マクドナルドの反省。年末「チキンナゲット」提案で汚名返上なるか?

 

マクドナルドは14年7月に期限切れの鶏肉を使用したことで信用を失墜させました。同問題などにより、14年12月期の売上高は前年同期比14.6%減の2,223億円にまで落ち込みました。同期の最終損益は218億円の赤字です。尾を引く翌15年12月期の最終損益は349億円の赤字となっています。鶏肉の問題によりマクドナルドの業績は大きく悪化しました。

マクドナルドは鶏肉に対して苦い思い出があります。そのため、今回のキャンペーンは他のキャンペーンとは違った意味合いがあると考えることができます。鶏肉の問題を克服するには鶏肉の問題を避けて通ることはできません。鶏肉の問題から正面に向き合うことが求められていたといえます。

期限切れの鶏肉を使用した問題から2年以上経過しました。マクドナルドの業績は回復傾向を示しています。16年1~9月期の売上高は20.1%増の1,652億円、最終損益は32億円の黒字となっています。世間の記憶も薄れかかっています。そうした状況の中、鶏肉を使用した商品のキャンペーンで終止符を打とうとしています。

このキャンペーンが成功すれば、世間に対して「マクドナルドの鶏肉は安心できる」と明確に示すことができます。成功しないのであれば、「マクドナルドの鶏肉は安心できない」と消費者がまだまだ感じていることを示していることになります。そういう意味でも、今回のキャンペーンをマクドナルドは何としても成功させなければならないといえるでしょう。

果たして、マクドナルドは今回のキャンペーンで消費者の信頼を「ゲッツ」(獲得)できるのでしょうか。チキンマックナゲットの売れ行きが注目されます。

image by: StockStudio / Shutterstock.com

 

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著者/佐藤昌司
東京MXテレビ『バラいろダンディ』に出演、東洋経済オンライン『マクドナルドができていない「基本中の基本」』を寄稿、テレビ東京『たけしのニッポンのミカタ!スペシャル「並ぶ場所にはワケがある!行列からニッポンが見えるSP」』を監修した、店舗経営コンサルタント・佐藤昌司が発行するメルマガです。店舗経営や商売、ビジネスなどに役立つ情報を配信しています。
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