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ドル円展望「市場の関心は来週の米FOMCや米GDPに、しばし膠着」=為替アナリスト・鈴木郁雄

本日(24日)の為替展望を、為替アナリストでケンティッシュ・ジャパン代表の鈴木郁雄氏が解説します。ドル、ユーロともに材料難、来週の米FOMCや米GDP発表を睨んでもうしばらく様子見ムードが続きそうです。

為替モーニング東京市場2015 年7月24日

予想レンジ

ドル円 … 123.50~124.50
ユーロ円 … 135.50~136.80
ユーロドル … 1.0900~1.1050
豪ドル円 … 90.50~92.00

展望

NYダウ平均株価は米企業の業績懸念を背景に前日比119ドル安と軟調に推移しており、本日の日経平均株価も軟調が予想されるが、概ね20,500円台は維持される見通しである。

NYダウ日足(SBI証券提供)

NYダウ日足(SBI証券提供)

昨日発表された米新規失業保険申請件数は1973年以来の低水準を記録したことから、一時ドル買いにマーケットはしたものの、その後は、米長期金利の低下が嫌気される中、ドルの調整売りに圧される格好で為替市場は一進一退の展開を強いられている。

一方、ドル円は、米新規失業保険申請件数の発表後には一時124.台を回復したものの、米株安や日米金利差縮小により、123.70円レベルまで押し戻されるなど、依然として、ドル円124円前後の攻防を余儀なくされている。

ドル円日足(SBI証券提供)

ドル円日足(SBI証券提供)

その中、国際通貨基金(IMF)はドルが一段と上昇すれば他国に悪影響が及ぶ恐れあると指摘している。

ただ、他の主要国は自国通貨安での景気回復途上の段階であり、また、米金利先高観測がある以上、現時点でのドル高は米国企業の圧迫材料にはなるものの、総じて、定かな根拠はなく、当面、ギリシャや中国経済の不透明感を払しょくされるまでは安全通貨としての持続的なドル買い志向は根強いものがある。

他方、ユーロドルはギリシャ問題が混とんとする中、依然として戻り売りが優勢ではあるが、ユーロショートの巻き戻しも一巡しており、改めて、ユーロドル1.10台の上値の重さが意識されている。

ユーロドル日足(SBI証券提供)

ユーロドル日足(SBI証券提供)

ただ、市場の関心は来週に控えている米FOMCや米GDPなどの重要イベントに移行しており、相対的に調整志向が広がっており、ドル円と同様にユーロドル1.1000前後での調整売買が予想される為、相場が大きく動意づくまでは静観することが正解であろう。

“鈴木郁雄のFX実践ストラテジー”2つの通貨ペア乖離幅トレーディング』(2015年7月24日号)より一部抜粋
※チャートと太字はMONEY VOICE編集部による

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