Chordia Therapeutics<190A>は10日、前臨床研究段階における取組の一つとして実施した、AIを活用した新規骨格化合物の創出に関する研究成果を報告した。この研究成果は、理論創薬研究所およびAxcelead Drug Discovery Partnersの研究チームとの連携のもと創出されたものである。あわせて、この成果をまとめた論文が2026年7月8日に「ChemMedChem」でオンライン掲載されたことも発表した。
この研究では、AIを活用した分子設計プラットフォーム「DeepSARM」を用いて、既存のPI3K/mTOR阻害薬であるsamotolisibを出発点として多数の新規候補化合物を生成した。さらに、バーチャルスクリーニングを組み合わせることで有望な候補を選抜し、既存薬とは異なる新たな骨格を有する化合物を設計・合成した。
合成した化合物は酵素阻害試験においてPI3Kαに対する阻害活性を示した。さらに、最新のAIベース分子モデリング技術であるBoltz-2を用いた解析から、標的タンパク質との合理的な結合様式も示唆された。今回得られた骨格は、出発化合物であるsamotolisibの複雑な三環性構造とは大きく異なるシンプルな構造でありながら、PI3K阻害活性を保持していることが確認された。
この成果は、AIや計算科学を組み合わせることで、従来の創薬研究では見出しにくいとされていた新しい化学構造を効率的に創出できる可能性を示したものである。今後、同社の新規パイプラインの創薬標的へ展開することで、新規化合物の創製や創薬研究の効率化に貢献することが期待される。
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