お菓子よりもオマケのほうが比較にならないほど豪華だと、度々取沙汰される食品玩具(食玩)だが、いよいよ“ガム1粒で3万1,130円”という超高価商品も登場していると大いに話題となっているようだ。
1粒31,130円(税込)のガムが届きました pic.twitter.com/HLLJSROEHT
— やきいもアリヌ (@arinutan) May 26, 2023
話題となっているのは、バンダイが運営する通販サイト「プレミアムバンダイ」の限定アイテムとして販売された「SMP[SHOKUGAN MODELING PROJECT]スーパーロボット大戦OG R-2パワード&R-3パワード」なる商品。
商品の内容は、組み立て式プラキット一式、シール、取扱説明書、そして“ガム(ソーダ味)1個”となっており、価格は3万1,130円(税込)。今年2月に予約が開始され、購入受付はすでに終了。今年6月に発送予定とされていたのだが、すでに商品が届き始めているようで、そのため俄かに話題となったようだ。
豪華すぎるおまけに対する菓子の“存在感”も話題に
過去の豪華すぎる食玩といえば、ガンダムに登場する戦艦「ホワイトベース」の彩色済みフィギュアが付いた商品が、全長約36センチ、全高約16センチという、“おまけ”にしてはあまりにデカすぎるだろうといったサイズもあり、約2万円という価格で販売されたことも。
ただ、今回はそれをさらに上回る3万円超という、もしかすると食玩としては過去最高額かもしれないシロモノだけに、多くの驚きの声があがっており、また逆に「お菓子は必要?」といった見方もあがっているところ。
最近の食玩はすごいなー
— かが.(み).くろ (@kagami_kuro) May 26, 2023
食品スーパーの棚にちょっと置かせてもらう狙いならともかく、明らかに大きいおもちゃを食玩にする意味とは…笑
— かんぴょう丸(国産) (@kanpyo_japan) May 27, 2023
ガムいる?
— お塩懲役終了 (@osioEvolution0) May 27, 2023
また今回注目を集めている商品も、別売の他のメカと合体させると全高約36センチに、さらに武器として付属しているソードも全長約45センチと、かなりのビッグサイズなのだが、それと比べて本来的には商品のメインであるはずのガムが放つ“存在感”にも、ある意味で注目が集まっているようだ。
大量にあるランナーの中、ちゃんと食玩であることを主張するガムの存在感 pic.twitter.com/VYCoFrLx9V
— 桂ノ人元提督現職司令官@TRPG (@kuu_kou) May 28, 2023
食玩といえば、昭和の時代だとやはりグリコのおまけ、さらに“お菓子よりおまけのプラモが主役”のはしりといえば、カバヤ食品が発売していた「ビッグワンガム」なども思い浮かぶところ。
また平成期には、フィギュアの造形企画製作を手掛ける海洋堂とフルタ製菓がタッグを組んで売り出した「チョコエッグ」が、従来の食玩のイメージを覆すおまけのクオリティの高さもあり、爆発的なブームになったこともあった。
菓子業界としては、おまけによって付加価値を付けられるというメリットがある反面、玩具業界としても、一般の商品だとおもちゃ屋や模型店など販路が限定されるところ、そこにお菓子さえ付けてしまえば、スーパーやコンビニなどのお菓子売り場にも商品が並べられるといった、大きなメリットがある食玩。
いっぽうで今回の商品の販売元であるバンダイなのだが、食玩関連の商品全般を手掛けるキャンディー事業部というセクションが存在する。
一般的なガンプラを企画する部署や、超合金などの完成品商品などを手掛ける事業部など、同社内にある他のセクションなどとは、また違った経営戦略と製造ノウハウを長年培ってきたというキャンディー事業部では、今でもスーパーやコンビニのお菓子・食品売り場に並ぶ、いわゆる正統派といえる食玩も多く手掛けているのだが、それと並行して今回のようなかなり尖ったマニア向けの商品も企画するように。
それらはウン万円という価格的にも、さらには商品のデカさからも、もはやスーパーやコンビニで“棚争い”をするといった使命を帯びたの商品ではなく、専ら自社通販サイトにて受注販売されるという格好に。しかし、そこはやはり食玩を扱うセクションが企画・販売している商品ということで、その“名残”なのか“免罪符”なのか、申し訳程度の菓子が付属されているというのが、事の大まかな真相のようである。
あくまで“食品”である食玩は転売されにくい?
このように、食玩におけるお菓子とおまけの“主従逆転”の現象というのは、今に始まった話ではないのだが、とはいえ3万円越えの商品まで登場するのは、ちょっと異常な状況ではないか……との見方も少なからずあり、一部では「脱法食玩」なるワードまで取沙汰されている状況。
コレがいわゆる脱法ガムというか脱法食玩ってやつなんか?
消費税的にどうなってんやろ。
商品価格の3分の2以上であれば消費税8%になるしね。
そのうち規制されるかもw https://t.co/UhwdNdrP5t— 笹山美咲 (@sasayamamisaki3) May 29, 2023
脱法食玩?おまけの価値が本体に対し幾ら相当までとか決まりないのか?
それに‥確か雑誌で似たようなことがあったような‥— さむらごうち (@samura_youtube) May 28, 2023
いっぽうでガンプラといえば、転売問題も長年大いに取沙汰されているところだが、一応“食品”というカテゴリーに入る食玩なら、各フリマサイトの規定などもあって、転売がしにくいといったメリットがあるのでは……との声もあがっているところだ。
しかし、某有名フリマサイトを覗いてみたところ、今回の商品もしっかりと定価以上の高値で売買が行われている模様。どうやら一般的に食玩に関しては、再販されることがほぼ無いということで、逆に値段が上がり続けるといった傾向もあるようだ。
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