気になる「頭皮のニオイ」を作り出す原因は3つ。解消法はある?

2017.10.19
by gyouza(まぐまぐ編集部)
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満員電車やエレベーターなど人との距離が近いと、相手のニオイに気づいて、自分クサくないか不安になりませんか?

とくにムシムシと湿気が多い時期ならなおさら。

女性は、自分の頭に男性鼻の位置が近いと、頭皮のニオイ が気になってしまいますよね。

自分では気づきにくいニオイに、どう対処すると安心なのでしょうか。

頭皮のニオイ 3つのメカニズム

清潔感を保つために、毎日頭を洗い、整髪量やトリートメントで良い香りを身に付けているつもりです。

それでもニオイがするのは、なぜでしょうか。原因と考えられるのは3つです。

1.キューティクルがはがれた部分に付着

カラーリング、パーマ、紫外線、海水などでキューティクルがはがれ落ちて髪が傷むと、髪1本1本の表面積が広がります。

タバコや焼肉など外部からのニオイが付着しやすくなるので、傷みの少ない髪よりもニオイが強くなります。

2.常在菌が繁殖

髪の内部は汗もかきやすく、湿気やすいため、皮膚常在菌にとって繁殖に最適な場所なのです。

数千種類と言われる常在菌に病原性はありませんが、増殖すると悪臭を放ちます。

生活環境によって存在する常在菌は変わるので、放つニオイも一通りではありません。

3.頭皮の皮脂が酸化

頭皮から分泌する皮脂量は、顔のTゾーンの約3倍と言われています。

頭皮の皮脂が紫外線や体内の活性酸素などに触れて酸化し、嫌なニオイを発するのです。

ニオイの元となるのは、ノネナールという皮脂に含まれる細菌が分解された成分で、油臭くて青臭いニオイを放ちます。ノネナールは、加齢とともに増加することがわかり、現在は加齢臭との関連性が研究されています。

頭皮のニオイ 洗いすぎもニオイのもと

皮膚常在菌は、肌の表面を酸性に保つ重要な役割があります。

健康な皮脂や汗をエサにして、アルカリ性の好む菌やカビなどの繁殖を防いで、皮膚内に進入しないよう、バリア機能を担っています。

肌や頭を洗う時、「除菌や殺菌効果のあるもの」「洗浄力の強いもの」「力いっぱいこする」など、このようなことを頻繁に行うと、皮膚常在菌がいなくなります。

肌を守る戦力が減ってしまうので、ニオイのもととなる菌が増えてしまうのです。

以前、タモリさんや福山雅治さん、ローラさんなどの有名人が石けんやシャンプーを使わず、体や頭は水で洗い流すだけ、湯船に浸かるだけ、といった入浴法が話題になっていました。

不潔じゃないのだろうか、という疑問がはじめに浮かびますが、「皮膚常在菌が肌を正常に保ってくれる環境を作っている」のです。

そして潔癖症の人は清潔そうですが、実は科学的にはニオイが強いと考えられます。

頭皮のニオイ 4つのニオイ対策

 

洗いすぎも良くない。かといって、洗わないわけにもいかない。ではどうすれば?

ニオイの原因をなくすには、皮膚常在菌も皮脂量も、多くても少なくてもダメ。

皮膚常在菌が増殖するのは、湿気がある状態。頭皮から分泌される皮脂は食べたもので作られています。

これらを踏まえると、4つのことに気をつけると、良さそうです。

1.油を使った料理、肉料理はほどほどにして、健康な皮脂と汗を分泌しましょう

2.根こそぎ取るシャンプーは禁物!皮脂量を調整しましょう

3.シャンプーする時は「頭皮」を洗い、皮脂量を調整し、髪のキューティクルを保ちましょう

4.頭皮を湿った状態にしないで、皮膚常在菌の繁殖を防ぎましょう

香水や制汗剤でごまかそうとしても、体臭と混ざることで良い香りが、臭くなることも。

ニオイは、知らず知らず周りに不快な思いをさせます。

「私は大丈夫!」と思う前に、一度確認してみるといいかもしれませんね。

参考
http://scalp-d.angfa-store.jp/hair-doctor/ignorance/686

執筆:Mocosuku編集部
監修:岡本良平(医師、東京医科歯科大学名誉教授)

image by: Shutterstock

 

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記事提供:Mocosuku(もこすく)

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