アズ企画設計<3490>
●はっしゃん
ありがとうございます。当初苦戦され、コロナ禍で非常にご苦労された上で、ビジネスモデルを一部変更して成長に戻ってこられたという、大変参考になるお話でした。
私自身も投資家ですので申し上げますと、上場後そのまま右肩上がりで進む企業は、私の感覚では3割程度しかありません。多くは何らかの歪みが出たり、先ほどおっしゃったように良い社員が抜けたりします。ただ、本当に良い会社は、そこから何年かで立て直してくるものです。
そのタイミングは、上場時に多少オーバーシュートして高く評価されていた株価が、逆に割安になる局面でもあり、投資家としては仕込みどころになっていると思います。まさにコロナ禍の頃がそうでした。
一方で2022年以降は、見事な立ち直りだと思いますが、右肩上がりに回帰し、株価もそれに追随しております。現在の株価は3,000円台に乗せておりますので、729円からすると4倍以上となっており、非常に立派な復活だと思います。
ただし、上場直後の評価が非常に良かった時期の5,000円と比べますと、まだ高値を奪還していない状況です。着実に成長されているだけに、もう少し評価してほしいと思われているのではないでしょうか。率直にお伺いしますが、現在の株価水準についてはどうお考えでしょうか。
■アズ企画設計 松本様
ご質問ありがとうございます。やはり期待感がまだ少ないのだと思います。5,000円をつけた時期は私も覚えております。普段はあまり株価の話をしないのですが、当時はいろいろな方から「頑張っているね」という評価をいただいた時期が、上場後の半年ほど確かにございました。
現在の当社の状況は、やはり成長に対する期待感が少ないのだと思います。まずは業績、そしてIRです。投資家の方に期待を持っていただける会社、業績とIRの両面で期待される会社にならなければいけないと考えております。
●はっしゃん
ありがとうございます。続いて、最近の株価の状況を理論株価から分析し、その結果についてのご感想をお聞きしたいと思います。
先ほど申し上げたとおり、現在の理論株価は4,700円ほどあります。本来は、このオレンジのラインが理論株価です。ただし、不動産事業はディスカウントされる傾向がありますので、不動産で理論株価まで買われる企業は少なめです。
一方で、こちらのピンクのラインをご覧ください。ここ3年ほどは、ピンクのラインと株価がほぼ一致していることがお分かりになると思います。このラインは、先ほどのIR資料にもございましたとおり、配当と優待の合計です。配当が約1%、優待が2.5~2.6%ほどで、合計3.5%程度です。ここ3年ほどは、この優待と配当を合わせた利回り4%前後を基準に株価が推移しているということですね。
アズ企画設計さんの場合、QUOカードが出ますので300株程度までは非常にお得ですし、配当も1%程度は出ます。おおむねそこが投資家にとって妙味のある水準となり、その付近で推移しているのだと思います。
ただ、さらに右肩上がりの成長が続くとなりますと、配当を増やしていただかないと300株以上は投資しづらいというのも、また事実だと思います。今後は配当を引き上げてほしいと考える投資家も多いかと思います。先ほど現状維持というお話がございましたが、今後の中長期的な見通しについて教えてください。
■アズ企画設計 松本様
ありがとうございます。当社の課題であり、期待感にもつながる点ですが、正直なところ利益率が低いと考えております。ビジネスモデルを変えてきておりますが、さらに今、試行錯誤をしているところです。目指す方向は、粗利、そして営業利益率を上げていくことです。
回転を早めるのか、1案件にじっくり取り組んで1年で営業利益を倍にするのか、あるいは回転数を倍にするのか。付加価値の付け方も含め、現在モデルを改良中です。それがきちんと業績に反映されてくれば、配当も増やせると思っておりますし、増やさなければならないとも思っております。もう少し見守っていただければと思います。
●はっしゃん
ありがとうございます。いきなり積極的なお約束はしにくいお立場かと思いますので、中長期的に期待したいと思います。
それではもう一つ、理論株価に注目していただきたいと思います。この赤のラインは四半期理論株価です。先ほど今期第1四半期は非常に良い業績だとおっしゃっていましたが、それが如実に表れており、この四半期だけで見ますと理論株価は1万3,000円ほどになっております。とはいえ、これは期ずれの影響もあり、良いことが重なった結果でもあります。
不動産の場合、物件が売れた期は非常に利益が出る一方、売れない期は逆に下がります。過去を見ても、上がったり下がったりを繰り返しております。その中で、オレンジは四半期累計ですので、少しずつ右肩上がりを続けている形になっています。
理論株価を上げる方法は2つございます。1つは1株当たり利益、EPSを増やすことです。EPSが倍になれば、その分だけ事業価値も倍になります。もう1つはROEを高めることです。先ほど新中期経営計画でもROE12%以上という、現在の1.5倍水準になる目標が示されておりました。仮にROEが同じように1.5倍になれば、理論株価も1.5倍程度が期待できます。
このEPSとROEを両輪で増やしていきますと、株価は非常に上がりやすくなります。不動産会社の中には、成長ステージに入ると一気に10倍程度まで成長する会社も少なくありません。私も、不動産会社が成長期に入ったとなれば、長期投資の大きなチャンスだと考えております。
現在は配当と優待を合わせて4%程度の水準にあり、理論株価よりもかなり割安です。そこから右肩上がりで成長期に入るのであれば、非常に面白いと率直に感じます。新中期経営計画の実現に向けた抱負をお聞かせいただければ、投資したいという方も増えるかもしれませんので、お願いいたします。
■アズ企画設計 松本様
新中期経営計画では、営業利益18億円を掲げております。今期の目標が12.5億円ですので、3年後の18億円は確実に達成したいと考えております。
そのためには、物件の量と質、そして営業利益率の改善が必要です。この点につきましては、富士ホームに続く第2、第3のグループ会社が加わることもあると思います。現在、そうしたお話をたくさんいただいております。アズ企画設計単体での売上・利益・利益率を上げていくだけでなく、「不動産インフラ企業No.1」を掲げ、仲間のグループ化による売上・利益の拡大も併せて実行中です。
3年後の営業利益18億円は、なるべく確実に、そして少しでも早く達成し、上方修正ができるように取り組んでまいります。さまざまな手を打ち続けておりますので、ぜひご期待いただきたいと思います。
株式会社アズ企画設計×著名投資家はっしゃん氏対談動画文字起こし(8)に続く
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