裏切った韓国に復讐。THAAD配備の報復で中国が「韓流」締め出しへ

 

中国メディアの単なる自主規制か、政府の指示なのかが判然としていませんでしたが、環球時報が「韓流見直し」を社説で書いたということは、政府の意向であることがはっきりしたわけであり、この社説は韓国に対する明らかな恫喝でもあるわけです。

中国での「禁韓令」については台湾でも話題になっており、台湾の中国時報は、中国でブレークした歌手の姿がバラエティ番組から完全にカットされていることを紹介しています。

「韓流締め出し」の影響か?中国でブレークした男性歌手、テレビ番組から完全消滅―台湾メディア

韓国では連日この話題で持ちきりのようで、「3万人規模のコンサート出演がキャンセルになった」「撮り終えた中韓合作ドラマの韓流スター出演分の全削除は避けられない」といった悲鳴に似た報道が相次いでいます。

<THAAD後遺症>中国、韓流もブレーキかかるか…「延期、中止、降板」(1)

かつて台湾でもTHAADの配備が検討されたときに中国が恫喝してきたことがありましたが、今回の韓国への対応とほぼ同じ手口で、台湾でも「韓国の台湾化」だという読みも多いのです。あとはいつ「韓国は中国の絶対不可分の一部」という主張が飛び出すだろうかとも語られています。

それはともかく、一時は日本をはじめ、台湾や各国で流行した韓流ですが、現在ではすっかり下火であり、頼みは中国大陸だけという状況です。しかしそれも今回のことで風前の灯火です。重厚長大産業からハイテク産業まで落ち込みの激しい韓国経済は、さらなる危機に追い込まれそうです。

韓国経済は5割近い輸出依存度で外需頼みであることはよく知られていますが、韓流もまさしくその典型であり、海外での展開が生命線となっています。

 

現在の韓流は、もともと「第二の国辱」といわれるアジア通貨危機でIMFの管理下にあった韓国で、金大中大統領が国策として文化産業の発展を推進したことに始まります。

日本で『冬のソナタ』が放送されて人気を博し、それが台湾や香港などに伝播していったのが2004~2005年ごろです。韓流がブームになった理由として、破格の放映権料だったため、各国のテレビ局が飛びつき、何度も繰り返し放送されるうちに火がついたという理由がよく見られます。

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