裁判と調停、いったい何が違うのかご存知でしょうか。今回の無料メルマガ『新米社労士ドタバタ日記 奮闘編』では、調停員の目線から紹介した「調停」の裏話を会話形式で分かりやすく紹介しています。
家事調停のうらの過重労働
うちのボスは、社労士事務所を経営しながら、裁判所で調停員をしている。守秘義務があるため、普段から詳しく話を聞くことはないが、たまに話を聞くこともある…。
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新米 「所長って、裁判所で調停員をしてはるでしょう? どんな案件があるんですか?」
大塚T 「あんた、バカね~。そんなこと聞いちゃダメでしょ。守秘義務があるんだから~」
新米 「守秘義務があるのはわかってますよ~。でも、勉強の意味でもちょっとくらい聞きたいです」
E子 「うちの事務所のなかとおんなじように考えちゃだめよ。どこの誰っていうことは一切言えないし、それらを隠して、内容を加工して、一般化させてからなら、少しくらい傾向をお話しくださるかもね」
新米 「昨日も今日も調停で、それも昨日は、午前も午後もですよね? 今月は多いんですね」
大塚T 「そうみたいね。しょちょー、新米くんがなんか聞きたいことあるそうですよー」
新米 「あ、いやいや…今でなくても…」
所長 「どうした、新米くん。何か、質問かい?」
新米 「あ、いえ、そんな…調停の話を聞いたことってあんまりなかったような…。なので、どんなケースなのか内容をお聞きしたいなと思ったんです」
所長 「ふむふむ。いま、私は調停員といっても家庭裁判所に行く方が多いけどね」
新米 「そもそも、裁判と調停ってどう違うんですか? おおまかにしかわかってなくて、イマイチピンと来ていません」
E子 「まず、裁判は、公開だけど、調停は、非公開よね。そこはわかってるわよね? 公開でないからこそ、話せないわけですよね、所長?」
所長 「そうだね、公開してる裁判所はオープンだからね。調停員の現場は、私がはいってからでも、個人情報保護や守秘義務はさらに厳しくなったよ。昔は、調停が、午前・午後とあるときは、パソコンを持って行って昼休みに仕事していたけれど、今は、パソコンの持ち込みができないんだ」
新米 「えー、そうなんですか? スマホはいいんですよね?」
所長 「さすがに、携帯は必要だから、スマホまでは持ち込み禁止になってはいないね」