2026年10月22日に発表された、株式会社ミスターマックス・ホールディングス2027年2月期第2四半期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。
2027年2月期第2四半期決算説明
上田展貴氏(以下、上田):執行役員経営企画・財務部門管掌の上田です。本日はお忙しい中、決算説明会にご参加いただきありがとうございます。
ご説明に入る前に、まず、お詫びを申し上げます。10月6日に公表しましたとおり、当社グループの株式会社ミスターマックスが運営する「MrMaxアプリ」およびオンラインストアのサーバーが第三者による不正アクセスを受け、会員さまの個人情報の一部が外部に流出しました。
お客さまをはじめ、株主・投資家のみなさま、関係各位に多大なご迷惑をおかけしていますことを、深くお詫び申し上げます。
概要についてご説明します。10月3日の夕方に不審なアクセスが確認され、直ちにサービスを停止し、同日中に外部からのアクセスを遮断しました。流出の可能性があるのは、最大で173万人あまりの会員さまの会員ID、氏名、メールアドレス、電話番号です。
なお、住所、生年月日、クレジットカード情報、パスワード、購入履歴については流出していないことを確認しています。また、現時点で流出した情報が悪用された被害は確認されていません。
本件は個人情報保護委員会に報告し、警察にも相談しています。現在、外部の専門機関の協力を得て詳しい調査を進めるとともに、監視体制を強化しています。
今後は、調査結果を踏まえてシステムの安全対策を強化し、再発防止と信頼回復に全力を挙げて取り組んでいきます。新たにお知らせすべき事実が判明した場合は速やかに開示します。
あらためまして、この度は誠に申し訳ございませんでした。
第2四半期累計 業績ハイライト
それでは、決算の説明に入ります。まずは、2027年2月期第2四半期の決算概況です。
第2四半期の営業収益は過去最高の781億円となり、前年同期比で4.5パーセント増加しました。
売上面では、エアコンの特需などが売上を牽引する一方で、前年に販売が大きく伸びた備蓄米の反動が影響しました。また、7月に発生した令和8年熊本地震により、当社の熊本県内にある5店舗のうち2店舗が被害を受け、現在も売場面積を縮小して営業しています。こうした影響がある中で増収を確保しました。
売上総利益は173億円で前年同期比8.5パーセント増加しました。売上総利益率は23.1パーセントとなり、前年同期比で0.9ポイント改善しています。これは、PB商品の荒利益率の改善が寄与した結果です。
一方、販売費および一般管理費は前年同期比で8.4パーセント増加しましたが、荒利益高の増加によって経費の増加分を吸収し、営業利益は30億円となりました。これは前年同期比で9.1パーセント増加し、期初計画である29億円を上回る結果です。
営業利益の増減要因

営業利益の増減要因についてご説明します。スライドのグラフでは、青色が利益の増加、オレンジ色が利益の減少を示しています。
エアコンなど、利益率の高い非食品の売上が伸びたことに加え、PB商品の荒利益率の改善が進んだことから、荒利益高は13億6,600万円増加しました。
一方、経費面では、賃金の上昇や新規出店に伴う人員増加により人件費が増加しています。ただし、店舗オペレーションの効率化を進めており、人件費は適切にコントロールできています。
第2四半期までに新規店舗を3店舗オープンし、4店舗の改装を行いました。これに伴い、物流費、減価償却費、賃借料などの経費が増加しましたが、荒利益高の増加によって経費増加分を吸収した結果、営業利益は30億6,200万円となりました。
既存店の売上高・客数 前年比の月次推移

既存店の売上高および客数の前年比の推移です。スライドの青い線は既存店の売上高を、オレンジの線は客数を示しています。
5月までは売上高・客数ともに前年を上回り、順調に推移していました。しかし、6月以降は前年に販売が大きく伸びた備蓄米の反動で、前年を下回りました。
ただし6月を底に持ち直し、7月以降は令和8年熊本地震の影響がある中でも、客数がほぼ前年並みまで回復してきています。
部門別売上高の状況

部門別の売上高の状況です。第2四半期累計の売上高は751億3,300万円で、前年同期比で4.3パーセント増加しました。
部門別では、まず家電部において「2027年問題」と呼ばれるエアコンの省エネ基準の引き上げを背景に買い替え需要が高まり、エアコンの売上が大きく伸びました。
また、物価高騰が続く中で、ペット用品や加工食品、日配食品の売上も好調に推移しました。
ライフスタイル部は前年同期比110.5パーセント、HBC部は前年同期比106.7パーセントと大きく成長しています。
一方、食品部は前期の備蓄米の反動減の影響を受け、売上は前年並みにとどまりました。ただし、加工食品や日配食品の好調な売上により、備蓄米の反動減を補うかたちとなっています。
中期経営計画 数値目標の修正(29年2月期)

中期経営計画についてご説明します。中期経営計画の数値目標を修正しました。
10月8日に公表したとおり、最終年度である2029年2月期の目標を修正しました。全社目標の売上高は2,000億円から1,850億円に、営業利益率は5.0パーセントから4.5パーセントに修正します。
既存店については、売上高1,600億円を据え置いた上で営業利益率5.0パーセントを目指し、収益力を強化していきます。一方、新店については、売上高を400億円から約250億円に、出店数を25店舗から16店舗前後に見直しました。
既存店の収益力は着実に向上しており、今回の修正は、新店の出店時期を見直したことによるものです。
中期経営計画 修正のポイントと今後の成長ステップ

修正のポイントと成長ステップについてです。ポイントは3つあります。
1つ目は、既存店の稼ぐ力が着実に向上している点です。売上高1,600億円に向けて進捗しており、荒利益率も改善しています。
2つ目は、出店環境の変化です。建築コストの上昇などにより、当社の投資採算基準を満たす物件が限られてきています。
3つ目は、出店基準を堅持しつつ、出店時期を見直したことです。基準を緩めることなく、採算が見込める物件を厳選していきます。
今後の成長ステップとしては、既存店の収益力を高めることで、採算が見込める物件を増やし、再び出店攻勢に転じていきます。まずは既存店に注力して収益力を強化し、そこで生み出した収益をもとに新規出店投資を進めていきます。
中期経営計画 (2025年2月期~2029年2月期)の進捗

中期経営計画における各KPIの進捗状況です。まず、売上高はおおむね計画どおりに推移していると評価しています。
営業利益率は目標4.5パーセントに対し、第2四半期累計の実績は4.1パーセントです。定番棚割りの見直しやPBによる荒利益率の改善、DXによる生産性向上が進行中で、順調に推移していると評価しています。
PB売上高構成比は目標の30パーセントに対し、第2四半期は23.3パーセントです。10月20日に発表したリブランディングを契機に、品種の拡充を進め、構成比のさらなる向上を図っていきます。
オムニチャネル売上高は、目標の100億円に対し、即配エリアの拡大やアプリ・オンラインストアの使いやすさの改善に取り組んでいますが、目標との開きはまだ大きく、課題があると認識しています。
新規出店は、中期経営計画の目標を16店舗前後に見直したことから、評価を「△」としています。
最後に、M&Aおよび新規事業の拡大です。M&Aについては現在、複数の案件を検討中ですが、具体的な成果にはまだ至っておらず、今後の課題と認識しています。
課題が残る項目については真摯に受け止め、取り組みを加速していきます。以上で私からの説明を終わります。ありがとうございました。
荒利益率の推移

佐藤昭彦氏:上席執行役員リテール部門管掌、株式会社ミスターマックス代表取締役社長の佐藤です。本日は決算説明会にご参加いただき、ありがとうございます。私からは、今期の重点項目の状況と今後の取り組みについてご説明します。
荒利益率の推移です。スライド左側のグラフは、第2四半期累計の荒利益率の推移を示しています。今期の第2四半期は23.1パーセントで、前年から0.9ポイント改善しました。ここ数年、22パーセント前後で推移していた中、大きく上昇しており、今期の通期計画である22.3パーセントを上回るペースで進捗しています。
スライド右側のグラフは、部門別の荒利益率の改善幅です。すべての部門で適正な価格設定や品揃え、仕入れルートの見直しを進めており、これが荒利益率改善のベースとなっています。
その上で、エアコンやPB商品など利益率の高い商品の売上が伸びたことにより、家電部は2.2ポイント、ホームリビング部は1.9ポイント、HBC部は1.8ポイントと大きく改善しました。
ライフスタイル部は0.3ポイントの低下となりましたが、これは利益率が低いゲーム機の売上が大きく伸びたことによるものであり、ゲーム機関連を除くと0.2ポイントの改善となっています。また、食品もお米を除くと0.4ポイントの改善です。
この結果、ゲーム機関連を除けば、すべての部門で荒利益率が改善しています。引き続き、こうした取り組みを通じて利益率のさらなる改善を図っていきます。
既存店の活性化対策

既存店の活性化対策です。今期は計8店舗の改装を計画しています。
上期に改装を実施した店舗では、各部門の売場面積の適正化や商品の補充回数を抑えた売り場作りによる作業の効率化を進めています。また、屋内遊園地や100円ショップなどのテナントを誘致し、ショッピングセンター全体の集客力向上にも取り組んでいます。
下期には山口店を、ディスカウントストアから生鮮食品も取り扱うスーパーセンターへ業態変更します。さらに、令和8年熊本地震で被災した熊本インター店と松橋店は、改装を行い、年内に全面的に営業を再開する予定です。
次に、定番改革です。上期からSKUの絞り込みや、強いNB商品の選定、販売力の高いPB・SB商品の開発を通じて、圧倒的な売れ筋作りに取り組んでいます。引き続き、新しい品種にも挑戦しながら売れ筋作りを進めていきます。
最後に、営業時間の見直しです。お客さまのライフスタイルの変化に対応し、各店舗の営業時間の適正化を進めています。引き続き、売上高と販売効率の最大化を図っていきます。
2027年2月期 新規出店

今期の新規出店の状況です。第2四半期までに、それぞれ異なる業態で3店舗を出店しました。
まずスライド左側に記載の、3月にオープンした「MrMax Select和白店」です。福岡市内に所在し、売場面積が約700坪の小商圏型店舗となっています。食品を中心に、家電や日用品など、日常的に必要な商品を厳選して揃えています。
そして中央に記載の、7月にオープンした「MrMax小郡店」です。こちらは売場面積約2,100坪の大型スーパーセンターで、生鮮食品から家電まで、多岐にわたる商品をフルラインで品揃えしています。
子育て世代が多い成長エリアで、文具・玩具と生鮮食品の売り場を広く確保しています。福岡県南部でのドミナント展開を目指した店舗です。
最後に右側に記載の、8月にオープンした「MrMaxフォルテ本庄店」です。埼玉県本庄市の既存商業施設「フォルテ本庄」の中に居抜きで出店しました。売場面積は約1,500坪の大型ディスカウントストアで、家電から食品、ペット用品まで幅広い品揃えを行っています。
広い範囲からお客さまに来店いただきやすい立地で、引き続き地域のお客さまに末永く愛される店舗を目指していきます。
2027年2月期 新規出店実績・計画

今期の新規出店の実績と計画です。今期は計7店舗の出店を予定しており、先ほどご紹介した上期の3店舗に加えて、下期は4店舗を予定しています。
10月8日には、広島県福山市に「MrMax Select福山店」をオープンしました。12月には熊本県益城町にスーパーセンターを出店する予定です。
さらに今回、新たに2店舗の出店が決定しました。茨城県つくば市と神奈川県平塚市に、いずれもディスカウントストアとして2027年2月のオープンを予定しています。
来期については、現時点で2店舗の出店が決定しており、これを最低ラインとしてさらなる上積みを目指します。
2027年2月期 業績予想

最後に、今期の業績予想です。2027年2月期の業績予想は、期初に公表した数値から変更はありません。ただし、右側に記載されているとおり、予想の前提条件が変更されています。
1つ目は新店の数です。期初の4店舗から計7店舗に変更しました。2つ目は改装する店舗の数です。令和8年熊本地震で被災した店舗を含む3店舗を追加し、計8店舗としています。
出店の増加に伴う費用は、現在の増益基調の中で吸収できる見込みです。なお、令和8年熊本地震による業績への影響は、現在精査を進めています。今後、業績予想に変更が生じる場合には、適切に開示します。
下期も既存店の収益力向上を最優先に、通期計画の達成に向けて全社一丸となって取り組んでいきます。
以上で私からのご説明を終わります。ありがとうございました。
質疑応答:情報漏えいに伴う調査および今後のオンラインの展開方針について
司会者:「本日(10月22日)のオンラインストアのメンテナンスは、PHPの脆弱性によるものでしょうか? 個人情報の漏えいが相次いでいますが、今後のアプリやオンラインストアの展開に影響することもあるでしょうか?」というご質問です。
上田:本日のオンラインストアのメンテナンスは、PHPの脆弱性の緊急対応によるものです。また、情報漏えいに伴う調査については、現在、外部の専門機関による調査を進めています。そのため、原因についての言及は差し控えたいと考えています。調査結果を踏まえ、お知らせすべき事項が判明した場合は速やかに公表します。
なお、「MrMaxアプリ」および「MrMaxオンラインストア」の展開方針に変更はありません。お客さまに安心してご利用いただくことを前提とし、セキュリティ対策を事業展開と一体化したかたちで引き続き強化していきます。
質疑応答:既存店の収益力向上と出店再加速の方策について
司会者:「新規出店の再加速には何が必要でしょうか? 建築コストが下がるのを待つだけなのか、それとも収益性の高い店舗フォーマットを確立する、既存店の坪売上を引き上げ店舗の収益性を高めるなどで、家賃負担力を高めることも可能でしょうか?」というご質問です。
上田:建築コストの低下を待つのではなく、既存店の坪売上高の向上や店舗の収益性を高めることが最も重要だと考えています。
1店舗の稼ぐ力が高まれば、出店コストが今後上昇する中でも、投資回収が見込める物件が増え、出店の再加速につながると考えています。
そのため、既存店では現在行っている改装の成功事例を他店舗に展開するほか、非食品を中心とした売り場の強化や棚割りの見直しなどを通じて、坪売上高と荒利益率の向上を目指します。
また、PB売上高構成比率の向上により荒利益率をさらに高めることや、セルフレジの導入などによる店舗運営コストの引き下げなどを通じて、既存店の収益力を向上させることが、今後の出店の再加速に最も近道だと考えています。
質疑応答:デジタル化におけるセキュリティ対策と設備投資計画について
司会者:「セキュリティ対策の重要性が増しています。セキュリティ投資などの視点で、設備投資計画に対して、どのように考えておられるでしょうか?」というご質問です。
上田:アプリやオンラインストアなど、お客さまとの接点が近い領域のデジタル化において、セキュリティ対策は事業を支える基盤であり、優先度の高い投資として位置づけています。
設備投資計画では、出店や改装といった成長投資に比べ、システムの更新や監視体制の強化など、セキュリティ関連への投資を継続的に確保する必要があると考えています。
質疑応答:出店計画の見直しとその要因について
司会者:「中期経営計画の新規出店の進捗が低いのは、出店コスト要因がほぼすべての要因なのか、そもそも中計策定時の計画に無理があったと考えるべきなのか、ご示唆ください」というご質問です。
上田:今回の出店数見直しの主な要因は、先ほどご説明したとおり、建築費や資材費など出店コストの上昇によるものです。
今期は過去最多となる7店舗の出店を予定しており、物件の確保や開店の体制については計画どおり進められていると考えています。
一方で、出店コストが中期経営計画の目標策定時を大幅に上回るペースで上昇していることは事実であり、この前提条件の変化を重く受け止めています。そのため、今回は投資効率を最重視し、各店舗をより慎重に精査する方針に改め、計画に反映しています。
今後は、既存店の坪売上高と収益性を高めることで、コストが上昇する中にあっても、投資回収が見込める出店を着実に積み上げていきたいと考えています。
質疑応答:フォーマット別の投資金額と回収期間について
司会者:「フォーマット別の投資金額と投資回収期間についてアップデートいただけないでしょうか?」というご質問です。
上田:フォーマット別の投資金額や回収期間の個別の数字については、現状、開示していません。ただし、回収期間については、大規模なスーパーセンターだろうと、小規模なSelectの形態だろうと、店舗のフォーマットによって変えていることはありません。
フォーマットについては出店方法がさまざまで、自社で建物を建築する場合や建物を借りる場合などにより、回収期間は変動します。
