2026年8月5日に発表された、株式会社オークネット2026年12月期第2四半期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。
目次
藤崎慎一郎氏(以下、藤崎):みなさま、こんにちは。株式会社オークネット代表取締役社長の藤崎です。本日は当社の上期、第2四半期の決算説明会にご参加およびご視聴いただき、誠にありがとうございます。
前回の第1四半期に引き続き、この第2四半期も非常によい決算を発表できることとなり、大変喜ばしく思っています。足元のマーケットでも非常に注目をいただいていると感じています。本日はできる限りわかりやすくご説明し、質疑応答にも対応させていただければ幸いです。
それでは、資料に沿ってご説明します。現在、目次が表示されていますが、最初に半期の連結業績サマリ、次に各セグメントの業績サマリとその詳細、そしてトピックスについてお話しします。
2026年度 第2四半期累計 連結業績

半期の連結業績です。ライフスタイルプロダクツセグメントおよびモビリティ&エネルギーセグメントという2つの大きなセグメントが好調に推移した結果、増収増益を達成しました。
また、第1四半期に引き続き、第2四半期も通期連結業績予想を上方修正しています。この詳細は後ほどご説明します。
まず、売上高は第2四半期までの累計で379億8,300万円となり、前年同期比16.8パーセント増となっています。上方修正前の5月段階では、通期で720億円を目標としており、それに対する進捗率は52.8パーセントです。
営業利益は70億8,200万円で、前年同期比21.3パーセントの増加となりました。第1四半期の業績予想に対する進捗率は61.6パーセントです。また、営業利益率は18.6パーセントを記録しており、昨年および予想に対してプラスで推移しています。
EBITDAは76億8,000万円で前年同期比21.1パーセントの増加、経常利益は71億5,400万円で25.1パーセントの増加、親会社株主に帰属する中間純利益は48億2,000万円で前年同期比30.2パーセントの増加となっています。
1株当たりの中間純利益は現在53円11銭で、前年同期に比べ12円74銭増加しています。
2026年度 第2四半期(3か月間) ハイライト

足元の3ヶ月間のハイライトです。前年同期比で、売上高は19.6パーセント増、営業利益は40.1パーセント増、経常利益は44.6パーセント増、親会社株主に帰属する四半期純利益は57.5パーセント増となっています。
各セグメントでは、ライフスタイルプロダクツのセグメント利益が20.1パーセント増、中古車を中心としたモビリティ&エネルギーのセグメント利益が57.6パーセント増となっています。その他のセグメント利益はマイナス1億6,500万円です。
モビリティ&エネルギー事業が大きく成長している背景として、足元の事業基盤がしっかり成長していることに加え、昨年度が当社設立40周年にあたり、社員への株式報酬を配布した影響があります。社員数が非常に多いため業績へのインパクトが大きく、第2四半期の利益増加の要因となっています。
2024~2026年度 四半期別連結業績推移

四半期ごとの業績推移を示したグラフです。ご覧のとおり、売上高・利益ともに順調に成長を続けています。
2026年度 第2四半期累計 セグメント別業績

セグメント別の業績です。まず、営業利益についてお話しします。ライフスタイルプロダクツセグメントは56億3,000万円と非常に順調に推移し、前年同期比で11.9パーセント増加しています。
一方、モビリティ&エネルギーセグメントも好調で、24億2,100万円となり、前年同期比28.5パーセント増となりました。
また、新規事業や花の事業を含むその他のセグメントは2億1,300万円のマイナスとなり、昨年よりもマイナス幅が約1億円拡大しています。
これらを踏まえ、全社コストなどの調整額を差し引いた合計は70億8,200万円です。前年同期比で21.3パーセント増、つまり約20パーセントの成長となっています。
2026年度 第2四半期累計 セグメント別増減分析

こちらは、先ほどのセグメント別の増減をグラフで示したものです。左側が売上高を表しています。濃い青色の部分がライフスタイルプロダクツで、スマートフォンやブランド品のセグメントを示しています。この事業ではC向け事業を展開しており、仕入・販売などを行っているため、売上ベースでのボラティリティが自動車に比べて大きくなっています。
右側は営業利益を示しています。ライフスタイルプロダクツは前年同期比11.9パーセント増、モビリティ&エネルギーは前年同期比28.5パーセント増となっています。金額ベースでは、ライフスタイルプロダクツが約6億円のプラス、モビリティ&エネルギーは5億4,000万円のプラスで、両セグメントともに5億円を超える積み上げとなっています。
2026年度 第2四半期累計 セグメント別取扱高

セグメント別の取扱高です。ライフスタイルプロダクツは934億7,000万円で前年同期比16.7パーセント増、モビリティ&エネルギーセグメントは3,450億円で前年同期比24パーセント増となりました。一方、その他セグメントは55億7,100万円で前年同期比3.4パーセント減となりました。
これらを合算した当社全体の取扱高は4,440億4,200万円で、前年同期比22パーセント増となっています。
2026年度 第2四半期累計 セグメント別業績

各セグメントの業績の詳細についてです。ライフスタイルプロダクツセグメントは、前年同期比で増収増益となりました。売上高は21.2パーセント増、セグメント利益は11.9パーセント増となっています。
スマートフォンを中心としたデジタルプロダクツ事業では、GIGAスクールプログラムにより、全国の中学校や小学校においてiPadを中心とした端末が配布され、それらが数年を経て戻ってくるタイミングを迎えています。この取り込みに成功したことに加え、GIGAスクール以外の新規ソーシングや出品元への営業を強化しました。
その結果、流通台数の増加に加え、為替の影響もプラスに働いています。なお、足元では若干円高傾向が見られるものの、上期全体としてはプラスの影響を受けています。平均成約単価が好調に推移した結果、取扱高が伸びています。
買い手への営業活動については、欧州に拠点を設け、そちらを中心に営業活動を強化しています。会員数を増やすというよりも、アクティブ化に重点を置いた営業活動を行い、その結果バイイングパワーがさらに強化されました。
ファッションリセール事業は、いわゆるブランド品のビジネスです。この事業では収益性を高めるため、低単価の商品ではなく高価格帯の商品を中心に流通を強化しました。
結果として、オークションへの出品数は減少したものの、平均単価の上昇により取扱高は好調に推移しました。
また、バイイングパワーの面では、デジタルプロダクツと同様に、当社のオークションが海外のお客さまに非常に人気があることを踏まえ、この部分を強化しました。海外会員の増加が取扱高の拡大に寄与しています。
一方、C向けビジネスでは、円安によるインバウンド需要と株高による国内需要が継続しています。さらに、店舗数や在庫数の適正化を進めた結果、取扱高は非常に好調に推移しています。
スライド右下にKPI、売上高の構成を記載しています。オークションの手数料等は前年同期比で10.7パーセント増加しました。また、表の2段目にあるとおり、商品販売関連収益の売上高は前年同期比で26.6パーセント増加しています。これはC向けビジネスを中心に、特に高価格帯の商品が好調で、売上高が大きく伸びたためです。
2024~2026年度 四半期別セグメント実績推移

こちらは、四半期ごとのセグメントの推移を示したものです。ご参考までにご覧ください。
2026年度 第2四半期累計 事業KPI

KPIについてです。デジタルプロダクツ事業の取扱高は532億1,000万円、前年同期比で21.3パーセント増加しました。為替の影響でプラスに働いた要素もありますが、表の下段に記載している流通台数が増加したことも影響しています。これらの要因により、取扱高は2割強増加しました。
流通台数、つまり取り扱い台数は157万台で、前年同期比で14パーセント増加しています。先ほどもお話ししたとおり、GIGAスクールの戻り端末を含む新規ソーシング先や出品先の拡大に注力した結果、流通台数が増加したと考えています。
会員数についてです。基本的には海外がメインとなり、2,134社と前年同期比1パーセントの増加となりました。
特に欧州地域では小売に近い業者が多く、高く買っていただける傾向があります。そのため、購入台数自体は多くありませんが、より高く買っていただける優良な会員やバイヤーを募りました。また、既存会員のアクティブ化やバイイングパワーの強化に取り組んだ結果となっています。
2026年度 第2四半期累計 事業KPI

ファッションリセール事業についてです。ブランド品、腕時計、バッグ等の取扱高は289億3,000万円となり、前年同期比で8.1パーセント増加しました。
出品点数は減少していますが、これは意図的にコントロールした結果です。平均単価が上昇したため、最も重要なKPIである取扱高は堅調に推移しています。
出品点数は約70万点で、高価格帯商品の流通を強化しました。1万円以下の比較的金額の安い商品については、商品化やオークション用リスト作成にかかるコストを踏まえ、出品をやや制限しました。このように、平均単価の高い商品に注力した結果、出品点数は前年同期比で13.2パーセント減少しました。
一方、成約点数は47万点で、前年同期比8.4パーセントの減少となりました。ただし、出品点数の減少に比べると成約比率の低下は小さく、全体の成約率やオークションの質はプラスに働いています。
会員数は7,544社となっており、デジタルマーケティングを活用し、特に海外向け営業の強化を図っています。当社のオークションはオンラインを中心としていることもあり、海外のバイヤーから非常に高い評価を得ており、バイヤー数の増加が顕著です。
最後に、C向けのビジネスについてです。こちらは取扱高が113億2,800万円となり、前年同期比20.3パーセントの増加となりました。円安によるインバウンド需要と株高による国内需要が継続したことで、取扱高は堅調に推移しています。
特に、比較的高額な商品を取り扱うギャラリーレアの事業が大きく成長し、これが取扱高の増加に大きく寄与しています。
2026年度 第2四半期累計 セグメント別業績

モビリティ&エネルギーセグメントについてです。こちらは中古車および中古バイクの事業が中心となっています。売上高は6.2パーセント増、セグメント利益は28.5パーセント増で、前年同期比で増収増益の結果となっています。
中古車を取り扱うオートモビル事業では、輸出業者の落札が特に旺盛でした。成約・落札、売買のマッチング台数が大きく増加したことに加え、当社が実施している中古車の検査、中古車情報誌認定検査の需要が高かったこともあり、オークション事業および検査事業の両方で非常に好調に推移しています。
中古バイクを取り扱うモーターサイクル事業では、成約率と平均成約単価の両方が上昇しました。また、今期に手数料価格改定を行った結果、オークション事業の収入および収益性が向上しています。
そして、中古自動車および中古バイク事業の基幹システムと、会員さまが直接売買に使用するサイトを昨年リニューアルし、大きな投資を行いました。その結果、年間で数億円規模の償却費を計上しましたが、2026年度はこの償却費を吸収し、事業にプラスに働いており、前年同期比で上昇しています。
また、昨年は一過性のコストとして、従業員向けの株式報酬が発生しました。これらを含めたプラスマイナスの影響を踏まえ、全体として事業は成長しているとご理解いただければと思います。
スライド右下の売上構成に記載しているオークション関連収益は、当社の事業の根幹を成すものであり、前年同期に比べて11.8パーセントの伸びを記録しており、非常に好調です。
2024~2026年度 四半期別セグメント実績推移

モビリティ&エネルギーセグメントの四半期ごとの推移です。ライフスタイルプロダクツと比較しても、この事業は比較的堅調かつ安定的に推移していますが、今年は成長がやや大きく見られたとご理解いただければと思います。
2026年度 第2四半期累計 事業KPI

KPIについてご説明します。オートモビル事業の取扱高は3,376億7,900万円で、前年同期比24.3パーセント増加しました。この増加の主因は、中古車の平均単価が大きく上昇したことです。平均単価の上昇に加え、落札台数も増えたことで、好調な結果となっています。
取扱高の増加に加え、成約台数や落札台数も当社の事業に直接的な影響を与えています。今期上期の落札台数は31万3,065台で、前年同期比13.2パーセント増と、非常に多い流通数を記録しました。
なお、マーケット全体では落札台数が約3パーセントから4パーセント増加したと聞いています。一方、当社のプラットフォームを通じた売買台数は10パーセント超の伸びを見せています。特に輸出業者による落札需要の継続的な高さが影響し、非常に好調な状況です。
会員数は1万6,173社となり、子会社である株式会社アイオークが提供する落札代行サービスの提供を通じて、会員数は順調に増加しています。
また、検査台数は半期で80万台を超えており、中古車情報誌のWebサイトと提携して認定検査を行っていることから、需要が継続的に高まっています。これにより、検査台数も好調に増加しています。
2026年度 第2四半期累計 セグメント別業績

その他のビジネスについてです。前年同期比で増収減益となっています。売上高は10パーセント増加しましたが、営業損失は前年の1億2,800万円から今期は2億1,300万円のマイナスとなっています。
花の流通を行うアグリ事業では、集荷数や平均単価が前年を下回り、取扱高は軟調に推移しました。一方で、関東を中心に展開していたところ、数年前から関西にも事業を拡大し、そちらでは会員数・取扱高ともに前年比で増加しています。
サーキュラーコマース事業では、パートナー企業との提携を引き続き推進しています。また、M&Aを実施したシステム開発を担うyep社およびyet Company Limitedの業績を、この第1四半期から計上しています。
2026年度連結業績予想および配当予想の修正

上期のトピックスについてお話しします。冒頭でもお伝えしたとおり、全体的な事業の好調を踏まえ、連結業績予想および配当予想の修正を行いたいと考えています。
第1四半期に引き続き、第2四半期もライフスタイルプロダクツセグメントおよびモビリティ&エネルギーセグメントが想定を上回り好調に推移した結果、増収増益となりました。
この上期の好調を織り込み、通期の連結業績予想を上方修正したいと考えています。これは、上期における好調分をしっかりと反映させることを意図したものです。
業績予想の修正および特別配当の決定については後ほど詳しくお伝えしますが、年間配当金予想を82円に大幅に修正しました。前年同期比で53円の上方修正となっています。
修正の内容ですが、売上高は当初見込みの720億円から750億円に修正しました。営業利益は115億円から120億円に上方修正しており、期初見込みの110億円に対して10億円の増加、さらに前年の営業利益95億1,700万円に対しては26.1パーセント増となっています。
経常利益も同じく120億円、親会社株主に帰属する当期純利益は78億円を見込み、前年同期比で31.7パーセントの増加を目指しています。
1株当たり純利益は85円91銭を予想しており、前年同期比20円98銭の増加となります。また、1株当たり配当金は82円を予想しています。昨年の配当金は株式分割後の29円でしたが、もともと42円を予想していた今期配当に特別配当金を加えることで、最終的に82円とし、前年同期比で53円の増加を計画しています。
配当性向についてです。昨年は約45パーセントでしたが、今期はもともと50.8パーセントを予定していました。それに加え、足元の状況も踏まえて95.5パーセント、ほぼ100パーセントに修正し、約50.8ポイントの上方修正としています。
特別配当の実施

当社が特別配当を実施する背景についてです。当社では3ヶ年の中期経営計画「Blue Print 2027」を策定しています。この3ヶ年計画は現在、折り返し地点に差し掛かっており、1年半が経過した状況です。
その中期経営計画において、M&Aに対して70億円の予算枠を設定し、その投資を進めるとお伝えしていました。しかし現時点でのM&A案件やパイプライン、そしてこれまでに実施できたM&Aがyep社の1件にとどまっている状況を考慮し、70億円の半分である35億円を原資として特別配当に充てるという内容です。
業績予想の修正に伴う配当金額の増額により、期末配当金の予想は61円となります。今回の中間配当金21円と合わせて、年間合計は82円となる予定です。これは前年同期比で53円の増加となります。
なお、M&A資金の半分を配当に回したため、残りの投資枠は35億円程度となります。これで終わりというわけではなく、M&Aの規模をさらに拡大する可能性を引き続き検討しています。
ここ数年の業績好調に伴い、営業キャッシュフローは着実に増加しているため、仮に大きなM&A案件があった場合でも、それに対応できる十分な投資余力を維持できていると考えています。そのため、今後も成長投資の機会があれば、積極的に検討していきたいと考えています。また、さらなる資本効率の向上も目指しています。
特別株主優待の実施

特別株主優待の実施についてです。通常の株主優待制度に加え、中長期的な株主さまへの還元を強化するため、2026年9月2日時点の株主さまを対象に特別優待を実施します。今回限りのプラスアルファとして、通常の株主優待に上乗せする特別優待となります。
スライドの表をご覧ください。右側が通常の株主優待制度で、300株以上をお持ちの株主さまに優待ポイントを付与しています。これに加えて、左側の枠の部分を追加します。
具体的には、300株から499株をお持ちの株主さまには、通常の2,000ポイントにさらに2,000ポイントを加算し、合計4,000ポイントを付与します。
また、保有株式数が少ない株主さまにも優待をお届けしたいという思いから、100株から299株を保有されている株主さまにも1,000ポイントを付与します。
さらに、優待品の商品への交換しやすさを考慮し、今回から「Amazonギフトカード」を内容に追加しています。
今回、非常によい決算を発表できたと感じています。背景として、私たちが事業を展開するリユースマーケットに引き続き追い風が吹いていることに加え、当社が取り組む新サービスや施策が市場に着実に受け入れられていると実感しています。
今後も新たな成長に向けた投資と挑戦を継続していきますので、引き続き当社の成長にご期待いただければと思います。
質疑応答:中古車ビジネスの成長と継続性について
司会者:「オートモビル事業が好調な要因について詳しく教えてください。この成長に持続性はありますか?」というご質問です。
藤崎:今期は、当社の祖業である中古車ビジネスの成長が非常に大きく、私も非常に喜ばしく思っています。
先ほど数字をお伝えしましたが、マーケット全体ではオークションへの出品台数は1パーセント強増加しています。また、成約台数も3.6パーセント増加しており、マーケット自体は微増ながら伸び続けています。その中で、当社のプラットフォームを通じて成約された自動車の台数は、13パーセントを超える成長を記録しています。
中古車市場を詳しく見ると、現在、中古車の約半数は輸出業者を通じて海外マーケットで購入されています。当社のプラットフォームを利用することで、大量の台数の売買や落札を効率的に行えるため、輸出業者のみなさまから高い評価を得ています。
昨年、システムの大規模なアップデートを行いました。UI/UXの面では、輸出業者の方々にとってより使いやすい仕組みとなるように、お客さまの声を反映しながら修正を行いました。その結果、この部分が大きく成長したことは、1つの重要な成果だったのではないかと思います。
また最近は、中東情勢について質問を受けることが多くあります。確かに、情勢が悪化した際にマーケット全体が一時的にパニックになるような状況もありましたが、現在は非常に落ち着いています。
中東、特にドバイやUAEを経由してアフリカなどへ車を輸送する流れが多く見られますが、一時期、その港へ車を運べない状況が発生しました。しかし現在は、輸出業者のみなさまが代替の港を見つけて活用しているため、マーケット全体への影響は軽微だと考えています。
また、「継続性があるかどうか」というご質問についてですが、中古車マーケット自体は引き続き非常に活況です。さらに、今回のシステムの大規模なアップデートでは、サイトの仕様を大きく変更したのではなく、バックエンドのシステムを刷新しました。そのため、さまざまなサービスを柔軟に追加できるサイトになったと考えています。
さらなるUI/UXの修正やアップデートを進めて機能向上を図ることで、マーケットシェアをさらに拡大できるのではないかと期待しています。
質疑応答:「iPhone」の価格上昇とリユース市場への影響について
司会者:「『iPhone』の値上げや、仮に発売時期が変更となった場合、デジタルプロダクツ事業にはどのような影響がありますか?」というご質問です。
藤崎:ライフスタイルプロダクツ事業のメインサービスであるスマートフォンの流通において、「Android」の端末に比べて「iPhone」は単価が高く、中古になった際の値下がり率も非常に低く、高値で取引されやすいです。そのため、「iPhone」の動向は当社の事業にとって非常に重要です。現在の状況も、みなさまがお感じのとおりです。
もちろん為替の影響もありますが、今回は「iPhone」自体の価格が上昇していることについてのご質問だと理解しています。
これはスマートフォンに限らず、リユース業界全体で一般的な傾向ですが、商品の価格が上がると、それに連動して中古品の価格も上昇します。その結果、当社が取り扱うリユース市場でも、新品価格の上昇に伴って中古品の価格が上がり、1台当たりの平均単価も上昇します。2年落ち、3年落ちの製品でも同様の動きが起きるため、平均単価の上昇が見込まれます。
一方で、価格が高くなることで新品を購入する方が減る可能性もあります。その場合、単価は上がるものの販売台数が減少し、買い替え需要が鈍る場面も出てきます。したがって、プラスとマイナスの両面の影響があると考えています。
次に、買い替えのタイミングについてお話しします。ご存じの方も多いと思いますが、「iPhone」は毎年秋口に新しいモデルが発売されます。当社がこの流通を始めた当初は、発売時期に流通台数が一気に増え、それ以外の時期は比較的閑散とすることがありました。
しかし近年は、流通のアップダウンがかなり平準化しています。特に、キャリア各社が力を入れる新年度の4月頃や、2年間の買い替えプログラムの影響などで購入時期が分散し、年間を通じた平準化が進んでいます。そのため、買い替えのタイミングが変動しても、当社にとって通年の影響はそれほど大きくありません。
質疑応答:上方修正分と下期業績予想の考え方について
司会者:「上方修正について、上期の上振れ分を反映したとのことでしたが、下期の計画は据え置いているのでしょうか?」というご質問です。
藤崎:こちらも先ほど少し触れましたが、今回の上方修正分については、基本的に上期で当初想定していた額を上回った分を反映したものとご理解いただければと思います。
確かに現在は非常に好調ですが、その分を安易に下期業績予想へ反映して引き上げることはしていません。
中東情勢や米国の関税政策などに加え、特に為替も当社事業に一定の影響を与える要因です。これらのリスクをしっかり織り込んだ上で、今回の業績予想の修正に至っています。
質疑応答:来期の配当方針について
司会者:「配当金について、2026年12月期はM&A投資資金を特別配当に充当したとのことでしたが、2027年12月期の配当金の考え方について教えてください」というご質問です。
藤崎:来期の配当方針について回答します。基本的に当社は、現時点では配当性向50パーセント以上を目標としており、継続的に配当を実施する方針です。
一方で、会社の財務基盤をしっかり維持しつつ、成長のチャンスがあれば積極的に投資を行い、成長機会を確実に捉えていきたいと考えています。
今後も還元と成長の両方を重視しつつ、自社の状況や事業の動向を見極めながら適切にバランスを取り、株主さまの期待に応えられるような配当政策を推進していきたいと考えています。
質疑応答:GIGAスクールの端末戻りとその対応策について
司会者:「GIGAスクール端末の取り扱いに関する進捗状況を教えてください」というご質問です。
藤崎:GIGAスクールは、文部科学省が2020年から実施した施策で、学生が使用する「iPad」や「Windows」の端末、タブレットなどが多く導入されました。これらの端末は導入から時間が経ち、入れ替えの時期を迎えています。そのため、第2弾となるGIGAスクールの実施が決まり、端末の入替が本格化してきました。
戻ってきた端末は、そのままオークションに出すのではなく、一定のグレーディングやデータ消去などの商品化プロセスが必要となります。これを見据え、昨年から商品化センターの増床や人員配置を含む体制整備を進めてきました。
その結果、体制が順調に整い、この上期にいったんのピークを迎えていると考えています。流通台数の増加についても、先ほど触れた20パーセント程度の数字に一定の寄与をしています。
さまざまな企業がGIGAスクールの戻り端末を取り扱っています。これらの端末は量が多いため、国内マーケットにそのまま出回ると需給バランスが崩れ、需要が追いつかず行き場を失うことが当初から懸念されていました。
当社は海外のバイヤーネットワークや流通に強みがあり、その点が評価されています。当社で取り扱う端末のシェアやボリュームも大きく、GIGAスクールの戻り端末の流通に大きく貢献できたのではないかと考えています。
今後もGIGAスクールの端末戻りが見込まれるため、引き続きその部分を確実に流通させ、台数の増加や当社事業の収益向上につなげられるよう注力していきたいと考えています。
質疑応答:特別配当の原資と成長投資に関する財務体制について
司会者:「6月末時点の現金および預金の残高289億円に対し、今期の配当総額は74億円とのことですが、かなりの額のキャッシュが減る計算になります。今後のM&A等に支障はありませんか?」というご質問です。
藤崎:「配当総額が大きいが、成長投資に充当する資金は不足しないのか」というご心配だと理解しています。もともと中期経営計画の中で、M&Aの資金として70億円のバッファを確保していました。
その枠については、期間の半分にあたる1年半を迎え、今回の配当原資として35億円を充てた特別配当としています。このM&Aの枠は残り35億円ですが、それに加えて、ここ1年から3年は直近の業績が非常に好調で、営業キャッシュ・フローも相応に回復している状況です。
そのため、最適な成長機会や成長投資の機会があれば、それに応じて柔軟に対応できる財務体制を維持しています。仮に投資額が70億円、100億円となっても十分に対応できます。
自己資本比率や借入金額などを踏まえても、当社は成長機会に適切に対応できる余力を維持しており、支障は生じませんので、ご心配には及びません。
