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スシロー株は買い時か?国内も海外も成長で“宿敵”くら寿司に圧勝した理由

スシローを展開するFOOD&LIFE COMPANIES(3563)の株価が、大きく調整しています(原稿執筆時点:2026年10月4日)。上昇が続いていたところから下落すると、「業績に問題が起きたのか」「安く買えるチャンスなのか」と気になる方も多いでしょう。

FOOD&LIFE COMPANIES <3563> 日足(SBI証券提供)

FOOD&LIFE COMPANIES <3563> 日足(SBI証券提供)

しかし、株価の動きと事業の実力は、必ずしも同じではありません。今回の分析で注目するのは、日経平均株価への採用期待が後退したことによる株価調整と、国内外で進む収益拡大です。
特に海外では、スシローは日本の回転寿司チェーンという枠を超え、アジアで利益を生み出す企業へと変わりつつあります。同じ業界のくら寿司と比べると、その強さと課題が一段とはっきりします。スシロー株は、下がったから買いなのでしょうか。海外成長の仕組み、経営の特徴、米国進出のリスク、そして株価に織り込まれた期待を順に見ていきます。(『 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 』元村浩之)

プロフィール:元村 浩之(もとむら ひろゆき)
つばめ投資顧問アナリスト。1982年、長崎県生まれ。県立宗像高校、長崎大学工学部卒業。大手スポーツ小売企業入社後、店舗運営業務に従事する傍ら、ビジネスブレークスルー(BBT)大学・大学院にて企業分析スキルを習得。2022年につばめ投資顧問に入社。長期投資を通じて顧客の幸せに資するべく、経済動向、個別銘柄分析、運営サポート業務を行っている。

株価下落の背景は「日経平均への採用期待」の後退

株価の動きでは、7月ごろから上昇が加速し、9月初めを境に約2割下落しました。
背景として挙げられるのが、日経平均株価への採用を期待した買いと、その期待の後退です。

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出典:Yahoo!ファイナンス

日経平均に採用されると、同指数に連動する運用を行う投資信託などから買い需要が生じます。
そのため、入れ替えの発表前には、採用されそうな企業を先回りして買う動きが起こります。

スシローも、証券会社などが予想する採用候補の一つとして注目されました。
ただし、これは日本経済新聞社が正式に候補として発表したという意味ではありません。
あくまで市場側の予想です。

実際の入れ替えで採用されなければ、その思惑で買っていた投資家が売りに回ることがあります。
今回も、こうした期待の巻き戻しが株価を押し下げた一因と考えられます。

ここで区別したいのは、指数採用への期待と、会社が稼ぐ力です。
日経平均の銘柄選定は流動性や業種間のバランスなどを考慮するもので、採用されなかったことが、そのまま事業の悪化を意味するわけではありません。

長期投資で見るべきなのは、指数に入るかどうか以上に、将来の利益をどこまで伸ばせるかです。

国内も海外も成長。主役になりつつある海外事業

スシローの業績を理解するには、国内と海外を分けて考える必要があります。

コロナ禍には持ち帰り需要を取り込み、その後は一度業績が落ち込む局面を経て、再び売上と利益を伸ばしてきました。

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出典:マネックス証券

注目したいのは、国内だけで回復しているのではなく、海外も成長していることです。

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国内では、価格設定の見直しが収益改善を支えています。
長く「回転寿司は一皿100円」という印象が定着していた日本では、原材料費や人件費が上がっても、販売価格を引き上げにくい環境がありました。

ところが、社会全体で値上げが広がるなか、外食でも価格を見直す余地が生まれました。
もちろん、ただ値上げすればよいわけではありません。
価格に見合う商品や楽しさを提供し、お客さまに来店してもらう必要があります。

スシローは、商品構成やフェア、価格帯を組み合わせながら、その両立を図っていると考えられます。
インフレは外食企業にとってコスト増の原因ですが、価格を適切に調整できる企業には、従来の価格の制約から抜け出す機会にもなります。

一方、海外では出店の拡大と高い収益性が成長を支えています。
第3四半期累計では、海外事業の利益が国内スシロー事業を上回る水準に達していました。

「日本で稼ぎ、海外は将来への投資」という見方では、もはやスシローの実力を捉えきれません。
海外はすでに、利益を支える柱になっているのです。

Next: なぜスシローはアジアで儲かる?くら寿司との比較も

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