帰らないと若手社員が見てるよ。残業時間5年で18時間も減少

2018.11.27
by ニシム(MAG2 NEWS編集部)
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年末恒例の「ユーキャン新語・流行語大賞」2018年の候補30語にも選ばれた、「働き方改革」。来年4月から施行される働き方改革法案により、従業員の労働時間管理への取り組みが企業の喫緊の課題になっています。就職・転職企業リサーチサイト「Vorkers」が発表した「2018年『Vorkers残業時間レポート』」によると、2014年から減少を始めた平均残業時間ですが、今年もさらに減少し、5年連続で減少していることがわかりました。集計を開始した2012年からは18時間もの減少したことになります。今回あたらに「年代別」と「業界別」での残業時間推移を調査したところ、全体的に残業時間が減っている中で、年代、業界での特徴が見えてきました。

今年の平均残業時間は30時間以下に!継続して減少中

平均残業時間は、より実態に即したものとするために、回答時「現職」の社員クチコミに限定して集計を行いました。2014年から減少を始めた残業時間ですが、5年連続の減少となり、今年は平均28時間/月という結果になりました。これは調査開始時の2012年と比較すると月間18時間の減少となります。

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20代が大幅に減少。「若手を早く帰らせる」意識と、会社を冷静に見つめる若手社員

今回、減少している残業時間を年代別に集計し、傾向に特徴があるかを調査しました。どの年代も継続して減少していますが、特徴的なのが20代の残業時間で、2015年から大幅に減少しています。最近の調査で、上司・先輩の約6割が新人社員に対して「成長につながる仕事でも残業しないことを優先し業務を減らしている」と回答しており、企業からの残業時間削減要請が20代の残業時間減少に大きく影響したと考えられます。一方で、若手社員としても、昇進に興味がない若者が増えており、会社に長期的期待感を持ちにくい経済情勢の中、冷静な若者の就業意識が反映されているとも言えそうです。

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コンサルが前年比‐6.8時間で下げ幅トップ。建築は5年間で40時間減

業界別で見ても、すべての業界で平均残業時間が減少しています。去年と比べ‐6.8時間/月となったのは「コンサルティング、シンクタンク業界。2013年のピーク時には平均残業時間82.6時間/月であったことを考えると、5年で37.1時間/月の削減となりました。人手不足が叫ばれる「建築、土木、設備工事業界においても同様に、前年比‐6.6時間、過去5年間で40.1時間/月の削減となり、人材確保にむけた健全な労働環境づくりに取り組んでいることが伺えます。

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対象データ(集計期間:2012年1月~2018年11月)

Vorkersに投稿された、回答時現職の社員による残業時間168,873件を対象データとしています。業界別平均は、各年50件以上の回答のあるものを発表。

就職・転職のための企業リサーチサイト「Vorkers」
https://www.vorkers.com/

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