルの事例では、GOP(営業粗利益)の率であるGOPマージン(営業粗利益率)が、20ポイントから30ポイント引き上げられる事例も出てきています。当社の支援により、非常に高い利益率でのホテル運営・経営が可能になっている点が、当社の特徴の1つです。

このように、当社は多くのお客さまに価値を提供しており、事業は非常に順調に伸びています。

Financial Overview

Financial Overviewです。特に営業利益が大きく成長しています。また、コロナ禍にあたる2021年12月期の売上高は4億円でしたが、2025年12月期には53億円を突破し、4年間で12倍の成長を遂げました。

コロナ禍から現在に至るまで、多くのお客さまからのニーズが高まっているという状況です。また、観光業は外部要因の影響が非常に大きい市場だと考えています。例えば、パンデミックや現在の世界情勢などが挙げられます。

このような時期こそ、ホテルには利益率を高めるために、人件費や各種コストを見直し、経費率を抑えつつオペレーションを筋肉質にすることが求められます。このような状況において、当社はニーズの高いサービスを提供できていると考えています。

An Example of Business Expansion

当社が非常に重要だと考え、注目しているのは「これから日本がどのような国策や取り組みを進めていくか」という点です。

当社が企画段階から関わることで、日本の観光コンテンツやIPコンテンツとホテルが連携し、旅での滞在に付加価値を提供できるとともに、当社が提供できる領域も広がるのではないかと考えています。

ファイターズ社との提携事例では、同社のIPコンテンツを活用してホテルを運営することで、付加価値を創出しています。このような取り組みを、ホテル業界における新たな挑戦として展開できるのではないかと考えています。

さらに最近では、特に高市総理の就任以降、コンテンツIPの活用が非常に注目されています。当社もこれらの分野に積極的に取り組み、ホテルの付加価値向上を支援できればと考えています。

Creating New Revenue Potential

最後に事例をお伝えしましたが、現在はスライドのようなかたちで事業を展開しています。また、質疑応答の中で、北広島市に移転した理由などについてもご説明できればと思います。

質疑応答:初値の受け止めについて

質問者:本日上場されて、初値は公開価格を4.5パーセント上回る3,250円でした。この受け止めについてお聞かせいただけますか?

舘林:しっかりと取引されており、売買代金も含めて順調なスタートだと感じています。

質疑応答:2026年12月期の最終損益の理由について

質問者:2026年12月期の最終時純利益が前期比でマイナスとなっている理由を教えてください。

安養寺鉄彦氏(以下、安養寺):取締役CFOの安養寺がお答えします。2025年12月期は繰延税金資産や税効果により、利益が大きく押し上げられるかたちで計上されています。ただし、これは一過性のものであり、2026年12月期はその反動減の影響を受けています。

営業利益と経常利益をご覧いただければ、しっかりと伸びていることをご確認いただけるかと思います。この税効果の動きは一過性のものとご理解いただければと思います。

質疑応答:2027年12月期以降の成長見通しについて

質問者:2027年12月期以降の成長見通しについてお聞かせください。

舘林:まだ未公開となっていますが、我々としては着実に良い成長ができるよう努めていきたいと考えています。

当社は企画業務から取り組むことが多く、比較的先々を見通しやすい点が強みです。そのため、売上と利益をしっかりとコントロールしながら成長を目指していきます。

質疑応答:セグメント別の利益構造について

質問者:御社は決算短信では単一セグメントとなっていますが、利益の出し方はシステムとホテル運営で利益の出し方が異なるのではないかと思います。それぞれを切り分けて、足元の状況や今後の見通しをお聞かせください。

舘林:当社はピュアなSaaS企業でも、ピュアな運営会社でもありません。それは当社独自のプラットフォーム「suitebook」を活用し、システムの提供からオペレーションの支援、さらにハウスキーピングまで幅広く対応しているためです。

こうした業務をセグメントに分けると、ミスリーディングとなる可能性があります。そのため当社は、総合的にお客さまへどのようなエンタープライズサービスを提供できるかを指標としています。

基本的にセグメントの分解は開示していませんが、統合的なプラットフォームである点が当社の強みです。システムだけでなく、オペレーションという付加価値を加えて利益率を底上げしているため、これらを一体として捉えていただきたいと考えています。

質疑応答:今後進出したいエリアについて

質問者:本店を北海道北広島市に置かれ、「エスコンフィールドHOKKAIDO」のような地域密着型の事業も実施されていると思います。上場に伴って認知度が高まっていく中で、ホテル運営や地域課題の解決について、今後重点的に進出したいエリアはありますか?

舘林:当社のホームページにも掲載しているとおり、さまざまな地域でホテルの支援や運営を担っています。今後も全国各地で展開を進めていきたいと思っています。

また、先ほどもお伝えしたとおり、日本の観光やインバウンド需要をキャプチャーしながら、地方創生に寄与する事業、地域に対してしっかりとインパクトを与える事業を展開していきたいと考えています。

今回、なぜ北広島市なのかというと、ぜひ多くのみなさまに訪れていただきたいという思いがあります。北広島市では非常におもしろいことが起こっています。ファイターズ社、エスコン社、北広島市が連携して、非常に魅力的な街づくりが行われています。

2023年に「エスコンフィールドHOKKAIDO」が完成し、昨年は450万人もの来場者が訪れています。私自身は北海道旭川市の出身ですが、今回のプロジェクトに携わるまで北広島駅には1回も降りたことがありませんでした。それが現在では多くの方々が訪れる場所になっています。

スポーツを核とした街づくりが進んでおり、さらに駅前の再開発も計画されています。その中で当社は、エスコン社と協力し、大型シティホテルと商業施設を併設したプロジェクトも進めている状況です。また、球場内では「tower eleven hotel」と温泉・サウナの運営を担当しています。

さらに、ファイターズ社と連携し、この集客力を活用して地域のホテルにお客さまをチケットとあわせて送客する新たな「OTA(Online Travel Agent)」事業にも取り組んでいるほか、我々のホテルブランドである「Minn」も出店しました。

非常にユニークな街づくりが進行しており、我々が観光ホテル領域で果たせる役割が数多くあるのではないかと考えています。北広島市でどのような役割を担えるのかを追求し、日本を代表する地域の成功事例にしたいと考えています。現在、数多くの自治体が視察に訪れており、非常に注目されています。

「北広島市で日本を代表する事例を作りたい」という考えのもと、当社も拠点を設け、現在はその地域も含めて採用活動を行っています。拠点として発展させながら、世界に通用する街づくり事例の構築に注力したいと考えています。

また、そのような事例を1つ構築することで、さまざまな自治体から「一緒に連携しましょう」とお声がけいただく機会にもつながっています。このような点が、北広島市を拠点とする理由です。

当社は「ローカル」と「グローバル」というテーマを特に重視しており、地域にインパクトを与えつつ、世界に通用する事例を構築したいと考えています。

質問者:現在、御社が運営しているホテルは主要都市に多いと思いますが、「エスコンフィールドHOKKAIDO」の事例を活かし、今後は小規模な市町村にも展開されるのでしょうか?

舘林:おっしゃるとおり、フルサービスの運営まで手掛けている事業は、主要都市が中心となっています。一方で「suitebook」というソリューションは、さまざまなホテルチェーンに提供しており、さまざまな地域で既に導入が進んでいます。そのため、幅広い地域に対応できると考えています。

質疑応答:IPO資金の投資方針と今後の事業展開について

質問者:御社が一気通貫でホテル関連の運営を手掛けている点について、今回の上場で調達した資金も含め、今後はシステムに注力するのか、それともMC(マネジメント・コントラクト)形式の拡大を目指すのか、投資の配分方針を教えてください。

舘林:IPOの意義については記載のとおりですが、これまでの財務の質を向上させることが1つの目的です。また、ホテル業界はテクノロジーを活用したさらなるアップデートが必要だと考えています。

例えば、ホテル利用の際に紙に記入してチェックインする場面も、依然としてあるかもしれません。業界全体の伸びしろはまだ大きいと感じています。したがって、企業として業界にインパクトを与えるには、テクノロジーの浸透が最も重要です。特にAIなどを含む分野への投資は、当社にとって非常に重要なポイントになります。

「MCかシステムか」というよりも、当社は鉄道系企業や不動産企業、大手企業と協力しながら、大きな事業を一緒に作り上げることに注力しています。その結果、1社ごとに大規模なプロジェクトに取り組んでいるところです。

例えばファイターズ社では、「エスコンフィールドHOKKAIDO」の球場内ホテルの運営を行いながら、新しい予約システムを構築しています。さらに近隣のホテルに対して、チケットとセットで送客する仕組みを提供するなど、当社は事業の広がりがある会社です。

当社は運営会社やシステムベンダーとは異なる取り組みができていると考えています。今後もこのようなかたちで展開していく方針です。

質疑応答:北広島市への拠点設置の理由について

質問者:先ほど北広島市に関するお話がありましたが、御社はクラウドで運営されているため、ある意味どこでも運営できると思います。その場所に拠点を置く必要性を、もう少し詳しく教えてください。

舘林:今回、当社は北広島市と包括提携を結びました。我々が地域に還元していくには、まず、雇用が重要だと考えています。事業だけを拡大し、運営する人がどこにいてもよいという考え方ではなく、地域の雇用を創出することが何よりも大事だと思っています。

当社が運営する北広島市のホテルでは、パート・アルバイトで働く地元の学生からフルタイムのメンバーまで、さまざまな方が働いています。一方で、私自身も北海道出身ですが、地元で大きな成長を目指すスタートアップはなかなか見かけません。

したがって、我々自身がその事例となり、代表となって、スタートアップが北海道北広島市でも日本や世界に展開できるサービスを作れることを示していきます。そのような企業が地元に必要だと思っていますし、地元の雇用に貢献したいという思いがあります。このような理由から、1つの町を選び、本店を移転したというイメージです。

質疑応答:IPホルダーとの協業および今後の展望について

質問者:「IP×ホテル」についてのお話がありましたが、目下進んでいるプロジェクトや今後の展望など、IP関連で何かお考えがあればお聞かせいただけますか?

舘林:現時点でお話しすることは難しいところですが、多くの企業がこの活用を検討し始めていると感じています。

例えば、IPホルダーが不動産を取得し、その事業を一緒に展開する動きなどが今後出てくると思います。特にホテルでのコンテンツ活用は、これまであまり前例がありませんでしたが、今後は非常におもしろい展開になると感じています。これからいくつかの取り組みが出てくると思います。

質問者:御社はどのようなかたちでIPホルダーやホテルと協業していくお考えでしょうか?

舘林:今回のファイターズ社の取り組みでは、彼らが自社ブランドとして「エスコンフィールドHOKKAIDO」に対して投資・開発を行い、我々がシステムの提供と運営支援を行っています。

これにより、スポーツ観戦と宿泊を掛け合わせた体験を「共同創造空間」として一緒に作り上げています。いわゆる「オープンイノベーション」と呼べるような取り組みは、まさに良い事例の1つだと思います。

質疑応答:上場の鐘を鳴らした感想について

質問者:CEOおよびCFOにお聞きします。上場の鐘を鳴らした際のお気持ちはいかがでしたか? また、本日は舘林社長のご家族も同席されていましたが、そのご感想もお聞かせください。

舘林:当社は創業から12年目を迎えました。我々としては新たなスタートラインだと思っています。「スタートの鐘」というイメージで鳴らしました。私自身はまだ36歳ですが、ここから太く長く走り、この業界にしっかりとインパクトを与えていきたいと考えています。

その意味では、まだ序章であると思っており、多くの方に支えられて、パブリックカンパニーとしてのスタートラインにようやく立てたと感じています。特に当社は新型コロナウイルスの影響や民泊新法、レギュレーションの変化などにより、二度ほど危機的な状況を乗り越えてきました。

そのような経験を経て今日を迎えられたことは、非常に感慨深いものがあります。このような場に家族が同席できたこともよかったですし、「ここからだ」と思っています。

安養寺:舘林もお話ししたように、社内では上場に対する浮かれた雰囲気はまったくなく、ここからがスタートですし、ここから何をやっていくかという話題が多く挙がっています。本当にスタートの鐘であり、ここから何を成し遂げていくかのほうが重要であると考えています。

また、パブリックカンパニーとなることで、責任がより大きくなったと感じています。投資家のみなさまやステークホルダーのみなさまに引き続き当社を認めていただき、見守っていただけるよう、社会的責任を果たし、成長というかたちでみなさまに恩返ししていきたいと考えています。

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