世界は今や「戦争がなければ経済が回らない」第二次世界大戦前夜に似ている

 

米国の戦略

トルコはNATOに加盟しているし、事前協議を米国と行っているはずで、この撃墜は米国も了承している。欧州はロシアとの関係を復活したいが、米国はロシアとの関係を復活したくない。ロシアとの関係を悪化させて、米国はイスラエルとの関係を正常化させている。

米国の中東戦略は今まで失敗続きであり、今後の戦略も期待できないが、戦争経済を大きくして経済を復活させるつもりである。ロシアもそうである。国内景気を上げるには戦争特需一番手っ取り早く経済を立ち直させることができる。

米国は戦争を拡大させる気のようである。米国自体はなるべく戦争の当事者にならずに、戦争に必要は兵器の供給を行う方向のようである。戦争の当事者を多くしたほうが、言い換えると大規模な破壊を多くした方が、供給量を増やせるので、ロシア対トルコなど中東各国を巻き込んだほうが戦争経済は大きくできる。

もう1つが、米国の軍事費は、この数年共和党茶会派とオバマ大統領が減額してきたが、中東イスラム国への戦争拡大でやっと軍事費の増額ができるようになりそうである。その上にロシアが出てきたことで、これも巻き込むとより大きくできる

米国経済を活性化させるには戦争経済しかない。やっと米国中枢の要人たちも合意したようである。オバマも渋々了承した。

今まで米国経済を牽引してきたのが、新興国経済の拡大で建設機械や自動車などであったが、この新興国経済が急減したことで、戦争経済に活路を見出すしかないのである。

中東大戦争へ

その結末は、悲惨なものになる予感がする。戦争は始まると予測不能になる。利害対立や感情的な憤激などで、今までは起こりえないと思うことが起こる。

何が起こるかは、その場にならないとわからない。核兵器の使用いつか起こるのではないかと心配している。

イスラム国は、サダム・フセインが残した軍事組織とイスラム教のピュアーなワハープ主義が結合して、できた組織であり組織自体は非常に近代化されている。スパイや同調者も世界に拡散している。

核兵器や核ゴミを手にいれる可能性があるので、心配である。

もし、核兵器が使用されると、核の応酬が起きて、中東地域全体人間が住めない地域になる可能性が出てくる。

さあ、どうなりますか?

image by: Orlok / Shutterstock.com

 

国際戦略コラム有料版』より一部抜粋

著者/津田慶治
国際的、国内的な動向をリアリスト(現実主義)の観点から、予測したり、評論したりする。読者の疑問点にもお答えする。日本文化を掘り下げて解析して、今後企業が海外に出て行くときの助けになることができればと思う。
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