絶対に笑ってはいけないと思えば思うほど笑ってしまう
3. 失笑恐怖症
この恐怖症の存在自体がにわかに信じがたいと思う人もいるかもしれません。
この恐怖症は「笑ってはいけない場面で笑いがこみ上げてきて我慢ができなくなる」といった状況に陥ることに対して恐怖感を覚えるといったものです。
具体的なシチュエーションとしては、お葬式に参列した際や演劇の鑑賞中といったシーンとした状況、先生や上司に叱られている場面などに、急に笑いがこみ上げてくるといったものです。
同様の事が繰り返し起こるにつれて、そういった状況に自ら出向くことに不安や恐怖を抱き始めるのが典型的な症例となります。
漫画家の蛭子さんや、いまや画家としても活躍するジミー大西さんがこの恐怖症であることをカミングアウトしたことでも一時話題となり、別名「蛭子病」とちまたでは呼ばれているそうです。
また、この恐怖症に関しては社会不安障害や対人恐怖症の一種ともいわれています。
対人関係の悩みに向き合い解決していくことで、改善がみられることもあるのだそうです。
ずっと左折ができないなんてことも。左側恐怖症
4. 左側恐怖症(シニストロフォビア)・右側恐怖症(デクストロフォビア)
子供の頃に左利きから右利きに矯正されたという方に発症する可能性がありそうなのが、左側恐怖症です。
原因はこれだけではないのですが、過去に強引に矯正されたという観念が強い場合には左側に対して「異常、悪い、危険」といった思い込みが生じるのです。
そのことによって「身体の左側にあるもの」、または「左利きであることや人」に対して恐怖を感じるようになります。
さらに、道を歩いていても「左側に曲がる」ことに恐れを抱き、目的地に着くまで右折をし続けるといった非効率的な方法をとって回避するような場合もあるのだそう。
症状は他の恐怖症と同様、めまい、震え、息苦しさ、不快感を抱く、腹痛などが起こります。
逆に、右側にある対象物などに恐怖を抱く恐怖症(Dextrophobia)も存在します。
いずれも、幼少時代などに起きたトラウマや経験が引き金となって発症するのだそうです。この恐怖症は特に日常の行動に支障をきたしそうですよね。
恐怖症名が皮肉にも長すぎ。長い単語に恐怖を抱く恐怖症
5. 長い単語恐怖症(Hippopotomonstrosesquippedaliophobia)
英語の名称自体が長すぎて日本語に表記するのを諦めました。
ギリシャ語では「何かとても大きなもの」といった意味を寄せ集めた単語になります。
その名も示すとおり、長い単語に対して恐怖を抱く恐怖症になります。
この名称を見ただけでも恐怖症を発症してしまいそうですが…。
一見、非現実的な恐怖症にも思えますが、実際に発症し苦しんでいる患者が実在するのです。
小さい頃(もしくは社会に出た後に)、長い単語を発音した際に周囲に笑われ恥をかいた、その際に自分が震えていることを認識した、といった経験がきっかけになる場合があるようです。
「長い単語」に対して苦手意識が芽生え、考えたり見たりするだけでネガティブなイメージが植え付けられてしまうのだそう。
ひどいときには、激しい不安を感じたり、パニックになるのだとか。
ただ、恐怖症の中でも、薬や治療なしで改善する、克服しやすいものだといわれています。